香君(3) の商品レビュー
さらわれたアイシャがその先で見たものは、すくすくと育つオアレ稲だった。 海風に晒された土地では決して育つことのないオアレ稲。 それなのに、ここ、海辺のオゴダ藩王国では育っている。 だが、帝国を飢饉から救うことにもなりうるオゴダ藩王国のオアレ稲に対し、何故か不安を覚えるアイシャだっ...
さらわれたアイシャがその先で見たものは、すくすくと育つオアレ稲だった。 海風に晒された土地では決して育つことのないオアレ稲。 それなのに、ここ、海辺のオゴダ藩王国では育っている。 だが、帝国を飢饉から救うことにもなりうるオゴダ藩王国のオアレ稲に対し、何故か不安を覚えるアイシャだった。。。 “救いの稲”を食べつくすバッタの登場など、今回も上手に見せ場を作って読者を飽きさせない。 今回も楽しく読み進めることが出来た。 バッタについては終結を見たかと思われたが、アイシャからの急を要する鳩便がマシュウの元に届けられたところで4巻へと続く。 一体何が起きたのか?
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
またしても気になる終わり方。それにしても、上手くいくかと思えば新たな試練が襲ってくる。それも乗り越えられそう…と思ってたらまたしても、ときりがない。そりゃ、そんなに簡単にいくわけはないのだけれど。 前にも書いた気がするけど、この作品にでてくる人たちは、基本的に自分の「なすべきこと」のために動いているから、負担なく読める。あと、オリエとアイシャが仲いいのがいいなぁ。人物同士が無駄にギスギスしてる作品って読んでいて疲れるから。(必要性がある場合は別です。) あと、前作の『鹿の王』を読んでいた時にも思ったのだけれど、結構専門的な話が出てきても、小難しくなく書かれているので頭に入りやすい。単なる説明台詞とか、作者のうんちく披露とかだと頭に入らないから斜め読みしてしまうのですが、上橋さんの作品はそうならない。おかげでページを繰る手が止まらないです。 さて、いよいよ最終巻。4巻も一緒に買ったことだし、早く続きを読もう…!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
後半から一気に不穏な状況で、虫の薄気味悪さも相まって息つく暇もない。アイシャが感じる救いの稲の正体不明の怖さは何なのか…。稲がなければ飢えるから栽培地の人たちがオアレ稲を焼き尽くすことに同意できないのは当然のことだと思うけど、より多くを救うためには犠牲も必要でもどかしい。虫害も一筋縄ではいかない展開。初代香君の絶対の下限の真意が気になる。
Posted by
アイシャが急に大人になって展開も早いし、読むスピードもアップ! 全部出てから読み始めて良かった。。 どうなるのか知りたいので間をおかずに最終巻へ!
Posted by
まだまだ、4巻どうなる?というところ。 3巻の展開としては、いちおうひと段落したところらしいのですが、どうやらまだ、もうひと波乱ありそうな。 全体に、話の展開が早いので、どんどん事件が起きます。 アイシャは、戸惑いつつ、でもあまりできるコトが少なくて。 落としどころが気にな...
まだまだ、4巻どうなる?というところ。 3巻の展開としては、いちおうひと段落したところらしいのですが、どうやらまだ、もうひと波乱ありそうな。 全体に、話の展開が早いので、どんどん事件が起きます。 アイシャは、戸惑いつつ、でもあまりできるコトが少なくて。 落としどころが気になります。
Posted by
装丁とタイトルに惹かれて購入したあの日のわたしの判断は正しかった。おもしろい。 この勢いで4巻に手を伸ばす。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく面白い。マシュウの父親が異郷から戻ってきて、バッタのような虫が飛来して、初代香君の時の出来事が起こって来て面白い。異郷とは何なのかその謎もすごく気になる。
Posted by
化学肥料、地政学、統制、人口増加と食糧不足、さまざまな現代社会にも通じる問題を暗示されているようなファンタジー。 本当に起こりそうで怖さもあるが、展開がとても興味深いし面白い。一大事が落ち着いたかと思ったところで、新たな問題が発見され4巻(最終巻)につづく。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
オリエのアイシャを想う優しさに胸を打たれた。オリエは香君という檻の中にいて、その檻から出たいのに、アイシャに自分と同じ孤独を感じさせたくないから、なんとかアイシャを香君にさせないようにする。自分もオリエのように思いやりを忘れずにいたい。
Posted by
フィクションの物語だと判っていても,現実的な農作物への虫害と,農業に紐付いた政争の描写に,読んでいて恐怖を覚え,知らず物語世界に飲み込まれている.主人公達を物語の窓にすることが,効果的に読者を没入させる.惜しむらくは,分冊により,恐らく上橋先生の計算された物語の流れが強制的にせき...
フィクションの物語だと判っていても,現実的な農作物への虫害と,農業に紐付いた政争の描写に,読んでいて恐怖を覚え,知らず物語世界に飲み込まれている.主人公達を物語の窓にすることが,効果的に読者を没入させる.惜しむらくは,分冊により,恐らく上橋先生の計算された物語の流れが強制的にせき止められること.できれば一冊にまとめ,一気に読了したい.
Posted by