1,800円以上の注文で送料無料

小説の考古学へ 心理学・映画から見た小説技法史
  • 中古
  • 書籍
  • 書籍

小説の考古学へ 心理学・映画から見た小説技法史

藤井淑禎(著者)

追加する に追加する

小説の考古学へ 心理学・映画から見た小説技法史

定価 ¥3,520

1,375 定価より2,145円(60%)おトク

獲得ポイント12P

在庫なし

発送時期 1~5日以内に発送

商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 名古屋大学出版会/
発売年月日 2001/02/28
JAN 9784815804015

小説の考古学へ

¥1,375

商品レビュー

0

1件のお客様レビュー

レビューを投稿

2013/09/03

子規らの「写生文」の試み、そして自然主義の「客観描写」論に代表される、客観的な描写を追求する運動が、明治末には変質し、主観との融合を遂げてしまうこと。 そして、「主観」は、「自我」とも、「印象」「感覚」とも境を接しながら、大正文学を準備していくこと。 その辺りの整理はとても分かり...

子規らの「写生文」の試み、そして自然主義の「客観描写」論に代表される、客観的な描写を追求する運動が、明治末には変質し、主観との融合を遂げてしまうこと。 そして、「主観」は、「自我」とも、「印象」「感覚」とも境を接しながら、大正文学を準備していくこと。 その辺りの整理はとても分かりやすかった。 その流れの中に漱石を置くと、どうなるかというお話も、興味深かった。 「同時代の読み」を再現すべきだという筆者の見解には、半分では納得するが、半分はどうにも腑に落ちないところがある。 同時代の読み、同時代の読者が持っていた知識や常識の枠組みを推定し、そこからどんな読みができるかということのようだ。 古典文学の研究だって、きっと概ねそういうことをやっている。ただ、時間の経過とともに資料が少なくなり、同時代的なコンテクストの再現が難しくなっていく。 つまり、明治・大正文学も、古典文学同様の方法論をとるべき、「昔のもの」になってきたということなのだろう。 研究が、同時代コンテクストを探る意味は理解できる。 ただ、思うのは、同時代の読みを再現するといっても、その妥当性はどう判断できるのかということ。 筆者は、同時代の読みを特権化するつもりではないらしい。 また、同時代の読みといっても、いろいろなものがありえたことも認めている。 それは寛容な姿勢ではあるけれども、では結局研究として文学を読む意味とは何か?と疑問にも思ってしまう。

Posted by ブクログ

関連商品

同じジャンルのおすすめ商品

最近チェックした商品