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三つの小さな王国 白水Uブックス137海外小説の誘惑
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商品詳細
内容紹介 | 内容:J.フランクリン.ペインの小さな王国. 王妃、小人、土牢. 展覧会のカタログ |
---|---|
販売会社/発売会社 | 白水社 |
発売年月日 | 2001/07/10 |
JAN | 9784560071373 |
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三つの小さな王国
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商品レビュー
4.2
12件のお客様レビュー
三つの短めの中編からなる作品集。 この人の作品は、たとえ読み始めは「うーん、どうかなぁ、いまひとつかなぁ」と思うことがあっても、読み進めるうちにどんどんとその世界に没入し、読み終わった頃には頭のてっぺんまでドップリと浸かってしまう。 今回の三つの作品もそんなドップリと浸...
三つの短めの中編からなる作品集。 この人の作品は、たとえ読み始めは「うーん、どうかなぁ、いまひとつかなぁ」と思うことがあっても、読み進めるうちにどんどんとその世界に没入し、読み終わった頃には頭のてっぺんまでドップリと浸かってしまう。 今回の三つの作品もそんなドップリと浸かることが出来る僕にとって本当に極上の内容だった。 一人の漫画家の半生を丹念に描いた「J・フランクリン・ペインの小さな王国」、短めの章を重ねながら、王、王妃、王の友人、そして小人と四つどもえの心理戦を行っているような「王妃、小人、土牢」、一人の芸術家の絵画解説集を模しながら、二組の兄妹の悲劇の顛末を描いた「展覧会のカタログ-エドマンド・ムーラッシュ(1810-46)の芸術」。 いつものようにどの作品にも過剰なまでの細かい描写が多く、読む人にとっては少しくどい印象を与えるかも知れないが、これはこれでやはりミルハウザーの魅力の一つだろう。 そして、読む人の心をそっと、それでも大胆に切り開いて、中身をさらけ出してしまうような心理描写の凄さ。 「J・フランクリン・ペインの小さな王国」のラストで描かれた胸をすくような感動。 そのどれをとっても、僕にとってミルハウザーは最高の作家の一人である証となっている。
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スティーブン・ミルハウザーの中編集、自己世界による現実の喪失(特に恋愛の喪失)という極めて似たテーマが、普通の三人称小説、小節ごとに区切られた民間伝承の解説、展覧会のカタログという、それぞれまったく異なる形態で提示される一冊。 ミルハウザーらしい雰囲気がよく出ているという意味で...
スティーブン・ミルハウザーの中編集、自己世界による現実の喪失(特に恋愛の喪失)という極めて似たテーマが、普通の三人称小説、小節ごとに区切られた民間伝承の解説、展覧会のカタログという、それぞれまったく異なる形態で提示される一冊。 ミルハウザーらしい雰囲気がよく出ているという意味では、『J・フランクリン・ペインの小さな王国』が面白いが、絵画の果てしない可能性とその境界を描いた奇想作『展覧会のカタログ - エドマンド・ムーラッシュ(一八一〇 - 四六)の藝術』が、その構成も合わせて素晴しかった。たとえば書評集だったり、観光ガイドブックだっり、物語以外の形態で小説を提示するというのは現代では割と普通だが、それでも絵画の図録(ただし、もちろん絵はない)というのは初めて読んだ。 ミルハウザーにしては、やや落ちるかという感じで星 3つ。
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柴田さんの翻訳もの。中編もの3作品で成っています。まさにミルハウザーの小説といった最初の1編、 ・J・フランクリン・ペインの小さな国 もいいですが、あとの2編、 ・王妃、小人・土牢 ・展覧会のカタログーエドマンド・ムーラッシュ~ が個人的には脱帽。
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