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顔のない肖像画 新潮文庫
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顔のない肖像画 新潮文庫

連城三紀彦(著者)

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顔のない肖像画 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介 内容:涜された目.美しい針.路上の闇.ぼくを見つけて.夜のもうひとつの顔.孤独な関係.顔のない肖像画
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 1996/09/01
JAN 9784101405155

顔のない肖像画

¥220

商品レビュー

3.3

9件のお客様レビュー

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2010/05/28

『顔のない肖像画』―…

『顔のない肖像画』―それを描いたのは、戦後画壇に彗星のごとく現われ、10年間の精力的な活動の後に死した孤高の画家、荻生仙太郎。緻密な構成と巧妙な筆致で男女の微妙に揺れ動く感情を綴る短編7編を収録。

文庫OFF

2010/05/28

ミステリーですが、男…

ミステリーですが、男女の恋愛が描かれ、文章も美しくて凝っています。

文庫OFF

2017/11/24

冒頭から興味深いシチュエーションが示され、巧みに読者をミスリードし、最後まで読むと勘違いに気づかされる短編集。「瀆された日」「ぼくを見つけて」「顔のない肖像画」がお勧め。 「瀆された日」 足の麻痺で入院している静子が、担当医に凌辱された話が、関係者の証言を中心に検証されていく。...

冒頭から興味深いシチュエーションが示され、巧みに読者をミスリードし、最後まで読むと勘違いに気づかされる短編集。「瀆された日」「ぼくを見つけて」「顔のない肖像画」がお勧め。 「瀆された日」 足の麻痺で入院している静子が、担当医に凌辱された話が、関係者の証言を中心に検証されていく。証言を読んでいると、どちらの言い分が正しいのか、わからなくなってくる。静子の妹の雪子の調査によって、様々な証言が一つに収束していき、意表を突く真実が浮かび上がる。特に、第三者が耳にした会話の証言の意味する内容が面白い。 「美しい針」 カウンセラーが精神的な歪みを抱えている患者に過去の体験を話させて、追体験することで精神を解放しようとする話だが、女性に徐々に魔の手が忍び寄っていくサスペンス感が味わえる作品。最後まで読むと、ある事柄に勘違いしていたことに気づく。 「路上の闇」 主人公がタクシーに乗り込むと、ラジオのニュースが流れ、タクシー強盗が近くで発生し、犯人が自分と同じ風采、服装をしていることに気づき、運転手が自分のことを犯人と思っているのではないかと疑心暗鬼に駆られる話。乗客と運転手との間の心理サスペンスだが、最後に逆転がある。本短編集中で唯一、途中で真相に気づいた。 「ぼくを見つけて」 9年前に誘拐されて死亡したはずの少年から「助けて」という電話が警察にかかってくるという奇妙な事件。刑事が調査すると、「助けて」という言葉が真実であったことが判明する。誘拐ミステリ―が十八番の作者らしいひねりの利いた真相。 「夜のもう一つの顔」 浮気相手の男を相手の自宅ではずみにより殺してしまった葉子。相手の妻であり、自分の上司である雪絵が自宅に戻って死体を発見し、葉子に助けを求める。二人の間で善後策を相談しているうちに、思いがけない真相が明らかになる。複雑な真相だが、ちょっとひっくり返しすぎでは、と感じた。 「孤独な関係」 主人公冴子が、職場の上司の妻から、夫の浮気相手が職場の六人の中にいるから調べてほしいとの依頼を受ける話。調べれば調べるほどに、どの女も怪しい。冴子の見解のほか、別の人物の見解も示され、孤独な関係を続けてきた夫婦が求めようとしたもの、信じようとしたものが明らかになる。 「顔のない肖像画」 主人公が画廊で見かけて、心惹かれた1枚の絵「顔のない肖像画」。その絵の所有者であり、作者荻生仙太郎の妻である老女から、その画家のオークションに代理出席して、もう1枚の「顔のない肖像画」を競り落とすように依頼される話。オークションに関する情報が入ってくるにしたがって、老女の依頼に対して不審な思いが募っていくが……。荻生仙太郎の幻の最高傑作とは何か。意表を突くオークションのからくりが最後に判明する。

Posted by ブクログ

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