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精霊たちの家
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 国書刊行会 |
発売年月日 | 1994/04/20 |
JAN | 9784336036124 |
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精霊たちの家
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商品レビュー
4.7
10件のお客様レビュー
以前にテレビでこの本を原作とした映画を観て、強烈な印象をもって、いつかは読もうと思っていた。 が、なかなか重そうな話だし、最近は小説をあまり読まないので、つかれそうだな〜、と思って、そのままになった。 そういうなか、なぜか、長年読みたいと思っていたけど読んでいなかった重厚長大...
以前にテレビでこの本を原作とした映画を観て、強烈な印象をもって、いつかは読もうと思っていた。 が、なかなか重そうな話だし、最近は小説をあまり読まないので、つかれそうだな〜、と思って、そのままになった。 そういうなか、なぜか、長年読みたいと思っていたけど読んでいなかった重厚長大なトーマスマンの小説を読んだ勢いで、こっちも読んでみたという次第。 マルケスの「100年の孤独」の女性版というイメージでの紹介もある。たしかに母娘3代にわたる話だが、年数としては70年くらいなのかな?物語の最初から、ほぼ最後までいるのは、一人の男性なので、たんに女性の物語とも言えない。 もしかすると、これは、貧困のなかから財を築いた強情で、怒りっぽく、性欲のかたまりの男の一生かけた不器用で純粋な愛の物語なのかもしれない。 時代としては、20世紀の初頭から70年台くらいまでの話。場所は南米のある国という設定だが、あきらかにチリ。ときどき、ヨーロッパで戦争があったり、大恐慌が起きたり、ナチスが政権をとったり、といった話が物語にゆるやかに伝わってくるが、それは遠い世界の話という感じ。 そういう現代史から通そうな国でも、社会主義の動きがだんだん強まっていって、社会的な緊張が高まっていくさまが伝わってくる。 物語のクライマックスでは、社会主義政権が登場し、社会改革を進めるとともに、数年後にクーデターがおきて軍事政権が誕生。そうしたなかで、この長い物語がじわじわつ紡いでいた緊張構造が、様々な形で、表出していく。 作者は、チリの社会主義政権のアジェンデ大統領の親戚ですからね。リアリティがすごい。 と書くと、かなり暗く、重い小説に聞こえるかもだが、書き振りはたんたんとしていて、ユーモアがあるな。 そして、タイトルにあるように精霊やら超常現象満載なんだけど、オカルティックにはならず、たんたんと明るく、楽しく、そんなものという調子で書いてあるのも魅力。
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マルケス『百年の孤独』の影響を強く受けた大河ドラマ。どちらに衝撃を受けたかと言われれば『百年…』だが、どちらが面白いかと問われれば『精霊たちの家』。小説として出来上がっている。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
追いたい作家の一人ですが、最近世界の軍事情勢が気になるのでこの小説がチラつきました。物語は、ある一族の三世代の生き方について。著者はチリクーデターで篭城後に反乱軍と撃ち合いの末自殺したといわれるサルバトール・アジェンデ大統領の姪なので、リアリティがあります。終盤に一族の長が秘密を語るシーンがあったと思うけれど、記憶が定かでなくどうもウォーリー・ラムの「この手のなかの真実」の終盤の家族の過去が語られるシーンとかぶります。どちらも好きな小説なので、またじっくり読み返したいですね~。
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