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フォークの歯はなぜ四本になったか 実用品の進化論
定価 ¥4,059
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 平凡社 |
| 発売年月日 | 1995/11/20 |
| JAN | 9784582532111 |
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フォークの歯はなぜ四本になったか
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フォークの歯はなぜ四本になったか
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商品レビュー
2.7
8件のお客様レビュー
「こうだったら便利なのにな」「使い勝手が悪い…」の気持ちを乗り越えるべくあらゆる道具が誕生して進化していったのだなと思えた。 大きな肉片を保持するという機能のために、ナイフから2本のまっすぐな長い歯を持つフォークに変化する。だが、長い歯は食卓では不要であり、突き刺した食べ物を口...
「こうだったら便利なのにな」「使い勝手が悪い…」の気持ちを乗り越えるべくあらゆる道具が誕生して進化していったのだなと思えた。 大きな肉片を保持するという機能のために、ナイフから2本のまっすぐな長い歯を持つフォークに変化する。だが、長い歯は食卓では不要であり、突き刺した食べ物を口に運ぶまでにポロっと落ちてしまうことへの対策のために、歯が3本になった。そして4本の方がなおさらよかった。歯が5本や6本になると逆に食べにくくなるために4本で安定した、という話がなかなか面白い。 ポストイットを作るときに、紙切れのしおりが落ちるという問題解決のために、執拗なまでに研究をしたというエピソードや、プッシュホンが普及してダイアル式の電話に戻れなくなった話など、「面倒くさいこと」を人類がいかに改善してきてどのように気持ちが変化したかということが様々な事例を通じてよく分かった。ちょっとした工夫で世界が作られてきたと思うととても楽しい気分になってくる。 ========== こうした道具のデザインは、偉大な作り手の頭の中で完璧に練りあげられてから生まれるのではなく、むしろ、それらを取り巻く社会、文化、技術に関連し、使った側の(おもに不愉快な)経験を通じて変更が重ねられてゆくものだからである。そして逆に、人工物の形状の進化は、われわれがそれらをどう使うかに多大な影響を与える。(p.31) ラビノウは折にふれ、自分と同類の人びとの性質を非常にはっきりと述べている。「発明家とは、面倒なことに対して悪態をつくだけでなく、それを排除するために何ができるかを考えはじめる人種である」。なぜ発明をするのかと聞かれたとき、彼はこの見解を繰りかえし述べた。ラビノウはこう答えたのである。自分の気に食わないものを目にしたとき、それを避ける方法を考え出そうとするんです。(p.53) アルブレヒト・デューラーの1526年の作品として名高い「エラスムスの肖像」は、ルネサンス期オランダの偉大な人文主義者エラスムスが紙切れをしおりに使っていたことを示している。本がしっかり閉じているかぎり、それらのしおりはきっとエラスムスが印をつけた箇所に留まっていただろう。しかし、本が利用されると、ページの間にすべり落ちたり、本から抜けたりするものがあったかもしれない。それから約450年後、動きやすい紙切れに業を煮やした一人の男が、もっと固着性のある紙のしおりを発明しようと教拗なまでに研究を続けた。その成果が、今やおなじみとなったポスト・イットである。(p.115) まず、需要を引き出さなくてはなりません。次に、衣類をはじめとする日用品の製造業者を説得し、彼らにとってファスナーが必需品になったということを理解させなければなりません。需要に関しては、はずれるボタン、磨滅して利かなくなるスナップ、ガチャガチャ音をたてる尾錠にうんざりしている人びとの潜在意識に、ずっと前からあったと言えるかもしれません。しかし、それは慣習や惰性というどうしようもない重荷の下敷きになって埋もれたままです。製造業者たちは断固として受け入れようとしません。彼らは、設計のしなおし、製造法の思いきった変更、そしてもっとはっきり言えばコストの増加といった、多くの課題に面と向かいたくないのです。(p.145) 今は、プッシュホンを使いはじめてしまったので、わが家の電話のどれかをダイアル式に戻すのは難しく、戻したとしたら断じて我慢できないときもあるだろう。「9」の穴に指を入れて270度あまりかいてんさせたあとダイアルが元に戻るまでの待ち時間は、今の私には永遠のように感じられるのである。(p.311) ==========
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【理解整理】 欧米の食卓文化の変遷の中でフォークは誕生し、使用されてきた。フォークには、口に運ぶ際に食材を刺して保持する機能、ナイフ使用時に食材を押さえる機能、食材をある程度すくう機能、口に入れた際の使用性といった複数の役割が求められる。また同時に、フォーク自体の生産性や歯の強度...
【理解整理】 欧米の食卓文化の変遷の中でフォークは誕生し、使用されてきた。フォークには、口に運ぶ際に食材を刺して保持する機能、ナイフ使用時に食材を押さえる機能、食材をある程度すくう機能、口に入れた際の使用性といった複数の役割が求められる。また同時に、フォーク自体の生産性や歯の強度、耐久性といった製造・材料上の制約も存在する。 これらの要請は、あらかじめ体系的に設計条件として整理されていたわけではなく、実際に使われる過程で不都合や問題点として顕在化してきた。たとえば、歯が3本以下では食材をすくいにくい、あるいは保持が不安定になるといった不具合が生じ、逆に5本以上では歯が細くなり強度が不足する、口に入れた際に大きすぎて使いにくいといった問題が生じやすい。歯の本数だけでなく、歯の湾曲の程度などについても同様に、使用を通じて問題点が露わになり、その都度修正が加えられてきた。 こうした試行錯誤と失敗の回避、改善の積み重ねの結果として、現在一般的に見られる4本歯のフォークという形態が定着したのである。 この事例から、デザインにおける「形態は機能に従う」という言葉は、現在の完成形から逆算して説明する限りにおいては一定の説得力を持つが、実際のデザイン過程を正確に表しているとは言い難い。実際のデザインの駆動力は機能の理論的最適化ではなく、「過去に生じた失敗をいかに回避するか」という点にあると著者は主張する。形態は機能に従うというよりも、むしろ過去の失敗とその改善に従って形成されてきたのである。 したがって、現在のデザインもまた最終的な完成形ではなく、将来新たな不具合や制約が顕在化すれば、さらに変化しうる途中段階にすぎない。発明や改良において最も重要なのは、既存の形態を完成形と見なすことではなく、現行デザインに内在する不便さや問題点、改善の余地を見出す力である、というのが筆者の主張である。
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この著書が気になったきっかけは失念してしまいましたが、1995年初版の本書は、文体そのものが少し読みにくいものでした。もう少し図解などがあると理解が深まるかなと思いましたが、実際の製品の進化の変遷がテーマであるので、図解や写真の掲載には限界があったのかもしれません。 本書は、テー...
この著書が気になったきっかけは失念してしまいましたが、1995年初版の本書は、文体そのものが少し読みにくいものでした。もう少し図解などがあると理解が深まるかなと思いましたが、実際の製品の進化の変遷がテーマであるので、図解や写真の掲載には限界があったのかもしれません。 本書は、テーマのフォークだけでなく、ペーパークリップ、ファスナー、鋸、ビール缶など、今となってはありふれた製品・実用品を抽出して、現在の形になるまでの紆余曲折、つまりデザイナー・エンジニア・製造業者の苦悩を描いています。「形は機能にしたがう」という、何となく納得してしまいがちな定説を疑問視し、「形は失敗にしたがう」と説き、その変遷を明らかにしている内容です。 その変遷の歴史を見ることで、デザインとは何か、その本質は何か、といったことが、随所に見られる、なかなか秀逸は内容となっています。 個人的には、おもしろい製品を扱っている章は興味深く読みましたが、文体の古さや、図解がなく文章だけで説明している部分の理解が追い付かないところが正直ありましたが、なかなか他では見られない、興味深い内容だと思います。 <この本から得られた気づきとアクション> ・何事も現在の形や方法に至った歴史が存在するはずである。それらを認識することで本来の目的や意義が見えてくるはずであることを忘れない。 ・今あることが完全であるとは考えない。 ・たまには、昔の本を読むこともいいことだ。 <目次> フォークの歯はなぜ四本になったか 形は失敗にしたがう 批評家としての発明家 ピンからペーパークリップへ 瑣末のモノもあなどれない ファスナーが生まれるまで 道具が道具を作る 増殖のパターン 流行とインダストリアル・デザイン 先行するモノの力〔ほか〕
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