どうせ世界は終わるけど の商品レビュー
世界の終末をテーマにした短編集で、個人的には割と良くある設定かなと思ったりはしたのですが、話の内容がまとまってて割と好きなお話も多く、割と好みでした。 本作は100年後に地球が滅亡することが決まった日本で過ごす、老若男女の物語。まぁ100年の余裕があることを考えると、それまでに...
世界の終末をテーマにした短編集で、個人的には割と良くある設定かなと思ったりはしたのですが、話の内容がまとまってて割と好きなお話も多く、割と好みでした。 本作は100年後に地球が滅亡することが決まった日本で過ごす、老若男女の物語。まぁ100年の余裕があることを考えると、それまでに生きていられない人も当然いるわけで、その点を言及しつつ物語を作っていたのはすごいなと思いました。 まぁ個人的な感想なのですが、本作は滅亡する地球を救いにいくお話ではないので、「アルマゲドン」的な要素を期待するのであれば本作は向かないのかなと思います。
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100年後に小惑星が地球に衝突して、人類は滅びることがわかった世界。 他人を好きになれないjk。友人のjkに騙されてイケメンと落ち合う。そんな友人jkは大学で同性に告白して玉砕して言いふらされて死ぬ。 就活中の男子学生。高校時代まで教科書に名を残すことを目標に生きる。高校で滅亡を知り幻滅。就活で高校時代の知り合いに会うが痴漢から救った妹の方と勘違い。バイト解放で助けられた姉の方だった。 無人島でひっそりと暮らすおっさん。そこにふらっと現れた気さくな青年。数年前に浅草で無差別殺人が行われて、娘と妻を殺された男が犯人を撲殺。その犯人が脱走。青年はその犯人でおっさんは被害者の兄。 小学生。本当に隕石が降ってくるのか?タイムカプセルを埋める会社は真っ当なのかを調べるべく、サッカー少年と真面目少女で家出して東京を目指す。自分の目で確かめる! 離婚した父と小学校3年生の娘。絶望してる父親に宇宙飛行士にさせる。パパはカッコつけだからと操縦する娘にちょっと感動した。 最後の短編は今まで出てきた人が出てくる。衝突まで60年ぐらい。家出真面目少女は先生になっていて、就活痴漢姉はネジ企業の役員になり宇宙開発のネジを作る。不登校の小学生男子の母親目線で、不登校男子がいじめっ子と思われる男の子と放課後に釣り糸を垂らす無差別殺人者と邂逅する。宇宙飛行士の父親は再現ドラマで登場する。そして、この母親が最初の話のjkであることが明かされる。で、子供は当時の彼氏である鏑木の子供。 ーーー 「『気になることがあったら、ちゃんと自分の目と耳で確かめようね』
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100年後に直径22キロの小惑星が地球に衝突する。人類は間違いなく滅びる。 100年という微妙にリアルな未来の終末を突きつけられた時に、人はどう生きようとするのか。 確実に時は流れる。100年の猶予が少しずつ削られていく。 未来を語ることがタブーとされ、絶望のなかでその時までただ生きていくしかないのか。 だれかがどこかでなんとかして地球を救ってくれるかもしれない。 そんなかすかな希望でも、ひとは持ち続けることができる生き物なのだ。 時の流れの中で少しずつ重なる物語。 惑星衝突終末小説というのは希望を捨てない大きな感動の物語として描かれがちだけど、結城真一郎はちいさな変化でそれを描く。 小学生の、高校生の、世捨て人のちいさな希望のカケラが少し動くことで大きな力となっていくのかもしれない。 どうせいつかは終わる世界。だったら一生懸命生きた者勝ちじゃないか? 希望はつながる、人と人のてによって。
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世界が滅びる。けれどそれは自分が死んだあと。 滅びることが真実であっても、自分が死んだ後となると現実味が薄いかもしれない。 けれどその真実と向き合う必要はある。 いっそ今すぐ滅んでしまえば楽なのに、と思ってしまうような悩ましさがありました。 また、読んでいて少しずつ各話でリンクしているところが面白かったです。 特に1番初めの「たとえ儚い希望でも」で、希望と鏑木の関係性。高校生〜その後が描かれていなくて気になりました。しかし最終話にて、2人のその後を知ることができて嬉しくなりました。たとえ世界が滅びるとしても、人は自由に生きていく。そう生きることを決めた希望は、とても素敵なキャラクターだと思いました。 そしてそう生きれるように背中押した、希望を授けてくれた日向もとても好きです。 全話読み終えてもなお、1話が好きだ!!!と思うくらい私の中で印象に残りました。
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なんとなく、タイトルに惹かれて衝動買い。 今、同じことがおこったら。 どの立場かによってきっと変わる。変わってしまった人たちの物語。 でもきっと、変わらないこともたくさんあるって教えてくれる物語。
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懐かしい空気感と、出てくる人物たちが抱える感情にリアリティがあって、触れられたくない心の部分をギュッとされる感覚。 「ああ、終末のヤツね」って軽い気持ちで読んでたら、全然違った。
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100年後に世界が滅亡するとなったら、人々はどのように生きるのかをみる実験的小説!どうせ未来はないし悲観的に過ごすのか、何のしがらみもないと好き放題暮らすのか5パターンの話が、我々に起こりうる可能性を教えてくれる。どうせ世界は終わると投げやりに過ごすかもなと思いながら読んでいたが、これを読んで常に終わる可能性はあるし、滅亡せずとも冒険的な一歩を踏み出させてくれる話だと思った。どうせ世界は終わるとしても、決して悲しい話ではなく、読後感はほっこりするとても読んでよかった作品だった!
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なんと言っても設定が面白い100年後ホープと呼ばれた小惑星が地球に衝突して地球が滅亡すると言う前代未聞な物語、人類は逃げ惑いパニックになるのか?でもなんと100年後誰も生きてはいないかも? 中学生2人が家出をして東京にある国立天文台に衝突の事実を確認に行くと言うユーモアたっぷりのお話など読んでいて飽きさせない、あなたならどうします?前代未聞の物語をよ〜く考えながら読んでみてください。
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真相〜は立ち読みで十分と思ったから これも正直期待してなかったし まただよこれ、世界終わります設定 よっぽどじゃないと その設定、使われすぎだぜ? ってさらに期待値は下がった 下げなくてよかったな おもしろかった 知らないだけかもしれないが この終わります設定は はじめて出会っ...
真相〜は立ち読みで十分と思ったから これも正直期待してなかったし まただよこれ、世界終わります設定 よっぽどじゃないと その設定、使われすぎだぜ? ってさらに期待値は下がった 下げなくてよかったな おもしろかった 知らないだけかもしれないが この終わります設定は はじめて出会った 近いものは昔読んだけど それはもっと近々だった こんなに遠いのは出会ったことなかった これはいいな こうだと人ってどうなるのかな それも気になったけど 後半の編になるにつれ そもそもちがうからね どうであれ、変わらないからね 危機が今ここになくても 人、輝こうぜって そういう風に個人的には感じた まぁたぶん、ぜんぜん違うんだろうけど これは立ち読みで済ませられないな 尻上がりに好き度もあがったし この設定、まだいけるんだ! って驚いたので 星は4つ
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