恋とか愛とかやさしさなら の商品レビュー
読み始めたら止まらなくて一気に読んでしまった。 プロポーズの翌日に彼氏が逮捕されてしまうなんて、本当に天から地に落ちるほどの衝撃。 新夏の章までを読んでるときは自分なら、別れないなと確信してたけど、啓久の章を読み始めたらそうとも言い切れないなと思う自分がいた。 周りに与える影響、...
読み始めたら止まらなくて一気に読んでしまった。 プロポーズの翌日に彼氏が逮捕されてしまうなんて、本当に天から地に落ちるほどの衝撃。 新夏の章までを読んでるときは自分なら、別れないなと確信してたけど、啓久の章を読み始めたらそうとも言い切れないなと思う自分がいた。 周りに与える影響、加害者本人の周りからダメージなど考えると、なかなか難しい。 でもやっぱり私は葵寄りの考えかな。 つい出来心で犯罪を犯した啓久より、真帆子や周りの人の方が怖かったなぁ。 あと瀬名も怖かった。 家族だからこそ許せなかったのかもと思うけど、SNSの彼女のコメントを読むとちょっと行き過ぎ。 そしてどんな軽微なものでも犯罪は犯罪だし、許されないけど、簡単に動画を撮りSNSにアップして拡散することが怖いと思った。
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気まぐれに起こした一度の過ちが一生の十字架になる様子に胸がぎゅっとした。もちろん、その周辺の人間の苦しさにも。
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そんな人もう関係切ればいいのに、と呆れる事が出来ないのは、私も新夏と似た経験(もっとミニマムな話だけど)があるから。あの時、好きな人に対して抱いたもやもやと自分自身へのやるせなさが見事に言語化されていて苦しいのにページを捲る手が止まらなかった。
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読み始めたら止まらなかった。 テーマとしては重く、考えさせられる事が多かった。 新夏の立場ならどうするか?と考えた時に私なら別れるだろうなと思う反面、大好きな彼をわかりたいと思う気持ちもすごく想像できた。 後半は後半で加害者側の話も被害者の女の子の話も読んでてしんどいなと思った。...
読み始めたら止まらなかった。 テーマとしては重く、考えさせられる事が多かった。 新夏の立場ならどうするか?と考えた時に私なら別れるだろうなと思う反面、大好きな彼をわかりたいと思う気持ちもすごく想像できた。 後半は後半で加害者側の話も被害者の女の子の話も読んでてしんどいなと思った。言葉だけじゃなくて視線でも人は簡単に人を傷つけることができる。この女の子には自分自身をもっと大切にして欲しいと思った。
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恋人からプロポーズされた翌日にその恋人はJKのスカートの中を盗撮する。 えっ!?と思う内容に、プロポーズされた新夏は彼を許して結婚すべきなのか、許さずに別れるべきなのか。 様々な要員があり、なかなか難しいテーマをはらんだ本作品。 新夏が別れるべきかどうかという以前に...
恋人からプロポーズされた翌日にその恋人はJKのスカートの中を盗撮する。 えっ!?と思う内容に、プロポーズされた新夏は彼を許して結婚すべきなのか、許さずに別れるべきなのか。 様々な要員があり、なかなか難しいテーマをはらんだ本作品。 新夏が別れるべきかどうかという以前にほんの出来心で行った盗撮は許せるのかどうか、そもそも性加害、性被害に重軽はあるのか。 ずっしりと深いテーマがそこにある。 帯で気になって読んでみた作品。 一穂先生はかねてより知っていたのですが、今作品が初読みでございます。 本作品はこの性加害、性被害というのを深く考えさせられる内容になっていると思います。 恋人がプロポーズした翌日にJKのスカートの中を盗撮するという衝撃的な展開。 そのシチュエーションで、盗撮なんかするか?普通とは思うものの、人間って本当にブラックボックスで、確かに分からないなと思うところがあります。 性被害、性被害というと、加害者側というのはほぼ間違いなく男で、被害者はほぼ女性。 大なり小なり、女性は確かに性被害に合うことが多いという前提のもと、本作品には納得させられる部分が非常に多いです。 男性って、それこそ様々な性癖をもっているのですが、その性癖ってノーマルとかアブノマールで区別されることが多いと思うのですが、実はノーマルなんてなくほぼアブノーマルだと思います。 そして、そのアブノーマルな性欲を満たすために、犯罪というか反社会的なこと、もっといえば理性に打ち負けて一線を越えるかどうか。 ここが1つの基準だよと言われているような気がする作品です。 性加害者からすると、強姦や強制わいせつだというのに比べる盗撮は軽いという気持ち、わからなくもないなと思うのですが、被害にあった女性からすると、精神的に傷つけられるという点では変わらない。 一線を越えてしまうと、やったことの罪としての軽重というのは、正直どうでも良いというのもわからなくもないなと思いました。 じゃあ、社会的に赦されたあるいは社会的に罰を受けたという状況のもと、その性加害者は赦されるべきなのか? これは、本作品を読んでみて、是非自分で考えてみて欲しいところだと思います。 これからも、パートナーが受け入れたとて、あるいは受け入れなかったとて、赦すというのはどういうことなのか。 そして、そこで示されるやさしさというのは何なのか。 恋とか愛とか抜きに考えさせられる作品だなと思いました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
設定や登場人物の言動が、ありきたりでないもののすっと自然に理解出来るものであり、新しい世界観や感性は斯かる純文学を通じて社会に齎されるのだなと嬉しく感じつつ、現実社会と照らし合わせながら殆どストレスなく読み進めることが出来た。 本書の美点は多くあるが、主人公の職業をカメラマンにしたことが本書の独創性・一意性を確立していると思う。例えば「どんな欲望もコンプレックスも、他者への眼差しと他者からの眼差しによって生まれる。レンズが被写体を被写体たらしめる。」という表現は、内容自体はありきたりだが、カメラと掛けて表現されていることで深みを増している。 小山内の登場シーンでは、歪んだ性格に苛立ちを覚えたが、啓久との関わりを通じて、その性格も、事あるごとにルッキズムだなんだと頻りに囃し立てる一方で誰しもが外見や体裁を気にしている現代社会の中で健全な自己肯定感を育めなかった結果であると思うと、小山内もまた被害者であり、現代社会の抱える問題の根深さに悲観的な気持ちになった。 殆どの読者が同じ感想を抱くと思うが、本書で最も強い嫌悪の対象となったのは小山内の母とその夫達だ。 登場人物の誰しもが葛藤の中でもがき苦しみ生きているのに、母とその夫達は自分の利益のみを考え、そのためには娘すら利用するという性根の腐り具合にはほとほと辟易する。 総じて、現代社会を象徴する素晴らしい小説であったと思う。
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ブラックボックス。 重いよね。 いや、自分がそう感じるということは、自分のブラックボックスは重いのか? 自分しか知らない、自分のブラックボックス… 重すぎるジャムは、置いておいても重い。
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めんどくさい人たちのめんどくさい恋愛そして人間関係。 ヒラクの母が言うようにそんなめんどくさいことを求めるのなら、そんなにお互い傷つけ合うなら別れたらいいのに…そう思ってしまうドライな私。 まぁ、人にはどうしても許せないことや理解されないことはあるんだな。
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自分のパートナーが同じ事をしたらどう考えるか。信用を無くすには一瞬、信用を取り戻すには一生。相手を信じる事は勇気なのか覚悟なのか。相手に寄り添う事or別れる事、どちらが正義なのか。答えなんて出ない問題を本を読んでる最中にずっと考えてましたが、結局答えは出ず‥ 読了感はモヤモヤ。家...
自分のパートナーが同じ事をしたらどう考えるか。信用を無くすには一瞬、信用を取り戻すには一生。相手を信じる事は勇気なのか覚悟なのか。相手に寄り添う事or別れる事、どちらが正義なのか。答えなんて出ない問題を本を読んでる最中にずっと考えてましたが、結局答えは出ず‥ 読了感はモヤモヤ。家族やパートナーを傷つけるのなら、墓場まで持っていって欲しいと切に願う。
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#恋とか愛とかやさしさなら #一穂ミチ #小学館 #読了 恋とか愛とかやさしさと比べて、信じることの影響力の強さに衝撃を受けた。 身近な人を無条件に信じられることがどれだけ幸せなことかを噛み締める。
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