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知の座標軸 日本における哲学の形成とその可能性 シリーズ・近代日本の知第1巻
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 晃洋書房/ |
発売年月日 | 2000/09/01 |
JAN | 9784771011793 |
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近代日本が「哲学」という知の営みをどのように受容し、それと格闘してきたのかという問題を論じた、12人の執筆者による論考を収録している。 第1部第1章「日本の哲学?」の執筆者の藤田正勝は、「日本の哲学」という言葉につきまとう「いかがわしさ」がこれまで指摘されてきたと指摘する。すな...
近代日本が「哲学」という知の営みをどのように受容し、それと格闘してきたのかという問題を論じた、12人の執筆者による論考を収録している。 第1部第1章「日本の哲学?」の執筆者の藤田正勝は、「日本の哲学」という言葉につきまとう「いかがわしさ」がこれまで指摘されてきたと指摘する。すなわち、ほんらい普遍性を本質とする「哲学」という学問に、「日本の」という特殊性を意味する形容が付されることは、一種の形容矛盾ではないかというのだ。とくにナショナリズムを煽るために「日本(主義)哲学」という言葉が叫ばれた歴史を振り返るとき、こうした問題に無関心でいることは許されない。 だが、哲学が普遍的な原理の探究だということは正しいとしても、私たちの思索がつねに自分たちの背負う文化の枠の中で始められるということを否定することはできないだろう。そして本書では、「西洋」という「他者」との対話を通して、普遍的な「知の座標軸」の構築をめざした近代日本の思想家たちの営みに、焦点が当てられているのである。 みずからの文化的背景の特殊性をけっしてないがしろせず、しかも普遍的な知をめざす営みは、「開かれた対話」としての「哲学」という形をとることになる。ところで、日本における「他者との対話」の呼びかけは、往々にして「西洋」対「東洋」という形をとることが多い。だが、こうした構図には問題がひそんでいる。その一つは、西洋への対抗言説として東洋の英知を称揚するという議論に陥りがちだということだ。こうした態度からは、他者との対話をみずからの伝統文化の変容を受け入れるという姿勢は出てこない。また、「東洋」の多様性を無視してひとくくりにすることも問題だといわなければならない。本書に収められた高坂史朗の論考「東アジアと「近代」」や、中国の日本哲学研究者の卞崇道の論考「中国の哲学と日本の哲学との対話」は、こうした問題に関わる考察を展開している。
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