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どうせ世界は終わるけど の商品レビュー

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149件のお客様レビュー

  1. 5つ

    41

  2. 4つ

    54

  3. 3つ

    38

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

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2025/07/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

先細りし、混沌とする現代の日本と重なるところを感じ、子供たちの未来に希望を持つべきか、憂うべきか半分ずつの気持ちで読み進めました。 各章で描かれる滅亡する未来を憂いて夢や家族、人とのつながりを諦める選択肢を前にして、迷いながらも前に進もう、ともすれば滅亡しない未来に賭けてみようとする姿は何よりも希望だと感じました。最終章で各章の登場人物が絡み合って爽やかでほっこりする余韻が残るエンディングが作り込まれていて心地いい読了感でした。 特に印象的だったのは操縦士のお父さんの章で滅亡しない未来に賭けて娘の誕生を迎え、そしてこんな状況だからこそ夢に挑んでいく時間の中には未来があることを感じました。 未来に絶望して無力を感じて諦めたり目を背けてしまいたくなることもありますが、どんな未来が待っているか不確定なこんな時代だならこそ未来に向かって自分が納得できるかたちで前に進もうとする温かな空気が広がるといいなと思います。

Posted byブクログ

2025/07/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

連作短篇6篇 小惑星の衝突で100年後に地球消滅という状況で人々がどういう人生を選びとるかという物語。高校生や小学6年生の家出、無人島で暮らすおっさんと脱獄囚、娘の嘘からの宇宙作業員など個性的でそれが最後の章で微妙に繋がり、世界がいつ終わるとしても当たり前に続いて行くだろう人生のエールになっている。

Posted byブクログ

2025/07/09

100年後に小惑星が地球に衝突して世界は終わる。この世は無くなってしまうのに生きる意味を考える。1話目から無力感ガッツリな話だった。2話目までは読めましたが挫折。流れと意味が理解できなかった。

Posted byブクログ

2025/07/08

直前に読んだ『隣のずこずこ』は、「一ヶ月後に狸が村を滅ぼす、さて、どう生きる?」という小説だった。 こちらも「終末」を描いた作品ではあるけれど、なんと隕石が衝突するのは100年後。さて、どう生きるか、という連作短編集。 100年という猶予は「終末」を強く意識するには長すぎ、日...

直前に読んだ『隣のずこずこ』は、「一ヶ月後に狸が村を滅ぼす、さて、どう生きる?」という小説だった。 こちらも「終末」を描いた作品ではあるけれど、なんと隕石が衝突するのは100年後。さて、どう生きるか、という連作短編集。 100年という猶予は「終末」を強く意識するには長すぎ、日常に大きな混乱をもたらすには遠すぎる。でも「どうせ世界は終わる」という意識をどこかで抱えながら、日常を今まで通り生きることは正解なのだろうか。 例えば就職、資産形成、結婚、出産などに対する考え方は変わりうる。そこに焦点を当てているのが面白い。 特に好きだったのは『ヒーローとやらになれるなら』『友よ逃げるぞどこまでも』。

Posted byブクログ

2025/07/08

滅亡するけど100年後。中々ないテーマだなぁ。終末論かパニック系なのかなと想像しつつ読み始めた。いやいや全く違うのよと、普通の市井の人達の話。結果最高でした。

Posted byブクログ

2025/07/06

 「100年後に小惑星衝突により人類が滅亡する」という始まりから人々が営む生活の中で抱える葛藤や遭遇する謎に焦点を当てた連作短編集で、話が進むにつれてどんどん人類滅亡の時が迫り「人類が滅びるとわかった上でどのように考え生きるのか」がそれぞれ年齢や立場、性別が違うなかで描写されてい...

 「100年後に小惑星衝突により人類が滅亡する」という始まりから人々が営む生活の中で抱える葛藤や遭遇する謎に焦点を当てた連作短編集で、話が進むにつれてどんどん人類滅亡の時が迫り「人類が滅びるとわかった上でどのように考え生きるのか」がそれぞれ年齢や立場、性別が違うなかで描写されているのが印象深かった。

Posted byブクログ

2025/07/06

100年後に小惑星が地球に衝突し人類が絶滅するという世界線での連作短編集。 遠すぎず近すぎない100年後。 どうせ世界は終わるのに…と諦めの空気が広がる世の中、何のために生きているのかわからなくなる気持ちは想像に難くない。 恐怖だったり、やりきれなさだったり、あきらめだったり、い...

100年後に小惑星が地球に衝突し人類が絶滅するという世界線での連作短編集。 遠すぎず近すぎない100年後。 どうせ世界は終わるのに…と諦めの空気が広がる世の中、何のために生きているのかわからなくなる気持ちは想像に難くない。 恐怖だったり、やりきれなさだったり、あきらめだったり、いろいろな気持ちがぐるぐるモヤモヤする中くらす人たちを想像しながら読んだ。 ラストの表題作に著者の思いが詰まっている気がした。 どうせ世界は終わるけど、 どうせ終わる世界だとしても、 なるほど。

Posted byブクログ

2025/08/18

どうせ世界は終わるけど、どうせ終わる世界でも、自分の興味、衝動、好きに忠実に生きていきたい。 この世界で子供を作るのか。 終わりを迎える世代を残すのか。 自分は寿命で逃げ切れる。 でも自分の子供は欲しい。 そういった葛藤を書いてほしかったです。

Posted byブクログ

2025/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

5章 極秘任務を遂げるには 娘ためにかっこいい父親を目指す話は胸に刺さった。 ちょっとインターステラーが重なった。 特に最後の自己アピールのときのスピーチめちゃくちゃ良いよね。あんなの目の前できいたら多分泣く。 でも私が息子しかいない所為か、小3でそこまで人を操れる子はいないのでは?とも思ってしまった。私も当時は大概嘘吐きの類だったけど、教室内パワーバランスの均衡の為の嘘や、秘密を暴くためのカマかけくらいだったけどなぁ。。。 1章 たとえ儚い希望でも 日向の性格が好き。鏑木くんも好き。シンパシーを感じる。希望みたいな子にヤキモキする反面、妙に魅力を感じてしまうのも肌感覚でなんとなくわかる。会話の感じが、私の学生時代の友だちとの距離感に似ていて、すごく懐かしかった。私が日向だったら多分、鏑木くんを好きで、でも鏑木くんが私と同じように希望を好ましく想う気持ちもわかるんだよね甘酸っぱいな…なんて読み進めてて、いい意味で裏切られた。この年頃、どっちにもとれるような曖昧な受け応えとかしがちだよね。 学生時代の空気感の描き方がかなり刺さって好きでした。 6章は、おまとめですね。 いつか滅亡するのは同じなのに…というくだりは、「確かにね」とも思えるし「全然違うだろ」とも思う。どっちの側にも立てるけど、果たして自分が当事者のときにはどう感じるのだろう。当事者でもないのに不用意なこと言えないなと思った。 私は、もっと母親にフォーカスして欲しかった。 滅びる未来がわかっているとき、それでも子を成すのか。逆算して何歳まで生きられるんなら産むんだろうか。20歳まで生きられない子を産むのか。生き延びた先の未来のために産むのか。その勇気を持てるのか。エゴだと罵った子が大人になり、自分もまた子を成すべきか成さぬべきかで悩むのか。もっともっとここ掘れたと思う。 表紙からも踏み込まれる命題かと思ってただけに、ちょっと肩透かしではあったんだけど、軽い読み口で読みやすいのでエンタメとして、これはこれで良いなと思いました。 (差別的な発言かもだけど、子を持つ女性作家なら絶対書けたし書いたよね)

Posted byブクログ

2025/07/04

100年後に巨大隕石が地球に落ち、人類は滅亡することになった。そんな中人はどう生きるか連作短編集。 無人島で暮らす人の話と二人の中学生が東京に行く話は面白かったが、全体としてはそれほど心に突き刺さってはくれなかった。

Posted byブクログ