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遠い山なみの光 ハヤカワepi文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房 |
| 発売年月日 | 2001/09/15 |
| JAN | 9784151200106 |

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遠い山なみの光
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商品レビュー
3.6
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※このレビューにはネタバレを含みます
どこまでもほの暗い 戦後の長崎で、街や人々を見ると希望に向かっているように思われる(復興、新しいビル、夫や子を亡くして働く女性) 主人公悦子の周りの人々…古い価値観の義父、それを疎ましく思う夫、浮気性のアメリカ人に全てを託したがる佐和子、娘万里子 彼らは希望に向かっているのだろうか? 私にはそうは思えなかった…光を見出すことができなかった 真っ暗な絶望ではないけれど、ほの暗く、手探りで進まなきゃならない人生 過去を振り返ること、あの時の決断がどうだったのか…その結果、幸せだったかどうか… カズオ・イシグロは、静かすぎる文章、静かすぎる物語でとても好きです。 佐和子の娘万里子との関わり、自分の娘、景子やニキとの関わり どれもうまくいってないように思えた 万里子は悦子に心を開きかけたように思えたけど、最後は悦子をうさんくさそうに見つめる ニキとは互いに全く理解し合えていない会話ばかりが続く
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カズオ・イシグロ著『遠い山なみの光』。 主人公の悦子は、前向きで主体的に生きる女でしょうか。娘ニキからはそのように見られていますが、悦子自ら受け入れていません。読者に対しても、そう読んではいけないと釘を刺していると思います。 悦子は次のような人生を送っています。 ・昔母親が描いた...
カズオ・イシグロ著『遠い山なみの光』。 主人公の悦子は、前向きで主体的に生きる女でしょうか。娘ニキからはそのように見られていますが、悦子自ら受け入れていません。読者に対しても、そう読んではいけないと釘を刺していると思います。 悦子は次のような人生を送っています。 ・昔母親が描いた水彩画の画帖を持っている、昔弾いたヴァイオリンをしまっている→良家の育ちである ・愛していた中村という男を戦争で(もしかしたら原爆で)失った ・立ち上がれないほど悲しみに暮れたが、校長先生の緒方さんに救われ、その息子の二郎と結婚して、長女景子をもうけた ・景子の妊娠中に、佐和子と万里子の母娘に会う。佐和子のことを「アメリカさん」と噂する近所の女たちに対し、「戦争中の悲劇や悪夢を経験した人たちとは思えなかった」と軽蔑し、「わたしはそのとき佐和子に同情に似た気持ちをおぼえて、ややツンとした態度が少し理解できる気がした」と佐和子に近づいた理由を述べている。 ・7歳になった景子を連れて、二郎と別れ、シェリンガムという男と結婚し英国に住んだ。シェリンガムとの間にはニキという娘が生まれた。 ・景子は引きこもりの子に育ち、年頃になって家を出てマンチェスターに移り住み、そこで自殺した。夫も死んだ。ニキはロンドンに移り住んだ。悦子は英国の田舎で独りで住んでいる。 と、こんな感じですが、これらの事実は多くはあっさりとしか語られていなくて、読み拾うのに苦労します。とにかく語り手悦子は、こと自分の過去に関して口が堅い。 景子が自殺して間もないという設定なのに、読み進めていて、この淡々とした語り口はなんなんだろうと思います。再読して気づくのですが、冒頭の辺りで「いまここであまり景子のことを書こうとは思わない。彼女の話を持ち出したのは、佐和子のことを思い出したからである」としっかり前置きしていて、景子を失った悲しみを口にしないと決めている。 長崎時代を見ましょう。悦子は佐和子から「あなた何もわかっていないわね」というような言い方であしらわれる場面が多々ありますが、それには馬耳東風で会話を続けます。上記のように、もしかしたら佐和子などよりもっとつらい目に遭っているかもしれないのに、それを話して共感を得ようともしません。浅い付き合いの佐和子ごときには軽々に口を開かないのです。 ただ、自分の過去を知っている緒方さん、うどん屋の藤原さんには心を許していて、彼らの前ではちらりと過去のことを言葉にします。そこで相当辛い目にあったことが分かるだけです。 佐和子・万里子との交流の最後の場面が象徴的に思えます。悦子は万里子から「うさんくさそうに」見られる。本心ではなく佐和子の言うことを聞くように言ったからですが、自分が心の闇を絶対に表に出さないで、うわべの言葉で話す人間だと見られたのでしょう。 この小説は、戦時中を生きた人の重い悲しみを言外に閉じ込めて描いてみた作品に読めます。とはいえ、娘のニキには正しく伝える必要を感じ始めた場面を、作品の現在に置いた、という設定だと思います。 なぜ悦子は日本を捨てたのか、景子を死なせてしまったか、という話は、この小説では書かれていません。書いていないのは、そんなことはどうでもいいからだ、と強調するメッセージにも思えます。ニキのような視点で読むな、と悦子は言っている。 ところで原題は A Pale View of Hills ですが、いまの日本語訳には不満でして、焼け跡の記憶というニュアンスを入れてほしかったと思いますが、いかがでしょうか。 追記 それにしても、佐和子が子猫を川に沈めて殺す場面は怖かった。
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一見すると静かな回想の物語だが、読み終えた後に振り返ると語りの不自然さが際立ってくる。 語られている内容がどこか他人事のように感じられる点や、感情の距離の取り方に違和感があり、それらがすべて「語り手が何かを直接語っていない」ことを示しているように思えた。 解説を通してその構造に気...
一見すると静かな回想の物語だが、読み終えた後に振り返ると語りの不自然さが際立ってくる。 語られている内容がどこか他人事のように感じられる点や、感情の距離の取り方に違和感があり、それらがすべて「語り手が何かを直接語っていない」ことを示しているように思えた。 解説を通してその構造に気づいた瞬間、それまでの描写が別の意味を持ち始める点が非常に印象的だった。
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