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波止場日記 労働と思索
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | みすず書房 |
発売年月日 | 2002/08/23 |
JAN | 9784622051398 |
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波止場日記
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商品レビュー
4.2
7件のお客様レビュー
この本の叙述は、力強く簡明なスタイルに貫かれている。日記の冒頭では、ほぼ決まって、船名、その国籍、労働時間、その内容と感想を置いて、日記は綴られていく。1日1日と進めていく日記の内容とそのスタイルの反復が、アメリカ人である彼のこのうえない自信と、「知識人」と対置された「大衆」の人...
この本の叙述は、力強く簡明なスタイルに貫かれている。日記の冒頭では、ほぼ決まって、船名、その国籍、労働時間、その内容と感想を置いて、日記は綴られていく。1日1日と進めていく日記の内容とそのスタイルの反復が、アメリカ人である彼のこのうえない自信と、「知識人」と対置された「大衆」の人々への信頼(言い換えればアメリカという個の自負と自由への信頼)の言葉を強めて読み手につたえる。日記の内容は多岐にわたる。「知識人」と「大衆」のふたつの思索を軸に、アメリカやソ連・東欧諸国を中心とした各国の情勢や人種問題など、あまたにのぼるが、「書物の世界と世界という書物」を見聞していく日々が、徐々に積み上げられていくに従い、彼の思索の底流から「変化」というキーワードが浮かび上がってくる。この日記は、知識人たちが操作、支配、搾取する、その「理論的思考や観念操作の思考回路」に大衆の側面から「実用的知性」を導入して「その知識と器用さ」(実用的知性とは何ぞや?)に対する確信を取り戻そうとしてはじまった。そして「変化」という言葉にぶつかるにあたって、彼はこの日記の達成を得たと締めくくる。それぞれの思索を真摯に記録していき、ひとつの形をなしていくこの日記は、一見その地味な思考の歩みが、肉体労働と禁欲的な彼のライフスタイルと相まって、何か美しく素朴な思考の肉声をつたえて、こちらの胸を打つ。
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アメリカで沖仲士として労働のかたわら思索・文筆に励んだ思想家エリック・ホッファーの日記。1958年。 荒川洋治の『日記をつける』に紹介されてたと思う。 ホッファーは知識人に関心があるとしながらも、自らをそういったマイノリティではなくあくまでも一般大衆とみてる。支配階級への反発、...
アメリカで沖仲士として労働のかたわら思索・文筆に励んだ思想家エリック・ホッファーの日記。1958年。 荒川洋治の『日記をつける』に紹介されてたと思う。 ホッファーは知識人に関心があるとしながらも、自らをそういったマイノリティではなくあくまでも一般大衆とみてる。支配階級への反発、そしてその思想を地でいくような生活に好感がもてる。発展途上の思索の過程、そのラフな質感が日記ならでは。 ところで日記なので文章が内省的なのは仕方ない。当時のアメリカの様子はちっともだから、彼の言わんとするところをつかめないのは多々。 しかし、「普通の人間の潜在的創造能力に、創造の過程一般に関心があり」と彼が書いているように、創造に関する記述はとても興味深かった。
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ホッファーの特異な人生、知的生活に魅せられて、早速、読み始めたが、この人が語る考えに疑問を感じることが多々あったが、また、わかりにくい部分も会った。しかし、それを 裏付けるだけの読書、知識がないので、不確かである。 でも、自分を大切に価値のある人間と考えない方がいいという考えには...
ホッファーの特異な人生、知的生活に魅せられて、早速、読み始めたが、この人が語る考えに疑問を感じることが多々あったが、また、わかりにくい部分も会った。しかし、それを 裏付けるだけの読書、知識がないので、不確かである。 でも、自分を大切に価値のある人間と考えない方がいいという考えには、共感を覚えたし、うなづく部分だった。 この著者がすすめるエセーでも、そのうちに読み始めようと尾思う。
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