プラトン主義の多面体 叢書 ヒストリー・オヴ・アイディアズ11

Jフィッシャー, A.H.アームストロング, H.P.トリンピ, J.Ch.ネルソン, E.M.マナッセ【著】, 川田殖, 熊田陽一郎, 坂本賢三, 清水純一, 田中晶子【訳】

• 内容紹介: 内容:哲学と詩におけるプラトン主義 ジョン・フィッシャ-著 川田殖訳. 新プラトン主義 A.ヒラリ-・ア-ムストロング著 熊田陽一郎訳. デモノロジ- ヘレン・P.トリンピ著 坂本賢三訳. ルネサンス・プラトン主義 ジョン・チャ-ルズ・ネルソン著 清水純一訳. 啓蒙期以降のプラトン主義 エルンスト・モ-リッツ・マナッセ著 田中晶子訳. 解説 川田殖ほか著. 各章末:文献
• 販売会社／発売会社: 平凡社
• 発売年月日: 1987/05/15
• JAN: 9784582733617

商品レビュー

2010/05/28

本書は、観念史事典の…

[文庫ＯＦＦ]

本書は、観念史事典のプラトン主義関連の項目を集めて訳したもの。事典の全訳はすでに出版されているが、目的に遇うものがある場合は、本叢書は便利。観念史自体が非常に面白い試みなので、ただの思想事典の項目ではない。それぞれが一つの短い論文であり、面白いアプローチが散見できる。

2010/05/28

プラトン哲学の解釈書…

[文庫ＯＦＦ]

プラトン哲学の解釈書です。哲学の祖と言われるだけあって、その解釈は様々ですが（特にイデア論をめぐって）、やや新鮮さに欠ける内容でした。

2009/12/25

新書判の小体な本にしてはいささか高価、かもしれぬ。「入門書」というわけにもいかぬ。けれど、この中に詰まったものを考えたら、これは小さいけれどもたしかに見事な「多面体」だ。ちくま文庫『超短編アンソロジー』の解説に「哲学は詩に似ている」といったことが書かれていたが、「智を愛すること」が詩的でないわけがない、と、プラトンの「定義集」ぱらぱらと……。ついでにプラトン全集の隣に佇んでいたこの小さな本を、あらためて読み返してみた。ここで俯瞰することは難しいので、例によって以下に目次を羅列。哲学と詩におけるプラトン主義　プラトン主義をどう捉えるか　プラトン主義と古代哲学　西欧キリスト教世界　プラトン主義と詩新プラトン主義　新プラトン主義とは何か　プロティノスと新プラトン主義思想の形成　後期新プラトン主義の展開　後世への影響デモノロジー　ギリシアとユダヤの伝統　新プラトン主義の伝統　ダイモンの変容ルネサンス・プラトン主義　受容と再生　プラトン主義者群像――フィチーノを中心に　イタリアを越えて啓蒙期以降のプラトン主義　プラトン主義と啓蒙思想――ライプニッツからカントまで　プラトン研究の深化と拡大　文学におけるプラトン主義各章の著者だけでなく、編集顧問・編集委員・編集・編集長…、20人近くにのぼる。日本語版も、各章の訳者に加えて編集委員が11人。…いずれにしても多面体です。訳者解説も、ためになります。ルネサンスの文学やルネサンスについて書かれたものなど、ちょっとまとめて読んでみようかな、などという気分になっているので、あらためて参照してみました。