商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 新潮社 |
| 発売年月日 | 2002/12/10 |
| JAN | 9784103096207 |
- 書籍
- 書籍
ローマ人の物語(11)
商品が入荷した店舗:店
店頭で購入可能な商品の入荷情報となります
ご来店の際には売り切れの場合もございます
オンラインストア上の価格と店頭価格は異なります
お電話やお問い合わせフォームでの在庫確認、お客様宅への発送やお取り置き・お取り寄せは行っておりません
値下げ前価格について
本価格は現中古販売価格の「値下げ前価格」となります。
直近約1か月間、値下げ前価格での販売実績があるものだけ表示しております。
ローマ人の物語(11)
¥3,080
在庫あり
商品レビュー
4.2
23件のお客様レビュー
時代の転換点を描いたこの作品では、五賢帝の治世から内乱の時代へと移り変わるローマ帝国の歴史が綴られています。特に、マルクス・アウレリウスの誠実な統治とその後のコモドゥスの失政が、帝国の運命を大きく左右する様子が印象的です。アウレリウスは多くの困難に直面しながらも、専門家の意見を尊重し、適切に問題に対処しようと奮闘しますが、その後のコモドゥスの登場により、ローマは衰退の一途を辿ります。セプティミウス・セヴェルスの台頭や、パルティアとの関係の変化も興味深く、彼の行動が結果的に帝国の衰退を招く皮肉な展開が描かれています。歴史の中での政治的選択が持つ意味を深く考えさせる作品です。
※この内容はAIが作成したものであり、ブックオフ公式オンラインストアの見解や意図を示すものではありません。
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
塩野七海のライフワークとも言える15年をかけたローマ人の物語のうちの11巻が本作「終わりの始まり」になる。取り上げるのは、五賢帝最後の皇帝であるマルクス・アウレリウスから息子のコンモドゥスそして、内乱を経ての軍人皇帝セプティミウス・セウェルスまでだ。 本作における作者の問題意識はかなり明確で、5賢帝の後に訪れるローマ帝国の衰退は、実はマルクス・アウレリウスの時代に始まったのではないかというものだ。 彼女の描く『ローマ人の物語』は、経営者層をはじめとして、いわゆるおっさんたちに大ヒットをしたことでよく知られている。一方で、学会からは歴史の描写が不適切であるとか、勉強が不十分であるといった批判が多く寄せられている。 彼女の本を長年読んでいる自分からすると、彼女の作品は歴史を正しく伝える教科書ではなく、彼女が取り上げたいと抱えた人間を中心とした「男の生き方」を描くものが多い。もちろん彼女の作品には女性も出てくるのだが、何せ取り上げる対象が古代だったり中世だったりするので、主要なキャラクターが男性になってしまうのは仕方がない。 そういう補助線を引いておくと、本作での問題意識というのは結局のところ「統治者は現場情報なしで統治が可能なのか?」という問題意識だったのだろうと想像がつく。そしてこのように問題を定めれば、これは現代の組織の問題に対しても応用が可能だ。そしてこの問いに対する答え、少なくとも塩野七生の答えは、現地経験こそ統治においては必要不可欠であるというものだ。 その観点で言うと、マルクス・アウレリウスは皇帝になった段階では、十分な統治をなすだけの経験がなかったと言える。しかしその皇帝統治期間の後半が、現ドイツの防衛線に張り付き、最終的にはその地で没したことからもわかるとおり、自らが足りなかった経験を埋め合わせるための努力をしたことは十分にわかる。そもそも彼の現地経験が足りないのは、彼のせいではなく、彼の先帝となるアントニオ・ピウスがローマにて統治をすることを好み、またそこで十分だったことが挙げられる。 また、彼の後に皇帝を継いだコンモドゥスにより帝国は大きく揺らぐことになるのだが、これも自らの子供が一人しかいないというところにおいては、選択肢を取ることができず、彼のせいであると言い切ることには難しい。そもそも14人の子供がいたにもかかわらず、男子が一人しか生まれなかったのは、帝国においても不運だったとしか言いようがない。 そう考えると、この『終わりの始まり』という巻は、人間がどれほどその現場で努力しようとも大きな流れが傾いた時には、立て直すことができないということを示し始めた一冊目ということで、少しずつ暗いトーンがこの物語を覆い始めたのを実感してしまうのだった。
Posted by 
五賢帝のラストマルクス・アウレリウスの治世。 コモドゥス。 そして内乱の時代に入り、ペルティナクス、ディディウス・ユリアヌス、クロディウス・アルビヌス、ペシェンニウス・ニゲルの治世。 そしてセプティミウス・セヴェルスの治世になる。
Posted by 
マルクス・アウレリウス治世の前からセヴェルスの治世までを描く。 ネルウァからマルクス・アウレリウスまでを五賢帝と呼び、この時代がローマ帝国の絶頂期と一般的には捉えられている。しかし実は五賢帝4番目のアントニヌス・ピウスからローマ帝国崩壊の兆しが見え始めるのではないか、というのが塩...
マルクス・アウレリウス治世の前からセヴェルスの治世までを描く。 ネルウァからマルクス・アウレリウスまでを五賢帝と呼び、この時代がローマ帝国の絶頂期と一般的には捉えられている。しかし実は五賢帝4番目のアントニヌス・ピウスからローマ帝国崩壊の兆しが見え始めるのではないか、というのが塩野女史の見方。 アントニヌス・ピウス治世は運良く平和に終わったが、マルクス・アウレリウス治世では、パルティアから侵攻、ゲルマニアから侵攻、ペストの流行、総督の謀反と散々な不運に見舞われる。それでも誠実に対処する皇帝の姿が描かれる。 その息子コモドゥスは皇帝としての責務を放棄。その死後ペルティナクス、ディディウス・ユリアヌスと短命皇帝が続き、内戦でセヴェルスが帝位を勝ち取る。 セヴェルスは皇帝になった後パルティアに攻め込む。滅ぼしはしなかったが、その一端を担う形となった。塩野女史曰く、パルティアはローマにとっては仮想敵国であり度々諍いを起こす相手ではあったが、滅ぼしてはいけない相手だった。それはパルティアがローマにとって他民族からの攻撃を和らげる緩衝材になっていたからだ。パルティアは大国であり、そのために周辺の蛮族が侵入する対象になり得る。パルティアを支配下に入れた場合、その矛先はローマに向かう。そうなるとこれまで以上の軍備を整える必要がある。それはローマにとって避けるべき事態だった。だから歴代皇帝はパルティアを温存した。一方パルティアにとってのローマは強大すぎて本気でやり合う相手ではない。為政者が国威発揚のために、時々攻撃を仕掛ける程度だった。 そのパルティアをセヴェルスは弱らせてしまった。その結果ササン朝ペルシアに滅ぼされる。そしてこの国はローマ帝国の真の敵となる。 セヴェルスが良かれと思ったことは結果的にローマ帝国衰退の端緒を開くことになる。パルティア攻撃後、元老院も市民も大喜びだったという皮肉。政治というのは後になってしか成否が図れないのだと思わされる。
Posted by 
