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香君(3) の商品レビュー

4.1

24件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    4

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2024/12/05

フィクションの物語だと判っていても,現実的な農作物への虫害と,農業に紐付いた政争の描写に,読んでいて恐怖を覚え,知らず物語世界に飲み込まれている.主人公達を物語の窓にすることが,効果的に読者を没入させる.惜しむらくは,分冊により,恐らく上橋先生の計算された物語の流れが強制的にせき...

フィクションの物語だと判っていても,現実的な農作物への虫害と,農業に紐付いた政争の描写に,読んでいて恐怖を覚え,知らず物語世界に飲み込まれている.主人公達を物語の窓にすることが,効果的に読者を没入させる.惜しむらくは,分冊により,恐らく上橋先生の計算された物語の流れが強制的にせき止められること.できれば一冊にまとめ,一気に読了したい.

Posted byブクログ

2024/12/04

救いの稲が新たな災いを引き起こしていく中で、アイシャができる限りの頑張りを見せる。その中で、いろんな人たちの力を借りて、協力していく姿が心地よいです。悪人は登場せず、自然の営みの中で災いが起きていくのが、なんだか示唆的。 オアレ稲、救いの稲が無ければ生きていけない、世の中が成り立...

救いの稲が新たな災いを引き起こしていく中で、アイシャができる限りの頑張りを見せる。その中で、いろんな人たちの力を借りて、協力していく姿が心地よいです。悪人は登場せず、自然の営みの中で災いが起きていくのが、なんだか示唆的。 オアレ稲、救いの稲が無ければ生きていけない、世の中が成り立たなくなっている世界。それを体制の仕組みとしている帝国。 今の世の中にもたくさんある気がしますね。 事態が収束したかに見えたが、何かが起こったのでは、という引き。次巻も楽しみです。

Posted byブクログ

2024/12/01

アイシャが必死になって自分の秘密を守りながら 困難に立ち向かう姿が胸に響きます。 沢山の仲間がそれぞれの立場で自分の出来る限りの 事を必死になっても未知の物には困難の連続でした。 アイシャがこの稲は育ててはいけないと感じて いる事がこれからどうなっていくのか、 本当はオオマヨ...

アイシャが必死になって自分の秘密を守りながら 困難に立ち向かう姿が胸に響きます。 沢山の仲間がそれぞれの立場で自分の出来る限りの 事を必死になっても未知の物には困難の連続でした。 アイシャがこの稲は育ててはいけないと感じて いる事がこれからどうなっていくのか、 本当はオオマヨを食べた虫はどうなったのか、 アイシャは何を伝えてきたのか、 この物語の展開が凄く楽しみです! アイシャみたいに香りの感情がわかったら と思うと、、、 救いの稲 の香り 来て、来て、来て...... 怖すぎです、、、、。

Posted byブクログ

2024/12/01

どこまでも謎なオアレ稲。一難去ってまた一難と困難が続く中最悪な状況を回避すべく人々が動く様子に希望を感じた最後にまたまた不穏な気配で終了。今作が山場ではなかった。全ての謎は如何にして明らかになるのか。生態系を壊したらだめだと本当に実感させられる。

Posted byブクログ

2024/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

アイシャが見違えるように頼もしく活躍し、バッタのような虫がオオヨマを食い尽くすだけでなく大量に産卵して国を支える稲をどんどん食い尽くしていく、そんな恐ろしい事態と向き合っていく。 最初はオゴダという島国?にさらわれてそこでどうなるのかと思っていたけれど、マシュウに助けられてまた香使としての普段の役割にもどり、マシュウの父が異郷から戻ったというところから急に虫との戦いになった。父が今後どう関係してくるのかはとても気になっている。 変化したオアレ稲が何をもたらすのか、香君と王を中心とする国がどうなっていくのか、アイシャやマシュウ、オリエの未来はどうなるのか。 地名がたくさん出てくるけどいまいちファンタジー的な、国のひろさを感じづらいのはなぜだろうな。 あと、色んな人がでてきたけど、まだ好きなキャラとかがいないなぁ。 話の続きは気になるものの、なかなか進まず1ヶ月かかって読み切った。

Posted byブクログ

2024/11/26

続きがまた気になるところで終わったから気になって仕方ない。 一度読みはじめたら止まらなくなった。オアレ稲にまつわることだけど、今度は虫害の問題を解決することになったアイシャ。 マシュウと父との展開もどうなっていくか気になってる。 先の展開がよめなくて面白かった

Posted byブクログ

2024/11/24

オオマヨ発生の拡大。危機に陥るウマール帝国。 オゴダでのオオマヨに負けないオアレ稲の発見。しかし、アイシャはオアレ稲の声に不安を覚える。 天炉山脈に向かったアイシャとマシュウは、ウマール帝国をさらに危機に陥れる事態に遭遇する。 そんな危機的状況の中でも、落ち着いて危機を回避するた...

オオマヨ発生の拡大。危機に陥るウマール帝国。 オゴダでのオオマヨに負けないオアレ稲の発見。しかし、アイシャはオアレ稲の声に不安を覚える。 天炉山脈に向かったアイシャとマシュウは、ウマール帝国をさらに危機に陥れる事態に遭遇する。 そんな危機的状況の中でも、落ち着いて危機を回避するために努力する人々の姿に希望が見える。

Posted byブクログ

2024/11/23

一難去ってまた一難 今度は虫。いったいどこまで困難なことを少女に課すのだろうか 平穏な日々は来るのだろうか とドキドキワクワクしながらの3巻です 一応決着がついたと思わせてからの、、、 4巻へ続くのですね 上橋菜穂子好きだわ〜 前の作品に比べて話の展開が早いところも読みやすくてい...

一難去ってまた一難 今度は虫。いったいどこまで困難なことを少女に課すのだろうか 平穏な日々は来るのだろうか とドキドキワクワクしながらの3巻です 一応決着がついたと思わせてからの、、、 4巻へ続くのですね 上橋菜穂子好きだわ〜 前の作品に比べて話の展開が早いところも読みやすくていいな 心に残った言葉 「人にはこういう力もあるのだ 知識や経験から推論を導き、考え、希望を見い出す力」 アイシャの学びの言葉である 人ってそうやって苦難に立ち向かって生きて来たんだな

Posted byブクログ

2024/11/20

▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00556266

Posted byブクログ

2024/11/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

オラムとともにオゴタ藩のギラム島に連れてこられたアイシャが目にしたものは・・・! というところで第2巻が終わってて、何だろう気になるな~と思っていたのですが、落ち着いて考えれば、そうよね、というものでした。 以下思いっきりネタバレです、ご注意ください。(「香君」についてはずっとネタバレレビューしてきましたが・・・) なんとこれまで海の近くでは育たないといわれていたオアレ稲が育っていました。しかも、オオヨマにたかられていても育つ稲まで。オゴタ藩の秘密を知ってしまったアイシャとオラムでした。 ミリアに軟禁されている二人を救いに来たのはやはりマシュウ。ミリアとの政治的駆け引きは私のぼうっとした頭にブスブス刺さるやり取りでした。こんなふうに頭が切れる人になりたい、と変なところで関心してしまいました。 さて、オオヨマの被害により、多くの民が餓死するというような悲惨な状況は、ミリアとの駆け引きによって獲得した新しいオアレ稲によってどうにか回避できます。それを「救いの稲」として全領土で栽培するようになりますが、アイシャはどうしても不安が拭えません。初代香君が定めたという「絶対の下限」を下回る肥料を与えたオアレ稲に恐怖さえ覚えるのですが、他の道がない以上、大飢饉や帝国の崩壊を防ぐには、この「救いの稲」を使う手はないとマシュウは判断します。 そんな中、ずっと行方不明だったマシュウの父と思われる男性が発見されたとの一報が。故郷の西カルタン、大崩渓谷に急いだアイシャですが、これまで見たことのないバッタのような虫の大群が押し寄せているという危機に面します。そのバッタのようなものはオオヨマをだけでなく、オアレ稲、さらには周りの植物までもを食いつくしながら、凄まじい繁殖力で、「救いの稲」の栽培地にどんどん飛来していきます。なんとかバッタより先回りして、オアレ稲を焼却しようと急ぐアイシャとミジマですが、なかなか焼却されてもらえなかったり、苦戦します。 そんな中、昆虫に詳しい師が現地に赴いてくれ、この災害に転機が訪れます。しかししかし、どうにかこの「天炉のバッタ」の被害が全土に及ぶことは防げたとマシュウやラーオ師がほっと胸をなでおろしているところに、現地に残っていたアイシャからの鳩便が届きます。 というのが第3巻でした。 激動の第3巻でした。物語が大きく動き、アイシャにとっても香りの声がかなりうるさいだろうな、といったストーリーでした。そして、なんというか、示唆的な内容でした。この「天炉のバッタ」による災害は、決してファンタジーではなく、大なり小なり似たようなことが昔からあって(そしてこれからも)、都度自然の力に圧倒されながらも、人智や自然の力によって乗り越えるというなことが実際にあったのだろうと思いをはせたりしました。直接的に農作物と害虫や気候の変化といったことだけでなく、第2巻のレビューでも書いた気がしますが、政治的なことも現実世界を反映させているかのようでした。これまで自分とは無関係と思ってきた「為政者」の立場からの景色もマシュウやアイシャを通して、とても興味深く見ることができています。 この第3巻では「絶対の下限」を破って作られた「救いの稲」はまだ残っています。この稲はこのままウマール帝国が属国をつなぐ鎖となり続けるのでしょうか。「異郷」への道はマシュウやアイシャの前に開かれるのでしょうか。(この「異郷」とアイシャや初代香君との関係らへん、理解度が低く、すでに記憶もあやふや。第2巻を読み返すべきだけど、返却済みーーー!)

Posted byブクログ