よろずや平四郎活人剣 新装版(下) 文春文庫

藤沢周平(著者)

• 販売会社／発売会社: 文藝春秋
• 発売年月日: 2003/12/04
• JAN: 9784167192372

商品レビュー

2014/05/08

映像が目に浮かぶような趣向

[いけだ]

映像が目に浮かぶような趣向。読む時代劇といった感じ。
個人的には下巻は懲りすぎの感じ。上巻の方が好み。

2010/05/28

連作短編シリーズ、一…

[文庫ＯＦＦ]

連作短編シリーズ、一話完結で12編を収める。水野忠邦が進めた天保の改革が江戸庶民の生活を圧迫し、低迷する経済政策に絡む政治的暗闘、平四郎と昔の許婚早苗との関係はどうなるのか。江戸庶民の生活を浪人平四郎の眼を通して活き活きと描く。エピローグは「燃える落日」である。念願の剣道場を開設する運びとなり、「平四郎さまのために、お食事を作ってさしあげられるようになるとよろしいのですけど」、「いつかはそうなる」と平四郎。恋は成就し、二人の友人にもかすかに明るい夜明けが感じられる最終章である。天保十四年閏九月十三日、老中

2024/11/30

2024/12/3読了予定。時代は江戸末期に差し掛かる天保の改革で江戸市中には鬱屈感が漂っていた。（政治的背景と主人公の立ち位置:老中主座水野忠邦、奉行鳥居耀蔵らの改革体制派と批判的勢力の老中堀田正睦がいた。平四郎は幕臣で堀田方につながる目付で知行千石の旗本神名監物の末弟で部屋住。そもそも平四郎は父親が台所方の女中に手をつけて生まれた経緯があるだけに肩身が狭く兄に頭が上がらない。平四郎には早苗と言う養子縁組を直前にした貧乏旗本の許嫁がいたが、その縁組先の家が突然に取り潰させられ縁組が破談になった過去を抱える。つまり浪人）平四郎の時代認識は、彼の言葉で言えば「武家が武家であることだけであがめられた時代が、徐々に過ぎつつあるのを平四郎は感じている。」そんな平四郎は村松町与助店に仲裁屋「よろずもめごと仲裁つかまつり候」の看板を掲げた。