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ハイデガー入門 講談社選書メチエ60
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ハイデガー入門 講談社選書メチエ60

竹田青嗣(著者)

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ハイデガー入門 講談社選書メチエ60

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 1995/11/10
JAN 9784062580601

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ハイデガー入門

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商品レビュー

3.7

8件のお客様レビュー

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2017/09/05

2017.8.28 私は竹田青嗣さんの哲学が素晴らしいと思っている人間であり、竹田さんはニーチェ、フッサール、ハイデガー、バタイユ、岸田秀などから影響を受けているが、私にとっては竹田さんを理解する注釈以上の意味を持たない。そういう意味ではこのハイデガー論は、まさに竹田さんを理解す...

2017.8.28 私は竹田青嗣さんの哲学が素晴らしいと思っている人間であり、竹田さんはニーチェ、フッサール、ハイデガー、バタイユ、岸田秀などから影響を受けているが、私にとっては竹田さんを理解する注釈以上の意味を持たない。そういう意味ではこのハイデガー論は、まさに竹田さんを理解する上で欠かせない気がした。あーここからかなり大きく影響を受けているんだなーと。ハイデガーの基本の考え方が抑えられていてわかりやすかった。ただ私はハイデガー自身の著作を読んだわけではないので、その是非は確かめようはない。後後半の、レヴィナスとの話とかは難しかった。ハイデガーが情状性や了解という概念で述べたことと、竹田さんがエロスや感受性、欲望という言葉で述べていることは、つながりがあると思うし、これが人間の世界像を形成する根本であるように思う。しかし私はその、感受性そのものが構成される構造が知りたい。それは例えば竹田さんだと、恋愛だとロマン性ということになるが、そこはよくわからないんだよなー。人間の一切の世界像、認識、というのが、欲望相関的であり、また間主観的であるということを明らかにしたハイデガーの意義を教えてくれる本。

Posted by ブクログ

2015/12/28

ハイデガーは『存在と時間』において人間が他者との共存在であるが頽落という状態で存在し、死への不安が存在論的な存在の本質的な契機であることを論ずる。その際の不安という被投的な情状性から了解し企投するという一連の概念を統一的に気遣いと呼び直したが、この気遣いの存在論的な意味が時間制に...

ハイデガーは『存在と時間』において人間が他者との共存在であるが頽落という状態で存在し、死への不安が存在論的な存在の本質的な契機であることを論ずる。その際の不安という被投的な情状性から了解し企投するという一連の概念を統一的に気遣いと呼び直したが、この気遣いの存在論的な意味が時間制にあるとして、従来の過去・現在・未来という考え方を脱して既在・現在・到来という時間概念を導入した。本書後半にかけてはこのような現象学的方法による『存在と時間』の存在論から、主観的観点を抜け出る後期思想を詳しく解説している。最終章ではハイデガーのナチ加担に関してを、改めてハイデガーの思想を振り返りながら解説するが、その際に後期思想が現象学的方法から離れてしまった背景に『存在と時間』における頽落の概念の歪みを指摘する。頽落の概念には共存在として人間が存在論的存在を了解し合うべきであるとする考えが垣間見え、それは現象学において乗り越えたはずの神学的「物語」の要素を含んでいるためである。対して、了解し合うべきなのではなく、了解し合う可能性があるとするのが現象学的方法に基づくというのが筆者の主張である。本書ではハイデガーの死の不安が存在論的存在における最も重要な本質契機とする主張に対し筆者自身の主張である契機としてのエロスに関する論も展開されていて非常に興味深い。

Posted by ブクログ

2015/03/20

フッサールの現象学をヒントに独自の「欲望論」の立場を構築した著者が、やはりフッサールのもとで哲学を学びながら独自の思想を築いたハイデガーの『存在と時間』について解説している本です。 著者は、ハイデガーの「存在の歴史」についての構想には立ち入らず、『存在と時間』の既刊部分を実存哲...

フッサールの現象学をヒントに独自の「欲望論」の立場を構築した著者が、やはりフッサールのもとで哲学を学びながら独自の思想を築いたハイデガーの『存在と時間』について解説している本です。 著者は、ハイデガーの「存在の歴史」についての構想には立ち入らず、『存在と時間』の既刊部分を実存哲学の書として読み解いています。ただし「実存哲学」といっても、著者自身の「欲望論」の観点から『存在と時間』の議論を理解しようとする試みとなっています。そうした立場から、ハイデガーがおこなっている本来性/非本来性の区別に対して、現象学的な意味の分析にとって外的な評価軸を持ち込んでいるという、レーヴィットらと同様の批判がおこなわれています。 ハイデガーの思想そのものを解説したものではなく、著者自身の立場からハイデガーの議論を整理し、読者を哲学そのものへと導く本だといえるように思います。

Posted by ブクログ

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