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スノードームの捨てかた の商品レビュー

3.6

87件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    0

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2025/07/15

大好きなくどうれいんさんの初の小説作品集。食べ物の美味しそうな描写は変わらず、エッセイとはまた違った文章を味わうことができた。心がざわつく作品もあって新鮮。小説という世界の中で日常生活の何気ない描写をリズム良く描いている所が魅力的。

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2025/07/15

くどうさんの短編集。表紙も惹かれる。表題作と鰐のポーズが気に入った。しかし、読みやすい、読みにくいでいったら全体的に言葉が頭に入ってこない読みにくさがあり、句読点が少ないというか、セリフより感情とかの描写が多くて、よく考えて想像しながら読まないと訳がわからなくなる。鰐のポーズは読...

くどうさんの短編集。表紙も惹かれる。表題作と鰐のポーズが気に入った。しかし、読みやすい、読みにくいでいったら全体的に言葉が頭に入ってこない読みにくさがあり、句読点が少ないというか、セリフより感情とかの描写が多くて、よく考えて想像しながら読まないと訳がわからなくなる。鰐のポーズは読みながらこの人誰!?と短編なのになって何度か戻って読み返した。表題作の、女子の集まりというか、3人ともなんか分かるし、セリフが上手で惹かれた。

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2025/07/13

物語を読むときって感情移入できるものとか、共感できるものを読みたいなって思うんですけど、共感できないからこそ読んでしまうお話もあるのかなあという気づきがありました。 ただのベランダに立ってコーヒーを飲むだけの日常、なにかを食べている表現、女子会の準備をしてるだけなのに、くどうれ...

物語を読むときって感情移入できるものとか、共感できるものを読みたいなって思うんですけど、共感できないからこそ読んでしまうお話もあるのかなあという気づきがありました。 ただのベランダに立ってコーヒーを飲むだけの日常、なにかを食べている表現、女子会の準備をしてるだけなのに、くどうれいんさんが描いてるっていうだけで、食べ物がすごい美味しそうに見えたり、日常がこんなおしゃれになるっていうのがすごくいいなあって思いました。

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2025/07/13

始めましての作家さん、くどうれいんさん。 もう成人した長男を含めて3人子育て中の私に、すっかり忘れてしまっていた20代から30代の感性を思い出させてくれた。 何かを捨てることをテーマに書かれた短編集とのことだけれど、捨てることを迷う物や事、そしてその理由が今の私とかけ離れてい...

始めましての作家さん、くどうれいんさん。 もう成人した長男を含めて3人子育て中の私に、すっかり忘れてしまっていた20代から30代の感性を思い出させてくれた。 何かを捨てることをテーマに書かれた短編集とのことだけれど、捨てることを迷う物や事、そしてその理由が今の私とかけ離れている。 それがなんだか新鮮。 まだ擦れきっていない若い人達が毎日を無我夢中で手探りしている感じが伝わってきた。 私は観察することが商売がら必須なのにも関わらず、観察することが苦手。 だから仕事では意識して観察するように心がけている。 でも、小説にはあらゆる物事を鋭い観察眼で観て、さらに言語化して表現している。 くどうれいんさんは観察眼のある人なのだな… と同時に、みんなこんなに人のことを鋭く観察してあれこれ考えているのだろうか…とちょっと心地悪さも感じる。 ボーっと生きてるのは私だけか… このくどうれいんさんの観察眼と表現に共感できる人には、スラスラと読めるのかもしれない。 私は何度も寝落ちしてしまって読み終えるのに何日もかかってしまったけれど… ともあれ、とても素敵な表現力のある方だと思う。エッセイも面白い作家さんとのことなので、エッセイも読んでみたい。

Posted byブクログ

2025/07/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・スノードームの捨てかた 女三人唐突に集まって、公園で穴を掘る ・鰐のポーズ すてきなようこさん。サラダバーで山盛りのプチトマトをよそうようこさん。不倫。 ・川はおぼえている 意味のあるこもにしたくない。物語の一部のようにしたくない主人公。 物語っぽくなるチャンスがあれば全部ものにしたいうつぎさん。 ・背 美術館の監視係をしている主人公。近くのビルで監視カメラを監視する黒木くん。見ること、見られること ・湯気 やさしすぎる主人公。しんにょうが変な彼女。 ・いくつもの窓 祖父のちぎり絵。織姫という額。

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2025/07/08

洗礼された言葉と、リズムの良い文章が心地よく、読みやすかった。小さな出来事で心がぐらついたり、不安になったり。共感できる視点も多く、どの話も心の動きや情景が手に取るように分かった。特に「スノードームの捨て方」の三者三様の個性が素敵だった。価値観は人それぞれ。時が経過したり、環境が...

洗礼された言葉と、リズムの良い文章が心地よく、読みやすかった。小さな出来事で心がぐらついたり、不安になったり。共感できる視点も多く、どの話も心の動きや情景が手に取るように分かった。特に「スノードームの捨て方」の三者三様の個性が素敵だった。価値観は人それぞれ。時が経過したり、環境が変わっても、寄り添い合うことができる関係は幸せだと思った。「いくつもの窓」も良かった。気持ちがとってもよく分かる。それでも、自分で決めて動けるだけ強い。この主人公は、未来もきっと開けると感じた。

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2025/07/08

おしゃれな本だな、と思った。伝えたいことを直接書かない、読み手に考えさせる。説明とか解説をできるかぎり削ぎ落としたシンプルだが複雑な話。こういう本は、読み終わったあとブクログでみなさんの感想を読んで、あ〜そういうことねとなるので面白い。

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2025/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

一番はじめの「スノードームの捨て方」は、3人の30代の女性が出てきて、こんな友だちがおるといいなと思えるかわいらしい話でした。 あとのお話はさらっと読めてあっさりしてるように感じます。「背」は好みが分かれるかも。

Posted byブクログ

2025/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

小説の中にも、れいんちゃんの独特でかわいい擬音の表現、意図しただろうひらがな表記、美味しいご飯の描写、細かい表情の変化の表現がたくさんあって嬉しくなった。 こわかったのは湯気 大好きだった人が、自分の理解できない範疇にいってしまった、または本当は理解できない人間だったと気づいた瞬間、その人は違ういきものや形にみえて 作品内だと春奈がまくしたてて喋る描写が、いつまでもゆらめいている湯気みたいで最高に不気味だった いくつのもの窓、は 人生どうすっかなあな今の私にはじんわりしみわたる話だった。 おじいちゃんの絵はいくつもの窓から見た景色で おじいちゃんの絵を決められた額縁にはめなかった、空っぽの額縁に移る私もまた窓から見た景色で ほんとはたくさん窓があって、その時々うつりゆく景色みたいにわたしたち生きていけばいいのかな、決められたものとか正解なんてないのかな、なんて 思ったり れいんちゃんのつくるお話はエッセイの時ともまた違って、だけど文体はれいんちゃんのやさしさで、絶対に誰かが幸せになってるわけじゃないのにふわりとするような不思議な読後感でした。

Posted byブクログ

2025/07/05

くどうれいんさんの小説はお久しぶり。 サラッと日常が描かれていて、一瞬エッセイかと思いながら読み始めた。 スノードームをはじめとして、手放したいものがテーマの短編が6つ。どれも読みやすかったけど「鰐のポーズ」が一番好みだった。 でもでも、やっぱりエッセイの方が断然面白い。

Posted byブクログ