歴史と文学の境界 “金庸"の武侠小説をめぐって 神奈川大学人文学研究叢書19

神奈川大学人文学研究所(編者)

• 内容紹介: 内容:序論:文学と歴史の境界 鈴木陽一著. ＜金庸＞の武侠小説:金庸先生、歴史と小説を語る 金庸著. 中国大陸における金庸の小説 廖可斌著. 「雅俗」を超えて 陳平原著. 金庸小説の格闘描写 岡崎由美著. 金庸と現代日本 金文京著. 歴史と文学の諸相:講史平話の性質及び分類について 楼含松著. 冬物語 石井美樹子著. 日本と中国の国家・社会・文化の比較史的考察 小林一美著. ヲコ(嗚呼)とサルガク(散楽) 山口建治著. 言語・文学から見た敦煌文献の価値 張涌泉著
• 販売会社／発売会社: 勁草書房/
• 発売年月日: 2003/05/30
• JAN: 9784326800506

商品レビュー

2009/09/15

武侠小説の第一人者、金庸を迎えて行われた神奈川大学のシンポジウムを纏めた本です。
表題の通り、学問である\"歴史\"と、エンターテイメントである\"文学\"との関わりについて、金庸ほか数名の学者たちが独自の見解を述べています。
通常の武侠小説は時代設定が無く、漠然と「昔の中国」が舞台となっていますが、金庸作品には史実が織り込まれ、歴史上の人物や事件を題材にしているものが多く、それについての諸氏の意見が本書の前半を占めています。
後半は金庸作品だけでなく、シェイクスピアの『冬物語』など他の題材も取り上げ、文学に織り込まれた史実についても語られています。
日中両国の文化比較も、歴史的背景から論じていて面白いですね(^O^)

ニン、トン♪