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第三の嘘 ハヤカワ・ノヴェルズ
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 早川書房/ |
| 発売年月日 | 1992/06/15 |
| JAN | 9784152077493 |

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第三の嘘
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商品レビュー
4.1
17件のお客様レビュー
だいぶ前に読んだ。 色んな小説を読んだ今となっては、思いや感想など全然変わるかもしれないが、当時の私にとっては、 最高の1番の一冊になった。 衝撃的で、スラスラ読めて読み終わるまで寝れないほど。 3部作の中では悪童日記が1番最高だった。 2人の成長が書かれている。 この3部作は最...
だいぶ前に読んだ。 色んな小説を読んだ今となっては、思いや感想など全然変わるかもしれないが、当時の私にとっては、 最高の1番の一冊になった。 衝撃的で、スラスラ読めて読み終わるまで寝れないほど。 3部作の中では悪童日記が1番最高だった。 2人の成長が書かれている。 この3部作は最高だった!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
悪童日記シリーズ三部作の最後の作品。 この本がシリーズ全編のネタバラシのようなもので、これを読むことで前作「ふたりの証拠」の謎が解ける。 時系列順に整理すると、まずリュカとクラウスという双子がいたのは事実。 ただし、その育ち方は「悪童日記」「ふたりの証拠」とは大いに異なる。 悲劇は、双子の父親が浮気相手と一緒に暮らしたいからと双子の母に別れを告げたことから始まる。 双子の母親は、それが許せずに父親に銃を撃った。 父親は死に、流れ弾が4才のリュカに当たる。 リュカは脊髄を損傷し、治療のために入院する。リュカはリハビリのために転院→転院先で爆撃→疎開→「おばあちゃん」(おそらく肉親ではない)の家に(以下「悪童日記・ふたりの証拠」のネタ元)→「おばあちゃん」の家が国に取られ、出ていかなくてはならなくなる→見知らぬ男を地雷の犠牲に、隣国へ(この際、名前を「クラウス」に偽装)→隣国で色んな仕事をする→病気で余命わずか、最後に生まれた国で死にたいと元の国へと帰る という転機を辿る。 つまり、「ふたりの証拠」の最後の入国許可が切れた「クラウス」は名前を変えた「リュカ」であったのだ。 「悪童日記」「ふたりの証拠」はおそらく、リュカ(偽名クラウス)によって書かれた架空の物語である。 母親に撃たれたために脊髄を損傷したことも、母親が一度も会いに来てくれなかったのも、疎開して「おばあちゃん」の家で働かないといけないことも全て辛かったため、「もしも双子の兄弟が一緒にいてくれたら」という創作で自分の心を守っていたのではないだろうか。 そして最後に、双子の兄弟である本物の「クラウス」に会おうとしたが、クラウスはリュカに冷たく当たる。自分の兄弟としても認めてくれなかった。 クラウス側にも事情があった。 双子の母親は父親を撃ち殺し流れ弾が子どもにあたったことで精神を病んでしまい、入院していた。 4歳のクラウスはというと、父親の浮気相手に引き取られていた。クラウスは最初は自分を引き取って育てたのが浮気相手だと知らなかったが、やがて知ってしまう。 クラウスは父親の浮気相手と、浮気相手が産んだ異母兄妹、サラといっしょに暮らしていた。 クラウスは入院している母親に会いに行ったこともあったが、母親は精神を病んでいることもあり、クラウスではなくリュカに会いたいとそればかりだった。 サラは初恋相手だったが、異母兄妹ということもあり、その恋は実らず、クラウスは浮気相手の家を出て、母親を引き取って元々住んでいた家で暮らすことになった。 クラウスは母親のために働き、献身的に介護をしていたが、母親は「リュカが生きていればお前よりも優れていた」と酷い言葉を浴びせるのみ。 サラはいつの間にか結婚していた。 そんな中、リュカから「会いたい」という電話が来たのだ。 クラウスからすれば、もしもリュカと母親が会い、クラウスよりもリュカをちやほやする母の姿を見てしまったら、とても耐えられないと思ったのかもしれない。 そこで母にも会わせず、冷たく振る舞い追い出した。 簡単に言ってしまえば、戦争が産み出した悲劇の物語であるが、そこには「書くこと」への希望、慰めがあるような気がする。 架空の双子との話を書いて耐えてきたリュカもそうだが、クラウスも、趣味として書いていた詩が評価され、リュカが訪ねてくるころには詩人としても評価されている。 リュカはノートを書き溜めていただけで評価されているわけではないが、評価されていても、されていなくても、書くことはそれぞれの双子にとって、辛い現実を生き抜くための手段になっていたのかもしれないと思わされた。
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『ふたりの証拠』よりも、これはいつの誰?という戸惑いが長かった。 本作が種明かしになるどころか、真実と嘘がより一層混じり合ってしまった。 アゴタ・クリストフの自伝的要素が入っているがゆえに、嘘は真実であり、真実は虚構。 とても完結篇にふさわしい内容だったとは思えないが、読後...
『ふたりの証拠』よりも、これはいつの誰?という戸惑いが長かった。 本作が種明かしになるどころか、真実と嘘がより一層混じり合ってしまった。 アゴタ・クリストフの自伝的要素が入っているがゆえに、嘘は真実であり、真実は虚構。 とても完結篇にふさわしい内容だったとは思えないが、読後はこの物語から抜け出すのにふさわしい虚脱感があった。
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