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贋・久坂葉子伝 ちくま文庫
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贋・久坂葉子伝 ちくま文庫

富士正晴(著者)

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贋・久坂葉子伝 ちくま文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房/
発売年月日 1995/02/25
JAN 9784480030184

贋・久坂葉子伝

¥770

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2011/11/12
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 著者富士正晴が、島尾敏雄等と共に創刊した「VIKING」には彼の人柄を慕って、有能な若い人達が集まり、富士はまた、こうした新人を育てる名人でもあった。高橋和己、山田捻、津本陽…などの作家がここから巣立っていった。  そうした新人の中に、二十歳で自殺した天才少女・久坂葉子がいた。富士は久坂と交流が深く信望も厚かったので、彼女の華やかな。言動の裏に、深い苦悩が隠されている事も知り抜いていた。  彼女が死人で、残された作品や書簡、日記などを参考に、もの言えぬ彼女に代わって、彼女の思いを描いたのが「贋・久坂葉子伝」である。「贋」と表題にあるように、これは久坂葉子をモデルにしてはいるが、内容はフィクションであるとことわってはいるのだが、あまりにも見事な構成と主人公の生き生きとした人物像によって、読んでいる間中、久坂の伝記を読んでいる気分になってしまう。まさに、作者が久坂葉子になり切って描いた迫力である。  物語は、久坂が自殺し、残された人々がそれぞれの思いにふけるシーンと、自殺前の久坂の感情を交互に描いたもので、なぜ彼女が自殺に追い込まれたのかを解き明かしていく。  作品の冒頭で、富士正晴自身がモデルだと思われる木ノ花咲哉が、大晦日にアヒルをしめ殺すシーンは、久坂が急行電東に轢かれることの暗示であろう。彼女はデカダンスで声優の御津村が好きだが、金持ちの田村と結婚契約書を交わす仲でもある。この二人との関わりに心が揺れ動き、しだいしだいに追いつめられてゆく久坂の心情…。

Posted by ブクログ

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