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被告の女性に関しては 晶文社ミステリ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晶文社 |
発売年月日 | 2002/06/10 |
JAN | 9784794927316 |
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被告の女性に関しては
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商品レビュー
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主人公は21才のオックスフォード大学生アラン。このアランの心の内の記述によって最初から最後まで語られる。これがけっこう読むのがつらい。おおむねにおいて自信を持てない自分や、出来のいい弟妹などの家族、恋人、などに感じるささいな感情、みすごされがちな思いもあますところなく書かれる。 ...
主人公は21才のオックスフォード大学生アラン。このアランの心の内の記述によって最初から最後まで語られる。これがけっこう読むのがつらい。おおむねにおいて自信を持てない自分や、出来のいい弟妹などの家族、恋人、などに感じるささいな感情、みすごされがちな思いもあますところなく書かれる。 アランは肺に影がみつかり、ある医師夫妻の家で療養することになるのだが、皮肉屋の夫、若い妻、とくれば何か起こるだろうことは容易に想像がつく。想像どおり妻との仲が進展するのだが、最後の方が、なにか喜劇的。これはアントニー・バークリー名義の探偵小説に出てくるロジャーを思わせる。 ネットで、クリスティの「春にして君を忘れ」を思わせる、などという文にであったが、バークリー名義では推理、アイルズ名義のこれでは徹底した内省、という点ではそうかも。アイルズは男性なので、恋人は体は魅力的だがウィットのある会話のできない女性、件の人妻の夫は、妻はバカだ、というセリフを書く。女性を馬鹿にしている記述ともとれるが、恋人はアランが人妻に傾いているのは素早く察知するし、医師の妻も結局は僕ではなく自分が一番大事だったのか、とアランは最後に気づき、結局はバカだ、としている女性に翻弄されたアラン、という構図ととれた。 後半、どんどんアランが追い詰められ、堕ちてゆく様にどきどきする。 1939発表 2002.6.10初版 図書館
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アントニイ・バークリーのフランシス・アイルズ名義の作品。 すごいものを読んでしまった…。 劣等感に悩む感受性の強い若者の性格の謎を追求して、恋愛、犯罪に至るまでの揺れ動く心理が詳細に描かれている。 私の1番好きなやつ。没入感高くて一気読み。 アラン以外の家族は全員優秀で、家族...
アントニイ・バークリーのフランシス・アイルズ名義の作品。 すごいものを読んでしまった…。 劣等感に悩む感受性の強い若者の性格の謎を追求して、恋愛、犯罪に至るまでの揺れ動く心理が詳細に描かれている。 私の1番好きなやつ。没入感高くて一気読み。 アラン以外の家族は全員優秀で、家族の中で自分が最も劣っていると自他ともに認めている。 アランのことは誰も認めてくれないので、家では認めてもらえるように常に自慢ばかり言ってしまう。 滞在先でのアランは、新しく出会う人の言動や態度に敏感で、感受性が強いため言葉の裏を常に読もうとしている。 すごいわかるんだよな〜。 この辺りのアランの気持ちが…。 自分も母親に兄弟と比べられるのがすごく嫌だった。 いくら兄弟だって人間が違うんだから、得意なものや性格が違うのは当たり前なのに…。 敏感で言葉の裏を読んでしまうところは、自分の内面を見られてるかのようだった。 バークリーに惹かれるのは、自分と似たところがあるからなのかもしれない。 その後は心理サスペンスへと変わっていく…。 感情移入して読むとドキドキして怖い心理サスペンスなのに、ふと客観的に読むと可笑しい。 何なんだこの不思議な感覚は!! 同じアイルズ名義の『殺意』は完全に心理サスペンスだけど、この作品はアイルズ+バークリーのブラックユーモアを感じた。 そしてエピローグでバークリーらしさを出してくる。 もうこれだからやめられないのよ!!(中毒) この作品を最後に、どの名義でも断筆してしまったことが本当に残念でならない。
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アランの気持ちが分かるような分からないような・・・。 周りが自分より優秀なのばかりだと、自分で自分を褒めるしかなくなるよね。褒めすぎたら自分を見失うんだろうけどね。
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