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山河寂寥(上) ある女官の生涯 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋/ |
発売年月日 | 2002/10/10 |
JAN | 9784167224288 |
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山河寂寥(上)
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商品レビュー
3.6
6件のお客様レビュー
名も知らぬ女官の物語かと思えば 宇多天皇を養子にした女傑でした (基経の異母兄弟) 在原業平と高子のいきさつは色恋沙汰だけではなく、文徳帝が跡継ぎに望んだ惟喬親王の母の関係から生まれた基経への意趣返しであった(解説すると) 文徳帝=紀静子の皇子が惟喬親王 紀静子の兄弟、紀有常の...
名も知らぬ女官の物語かと思えば 宇多天皇を養子にした女傑でした (基経の異母兄弟) 在原業平と高子のいきさつは色恋沙汰だけではなく、文徳帝が跡継ぎに望んだ惟喬親王の母の関係から生まれた基経への意趣返しであった(解説すると) 文徳帝=紀静子の皇子が惟喬親王 紀静子の兄弟、紀有常の娘と在原業平 惟喬親王の皇位継承を阻止したのが基経 (義父良房の娘:明子の息子、惟仁=清和天皇) このくだりは納得できました
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
時は平安時代、仁明帝の御世。主人公の阿古(後の藤原淑子)は藤原総領・長良の妾腹。その聡明さを叔父の右大臣・藤原良房に見込まれて、道康皇太子妃・明子の側仕えに。 上巻は良房の死まで。清和帝の治世も末期、後の陽成帝の資質が危ぶまれるところ。上巻のクライマックスは、「文徳帝の毒殺」と、有名な「業平と高子の駆け落ち未遂」かな。それとちょこっとだけ、若き日の道真が登場。 よく知られた史実や人物関係は改変することなく忠実に、でもそうでないところは作家の想像力の賜物で面白い読み物に。 例えば、源潔姫。良房の正妻で臣籍降下した嵯峨天皇皇女、くらいにしか思ってなかったが、父・嵯峨帝が手ずから琵琶を教え、気鋭の良房に嫁がせたのに、流産後の抑圧に気鬱する娘の東宮妃・明子に消耗させられ、隔日の東宮(後の文徳)の渡りに帳台の陰で身動ぎもせず朝まで宿直する日々…"古壁の雨染み"とまで言われる姿は切な過ぎる。 例えば、藤原基経。実母・乙春との絡みは皆無だが異母兄妹としての淑子とのやり取り、笙の名手、また効果的なエクボの描写は、従来の藤家長者のイメージに人間的な横顔を添える。 更に、「多弁な班子内親王」と「物静かだけど賭け事に強い時康親王」がおしどり夫婦とか。 また、狩り好きな嵯峨源氏達が「猟犬や勢子の代わりに」と子飼いにしている侍達に、その後の武士の台頭を匂わせる説得力もスゴイ。 アレ?基経っていつ結婚したの?ってとこは疑問が残るけど。 正直、人物関係はかなり複雑なので、ある程度分かってないと辛いかも(要所要所に家系図は挿入されてはいます)。
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参った!超多忙時期に杉本様の本は避けるべきです(;_;)うっかり手にとって…はまってしまったわ。まるで映画を観るように物語が展開していく。二条の后も良かったけど、高子様が一層鮮やかで印象的でした。
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