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柔らかい個人主義の誕生 消費社会の美学 中公文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論社 |
発売年月日 | 1987/03/10 |
JAN | 9784122014091 |
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柔らかい個人主義の誕生
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商品レビュー
3.9
17件のお客様レビュー
70年代から80年代へ大きな変貌を遂げる社会を、消費という言葉をキーワードに考察した名著。 半世紀を経た現在、著者の指摘は更なる加速をし、暗い未来の到来を予感させる時代になってしまった。
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- ネタバレ
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現実の企業において新商品発見の活動も集団の共同作業として行われるが、この集団は本質的に自由な個人の集合体である他なく、狭義の生産のための組織とは異質なものになる。 セールスという巨大な部門は全体として消費者ニーズの敏感な探知機で、最終的な発掘装置であってもその意味において、非プログラム的な情報生産の最大の担い手である。 (要旨)
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1970年代の思想動向を概観した論考だが、2020年代に入った現在の社会に関しても、十分に説得力をもって人々の精神性を説明してくれる稀有な本である。それは技術を至上価値として効率を重視する考え方から転換を促し、より行動の過程を楽しんで生活のゆとりを重んじるスタイルに向かおうという...
1970年代の思想動向を概観した論考だが、2020年代に入った現在の社会に関しても、十分に説得力をもって人々の精神性を説明してくれる稀有な本である。それは技術を至上価値として効率を重視する考え方から転換を促し、より行動の過程を楽しんで生活のゆとりを重んじるスタイルに向かおうという提言である。つまり、技術を追求して手っ取り早く目的を達成してしまうより、例えば美味しいものを食べる時に美味しいと感じるだけでなく、美味しいと感じる自分に意識的に気付いていよう、そういうゆとりを楽しもうという考えである。実際、産業において何が売れる商品か、開発担当者は悩んでいるだろうが、一つに我々がどんな物に愛着を感じるか、そういう風に感じる自分に気付いたら、新しい着想も生まれるし、山崎正和氏によれば、現代社会がそういう、創造性の発揮を要求している社会になりつつあるということだ。私にしても、早食いで、早歩きで、ゆとりをなくしている観があるが、少なくとも時折日記を書いて生活のどんな部分に自分が着目しているか、確認している。先を急ぐ効率主義より、食事する、映画を観る、散歩する、そんな行為に及ぶ自分に気付くゆとりは、確かに重要だろう。
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