1,800円以上の注文で送料無料

恋とか愛とかやさしさなら の商品レビュー

4.1

56件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    12

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/11/05

んーー。ずっとモヤモヤする。 作品に対してではなく、それぞれの登場人物が抱え続けるものにずっと答えがないこと。モヤモヤする。結論はずっと無い。

Posted byブクログ

2024/11/04

重かった。でも一気読みだった。 これは同じ女性の立場でも結婚する前と後では全然違うと思うし、 現実的に言えば友人の葵と考えは近いかも。 重いと感じたのもきっと自分の身近に性犯罪がないからだと思う。 でもこれが自分の夫や息子が加害者になってしまったら、と思うと他人事ではないし、本...

重かった。でも一気読みだった。 これは同じ女性の立場でも結婚する前と後では全然違うと思うし、 現実的に言えば友人の葵と考えは近いかも。 重いと感じたのもきっと自分の身近に性犯罪がないからだと思う。 でもこれが自分の夫や息子が加害者になってしまったら、と思うと他人事ではないし、本気で向き合わなければいけないけど答えなんてあるのか、ないのか。 一穂ミチさん、初読みでした❢

Posted byブクログ

2024/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

期待しすぎた。作者の主張が強すぎるように感じた。一度の過ちで人生が変わってしまう。今の時代だからなおさらそのように思う。友人の立場で見る私は葵と同じ意見だった。実際自分が同じ立場になったら同じことは言えないのかもしれない。 ・「わかる日なんかこないでしょ」 「男と女だもん。わからない部分にこだわるより、わかり合える部分を擦り合わせてくしかないんじゃないの。」

Posted byブクログ

2024/11/03

禁忌の子と同様に、プロポーズされた恋人が盗撮で捕まったという衝撃的な最初の設定から興味をそそられた。恋人となっている男女双方の視点から物語が描かれていて、相手が大好きだから信じたいのにもう本能的に信じられなくなってしまってそんな自分への自己嫌悪でも思い悩む女性の心、ひとつの出来心...

禁忌の子と同様に、プロポーズされた恋人が盗撮で捕まったという衝撃的な最初の設定から興味をそそられた。恋人となっている男女双方の視点から物語が描かれていて、相手が大好きだから信じたいのにもう本能的に信じられなくなってしまってそんな自分への自己嫌悪でも思い悩む女性の心、ひとつの出来心でその後の人生が完全に変わってしまった男性の苦悩の様子がズキズキ心に入り込んでくるようだった。

Posted byブクログ

2024/11/03

告知されてから、ずっと読むのを楽しみにしていた一穂さんの新刊。 装丁もとても素敵で手に取れて嬉しい。 カメラマンとして働く新夏は5年付き合っている啓久からプロポーズされ、受け入れる。その翌日、啓久は女子高生を盗撮して捕まってしまう。 斬新な切り口の恋愛小説。 あなたならどうしま...

告知されてから、ずっと読むのを楽しみにしていた一穂さんの新刊。 装丁もとても素敵で手に取れて嬉しい。 カメラマンとして働く新夏は5年付き合っている啓久からプロポーズされ、受け入れる。その翌日、啓久は女子高生を盗撮して捕まってしまう。 斬新な切り口の恋愛小説。 あなたならどうしますか? 最初の章は新夏の視点で物語が進んでいく。 許すとは?信じるとは?愛情とは? 新夏に感情移入しまくり。 共に動揺して狼狽して葛藤した。 外野からの言葉もうるさい!と思ってしまうほど。それほどまでに、新夏に、一穂さんの文章にのめり込んでいた。 新夏の母のある言葉がとても印象的だった。 章の最後は涙が止まらなかった。 最後の章は啓久の視点で物語が進んでいく。 こう話が展開するのか!と驚いた。 性犯罪者の更生、生きづらさ、ルッキズム… 新夏の章ほど感情移入はできなかったけれど、考えさせられた。 全て読み終えて各章のタイトルを見ると心に沁みた。これ以外のタイトルは考えられない。 そして、全て読み終えても「私ならどうするのか」の答えは出ない。 きっとずっと答えは出ないのに、まだしばらく考えてしまいそう。 ✎︎____________ 同じ行為なのに、男と女とではまったく受け取られ方が違ってくる。(P12) あれこれ考えるより、「生理的に無理」だと感じたら、それはもう駄目らしい。いつからかわからないけれど、「大嫌い」を上回る最上級の拒絶表現は「生理的に無理」ということになっている(と思う)。(P45) 「恋人」って、非正規雇用みたいだ。権利も保障もそれなりにあるけど頼りない。何かことが起こった時、初めてその不安定さに気づく。(P48) 男の欲望って、女から見ればブラックボックスみたいなところあるよね。得体が知れなくて。(P67) 「信じる」という行為はひたすらに純度を求められる。一点の傷や汚れも許されないレンズのように澄みきっていなければ、信じていることにならない。純白以外の白はすべて黒で、百かゼロかしか存在しない。そして一度でも、わずかでも損なわれたら、二度と元には戻らない。(P101) 何より変だなって思うのはね、家の中でひたすら顔を突き合わせてたあの修羅場が、今になって、唯一の幸せな蜜月だったような気がしてること(P123) 信じきれないものほど、それゆえにいとおしく離れがたい(P141) わたしの外で完璧に残り続けるより、わたしの中で薄れて褪せて、でも消えないでいて。(P144) 普通って何だ。暴行や傷害に「普通」なんてあるのか。他者を痛めつける行為に。(P211) どんな欲望もコンプレックスも、他者への眼差しと他者からの眼差しによって生まれる。レンズが被写体を被写体たらしめる。(P215) 啓久が罪を忘れても、罪が啓久を忘れない。(P218)

Posted byブクログ

2024/11/02

恋人が盗撮で捕まった__信じるとは、許すとは、愛するとは。嫌悪感や不審感が湧き上がる中、愛は消えても情は残るからややこしい。この話に答えや正解はないと分かっていても、まだ考え続ける自分がいる。

Posted byブクログ

2024/11/02

読む前からこの本の設定に惹かれていたこともあり、楽しみにしていた作品でした。前半部は個人的にはめちゃくちゃ好きだけど、後半部が好みから少し外れたかなという印象です。 以下あらすじです。(特設サイトより引用) プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。 カメラマンの新夏は啓久と交際...

読む前からこの本の設定に惹かれていたこともあり、楽しみにしていた作品でした。前半部は個人的にはめちゃくちゃ好きだけど、後半部が好みから少し外れたかなという印象です。 以下あらすじです。(特設サイトより引用) プロポーズの翌日、恋人が盗撮で捕まった。 カメラマンの新夏は啓久と交際5年。東京駅の前でプロポーズしてくれた翌日、啓久が通勤中に女子高生を盗撮したことで、ふたりの関係は一変する。「二度としない」と誓う啓久とやり直せるか、葛藤する新夏。啓久が”出来心”で犯した罪は周囲の人々を巻き込み、思わぬ波紋を巻き起こしていく。 前半部は恋人である新夏の目線で描かれており、どうしたら良いか葛藤するシーンがとても心に刺さりました。「信頼すること」、「許すこと」に思い悩みながら物語が進んでいく中で、本作のタイトルが出てきた時には痺れました。オシャレすぎるだろうと… そして、1章の締めくくりも上手すぎたと思います。 対して後半部は犯罪を犯してしまった啓久の視点で描かれます。後半部はとにかくオリジナリティ溢れる展開だなぁと。盗撮犯と被害者が接点を持つという展開から、性犯罪に対しての視点が描かれます。こちらもこちらで、啓久の考え方が変わっていくのが特徴的です。特に性犯罪に対しての男女の考え方の違いが感じられ、男性にとっては戒めのような章だなと思います。 総じての感想になるのですが、本作も一穂さんの綺麗な筆致が楽しめる作品でした。個人的には星5でも良い気がしたのですが、前半部からの期待感が高かっただけに少し評価は厳しくつけた形になりました。

Posted byブクログ

2024/10/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『「悪い人」に傷つけられたりせずに生きていきたい。でも、現実には「ただの人」が「悪いこと」をしている。真っ白はありえず誰もがグレーで、さまざまな理由やタイミングで黒に染まったりする。』 久々に時間を忘れて最初から最後まで通しで読んだ… 私は最初から最後まで新夏に感情移入しちゃって、向き合うには重くて、読んでて本当に苦しかった。 題名を見た時は、たとえ盗撮で捕まったとしても、愛があれば乗り越えられるとかそういった綺麗事で終わるのかな…と思ってたけれど、どれだけ好きでも盗撮したという事実からは目を背けることができなくて、もうしないと言われても一緒にいるだけでこの人盗撮したんだよな…またするかもしれない…と不安になって、相手を信じられない自分に腹が立って、、軽はずみで行った行動1つで人生は変わっていくし、周りの人の人生をも変えてしまうというメッセージがあって、心に深く刺さって抜けない物語だった。 (久々にすごい話に出会って興奮したまま書いたから文章がぐちゃぐちゃ…( ; ; ))

Posted byブクログ

2024/10/31

なんと言ったらいいか、、読了後もいろんな考えが止まらないです。 この世には名のない悪意や罪が無数にある。 おもしろくて一気に読みました。 0が1になったら、1も10も同じだし、でも1は0にはならない。 生活の中でふと感じる男女の違いがとてもリアルに書かれていて読んでいて気...

なんと言ったらいいか、、読了後もいろんな考えが止まらないです。 この世には名のない悪意や罪が無数にある。 おもしろくて一気に読みました。 0が1になったら、1も10も同じだし、でも1は0にはならない。 生活の中でふと感じる男女の違いがとてもリアルに書かれていて読んでいて気持ちがいいというか あーあるある、こういう人いるいる、みたいな 登場人物ひとりひとりの解像度が高くて身近で起きている出来事のような、するすると入ってきました 職場や食卓で噂話を聞かされてるような感覚

Posted byブクログ

2024/10/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ストレスの解消方法が他人に害を及ぼす形を取った時、恐らく箍が外れる。外れたら元には戻らない。それはもう緩いから。啓久の箍は外れかかってる。締め直せるかの岐路にいる。社会的には逮捕の時点でもう壊れたと見做されるが、啓久自体の生は終わってないので決着なんてついてない。その先の長い人生を自覚した時、多くの場合は考えるのを止めるのではないか。自分の中に閉じ籠もるか、世間を呪うか。傷ついてる時に、真の意味で反省ができる人は少ない。スカートの中を盗撮するのは圧倒的に男性が多数だと思うので、男性に聞いてみたい。社会的正義に迎合しない率直な意見を。啓久の思考を理解できるものなのだろうか。女性が描く男性ファンタジーだろうか。 新夏の苦悶はよく分かる。リミッターを解除した経験のある人と共に歩めるかどうか。恋やら愛やらやさしさなら「歩める」と答えるかも知れないけど、結婚の中身は「生活」だものね。 美しかったものだけを形にしちゃったらこの問題は終わりになっちゃうけど、終われないよね。そんな最高傑作嫌だよね。 アートって欲の発露だと思う。むき出しであればあるほど他人の心に強く影響する。自己発現としては犯罪心理の至近距離にあるのかも知れない。 私の嫌悪感が何処にあるのかをこの作品を読むことで知ることが出来た。 あけすけな欲求は気持ち悪い。それが許されるのは、お互いを好きで居てくれるたったひとりだけ。 「〜より」は啓久というキャラへの愛情を感じた。被害者からのアプローチはまぁまず無いと思う。でも彼女を解放してあげられた事は良かったなぁと思うし、こういう親、多分いるだろうなぁ… 小難しい表現は無いし、文体は若向けなんだけど、難問に真っ向勝負の読み応えがある作品だった。自分で手に取ることはまず無いジャンルだけど、良い機会を貰った。 でもめちゃくちゃ疲れた……リアルに具合が悪い……

Posted byブクログ