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ローマ人の物語(11) 終わりの始まり
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2002/12/10 |
JAN | 9784103096207 |
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ローマ人の物語(11)
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ローマ人の物語(11)
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マルクス・アウレリウス治世の前からセヴェルスの治世までを描く。 ネルウァからマルクス・アウレリウスまでを五賢帝と呼び、この時代がローマ帝国の絶頂期と一般的には捉えられている。しかし実は五賢帝4番目のアントニヌス・ピウスからローマ帝国崩壊の兆しが見え始めるのではないか、というのが塩...
マルクス・アウレリウス治世の前からセヴェルスの治世までを描く。 ネルウァからマルクス・アウレリウスまでを五賢帝と呼び、この時代がローマ帝国の絶頂期と一般的には捉えられている。しかし実は五賢帝4番目のアントニヌス・ピウスからローマ帝国崩壊の兆しが見え始めるのではないか、というのが塩野女史の見方。 アントニヌス・ピウス治世は運良く平和に終わったが、マルクス・アウレリウス治世では、パルティアから侵攻、ゲルマニアから侵攻、ペストの流行、総督の謀反と散々な不運に見舞われる。それでも誠実に対処する皇帝の姿が描かれる。 その息子コモドゥスは皇帝としての責務を放棄。その死後ペルティナクス、ディディウス・ユリアヌスと短命皇帝が続き、内戦でセヴェルスが帝位を勝ち取る。 セヴェルスは皇帝になった後パルティアに攻め込む。滅ぼしはしなかったが、その一端を担う形となった。塩野女史曰く、パルティアはローマにとっては仮想敵国であり度々諍いを起こす相手ではあったが、滅ぼしてはいけない相手だった。それはパルティアがローマにとって他民族からの攻撃を和らげる緩衝材になっていたからだ。パルティアは大国であり、そのために周辺の蛮族が侵入する対象になり得る。パルティアを支配下に入れた場合、その矛先はローマに向かう。そうなるとこれまで以上の軍備を整える必要がある。それはローマにとって避けるべき事態だった。だから歴代皇帝はパルティアを温存した。一方パルティアにとってのローマは強大すぎて本気でやり合う相手ではない。為政者が国威発揚のために、時々攻撃を仕掛ける程度だった。 そのパルティアをセヴェルスは弱らせてしまった。その結果ササン朝ペルシアに滅ぼされる。そしてこの国はローマ帝国の真の敵となる。 セヴェルスが良かれと思ったことは結果的にローマ帝国衰退の端緒を開くことになる。パルティア攻撃後、元老院も市民も大喜びだったという皮肉。政治というのは後になってしか成否が図れないのだと思わされる。
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マルクス・アントニウスの治世は、洪水と飢饉、アルメニアを巡るパルティア戦役、ゲルマン戦役、カシウスの謀反、第二次ゲルマン戦役と問題が噴出した。マルクス・アントニウスは皇帝の職務を真摯に誠実に果たし、それまでは属州経験も軍事経験もなかったが、経験豊かな専門家の意見を公平に聞いてある...
マルクス・アントニウスの治世は、洪水と飢饉、アルメニアを巡るパルティア戦役、ゲルマン戦役、カシウスの謀反、第二次ゲルマン戦役と問題が噴出した。マルクス・アントニウスは皇帝の職務を真摯に誠実に果たし、それまでは属州経験も軍事経験もなかったが、経験豊かな専門家の意見を公平に聞いてある程度適切に問題に対処した。しかし200年以上ぶりにリメスを破られたことも事実であり、これはアントニヌス・ピウス時代から皇帝を始めとする元老院階級で属州経験がなくなり、問題の発生を予防する打ち手がプロアクティブになされなかったためとも言える。 マルクス・アントニウスの実子であるコモドゥスの登場で5賢帝時代は終了し、ローマ衰退の時代に入る。実の姉の暗殺計画以降、疑心暗鬼になって粛清を繰り返すようになり、国政を顧みず公正で適切な人材登用が行われなくなった。結果コモドゥスは暗殺される コモドゥス死後、すぐペルティナクスが皇帝となるが近衛兵によって暗殺されてしまい、彼らはユリアヌスを皇帝に推挙する。その後、各軍団がそれぞれ皇帝を推挙するが、ドナウ川防衛線からの支持を得たセプティミウス・セウェルスが首都に入りユリアヌスが殺され、近衛兵を解散したあと、ニゲルとアルビヌスを倒し皇帝となる。セプティミウス・セウェルスは軍団を権力基盤として、給料の増額と軍務中の妻帯を認めてその地位を向上させた。 ・マルクス・アントニウスの人気には、自省録の存在と騎乗像の存在も無視できない。見えないものはないのと一緒なのだから ☆暗殺は事故のようなものだが影響は甚大。暗殺を許してはいけない
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賢帝の最後の一人とその後の混乱。権力者は適切な後継者を選択しないといけない、ということなんかねえ。まあそれが実に難しい訳だけど。特に実子がいると。
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