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アンダーカレント KCDX
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アンダーカレント KCDX

豊田徹也(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2005/11/22
JAN 9784063720921

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商品レビュー

4.3

80件のお客様レビュー

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2024/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

きっとまた読み返したくなる作品 最後、サブじいが堀さんに言ってたことが全てだと思う 人のことを、その心まで完全に理解することはできない。でも、自分のことは分かってもらえないだろう、言ってもなんにもならないだろうと決めつけて、黙って離れるだけで解決することはない。少しでも分かってもらうために、お互いに分かりあうために言葉を交わす。それで分かり合えるとは限らないし、どういう結果になるかも分からないけど、苦しみを内に秘めても身を腐らせるだけ… 悟は本当にかなえが好きだったんだろうな 堀さんが戻ったのが、別れを告げるためではなく、言葉を交わして分かり合おうとするためであって欲しいと思う

Posted by ブクログ

2024/04/28

夫が突然蒸発、銭湯を切り盛りするかな。 組合からの紹介で働きたいとやってきた男。 探偵下請けの山﨑が追う、夫の行方。 人のことを本当にわかっているのか?そう、そんなことはわからない。でもわかったような顔をしてしまう。興味を持って聞かないといけないし、興味を持っていることが相手にと...

夫が突然蒸発、銭湯を切り盛りするかな。 組合からの紹介で働きたいとやってきた男。 探偵下請けの山﨑が追う、夫の行方。 人のことを本当にわかっているのか?そう、そんなことはわからない。でもわかったような顔をしてしまう。興味を持って聞かないといけないし、興味を持っていることが相手にとって本当に大切なことなのかもしれない。失ってわかる重さはいつも興味を持っているかどうか、から始まっている。 言いたくても言えなかったんだ、という夫の告白と、働いている男、そして過去の失踪事件がどれも重なり合っていく見事な構成と展開に、ぐっと引き寄せられていく感覚は本当に素晴らしい。心の底をえぐられたような、そんな読後感と救われた感、余韻を感じながら長いこと住んでいる、日本ではない、外国の空を眺めてしまった。

Posted by ブクログ

2024/03/22

「自分のことをわかって欲しい」と言えない苦しみ。それは薄っぺらい承認欲求とは違って、本当は自分の心の奥底に沈めたままにしておきたかったものをさらけ出すことへの恐怖があるからだろう。そして、わかってもらおうとすることをあきらめた閉ざされた心は、他人のそれに気づかなかった。夫がある日...

「自分のことをわかって欲しい」と言えない苦しみ。それは薄っぺらい承認欲求とは違って、本当は自分の心の奥底に沈めたままにしておきたかったものをさらけ出すことへの恐怖があるからだろう。そして、わかってもらおうとすることをあきらめた閉ざされた心は、他人のそれに気づかなかった。夫がある日突然何の理由も言わずに失踪してしまう事件をきっかけに主人公が「わかってほしい」と言える気持ちを取り戻そうとする歩みと、それを見守る男たちの物語。男たちと書いたのは、もちろんメインは主人公の経営する銭湯に新しく働きにきた男だが、脇の探偵や近所の爺の果たした役割もまた大きいと思った。おそらくキャラのモデルであろうリリー・フランキーは映画版でまたまた儲け役だったなぁ。

Posted by ブクログ

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