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新しい恋愛 の商品レビュー

3.7

68件のお客様レビュー

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    10

  2. 4つ

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    29

  4. 2つ

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2024/10/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『め生える』に続いてまた高瀬隼子さん。 恋愛小説の短編集。 恋愛小説って思って読むと面食らう。 表題作と『花束の夜』がすき。 高瀬隼子さんのちょっと意地悪な視点が、どストライク。 「多分、自分はこの人を好きになるだろうとうっすら自覚した。同じように、好きだけどそれは毎日同じ場所で同じ業務をあたっている信頼と距離の近さに、年齢相応の性欲が重ねられた程度のものだろうと生真面目な分析も捗った。」 ↑この文章がお気に入り。

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2024/10/12

高瀬隼子さんの小説、なんか好き。ドライで、視点が身近だけど新しくて、文章がひっかかりなく読めるところ、かな。今回も年の差恋愛の気持ち悪さだったり、バレンタインのお返しだったり、切り口がよかった。

Posted byブクログ

2024/10/12

高瀬さんの恋愛短編集。 らしさ全開、どの話も変化球ばかり。たまには、作品ごとに感想(とスコア)でも。 ・花束の夜 公園の酔っぱらい集団の「頻繁に爆発したような笑い声」、良い表現。 まさに純文学。歴さえなければ、これも芥川賞に選出されそう、と思う。 ★4.2 ・お返し 高瀬作品...

高瀬さんの恋愛短編集。 らしさ全開、どの話も変化球ばかり。たまには、作品ごとに感想(とスコア)でも。 ・花束の夜 公園の酔っぱらい集団の「頻繁に爆発したような笑い声」、良い表現。 まさに純文学。歴さえなければ、これも芥川賞に選出されそう、と思う。 ★4.2 ・お返し 高瀬作品としては珍しく、男性目線で語られる恋愛ストーリー。そっちも書けるんかい!ってくらい、男性の気持ちが分かってる。 映像化しても良さそう。 ★4.0 ・新しい恋愛 現代のマッチング恋愛の先の話。そして、恋と愛のグラデーション。恋と愛は別物か?変容したものか? 相変わらず面白い切り口で、恋愛をえがく。 ★4.0 ・明日の待ち合わせ 自己肯定感の低い女性と、その女性を肯定し続ける男性の話。その結末は、さてどうなるだろうか。 矛楯のような話で面白い。 ★3.8 ・いくつも数える 恋愛における年齢の価値。年齢の離れた男女に対して、斜に見る人がほとんどかもしれない。年上すぎる男性に向けられるロリコン嗜好の目や、逆にあまりに年上過ぎると、今度は女性に対して遺産目当てでは?など。近年の多様性ブームには乗れない年齢差婚が許されるのはいつの日か。。 ★4.0

Posted byブクログ

2024/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

表題作、そういう展開か!とニヤッとした。このオチは予想できなかった。えっ?と思わせたところで終わるのもいい。「おいしいごはんが〜」を経てイメージする高瀬さんは「花束の夜」のほうで、他にも「お返し」のようなソフトな話もあり、いろんな引き出しがあるんだなと感じた短編集。 表題作の感想では、「守ってあげたい」というような幼児性を求められ扱われるのが私も非常に苦手なので知星の忌避に共感したけど、しかし美寧々の「それは"好き"の表現方法」という言葉にも発見があった。=アイラブユーなのだと受け取れば嫌悪感は減る、けどそのフレーズを使う根本的な思想がやっぱり嫌だな…と考えたわ。 「いくつも数える」は年の差婚の個人的な是非の話、をテーマにしつつ…という話。最後のほうでわかるもうひとつも、別の問題ではなくて繋がっているのかもしれない…。「新しい恋愛」のほうで香ったものがここにも漂う。 近年の価値観が改革されているスピードは本当に凄まじくて、蓋をされてきた問題を問題と議論される風潮を私は素晴らしいと思っているんだけど、日本社会が本当の意味で変わるのは今の20代以下の発言が決定権を持つようになる頃なんだろうなと感じた。「新しい恋愛」や「いくつも数える」のなかにある薄っすらした気味悪さを感じ取れる人が増えるといい。

Posted byブクログ

2024/10/09

 楽しみにしていた、高瀬隼子さんの新作、5話の短編集になっています。 〇花束の夜…送別会で渡された花束の行方  なんでこんな人が好きなのよぉ~と思ったけど、ラストはスッキリしました!! 〇お返し…バレンタインの思い出  私は毎年チョコを贈る決まった人なんて学生時代いなかったけど...

 楽しみにしていた、高瀬隼子さんの新作、5話の短編集になっています。 〇花束の夜…送別会で渡された花束の行方  なんでこんな人が好きなのよぉ~と思ったけど、ラストはスッキリしました!! 〇お返し…バレンタインの思い出  私は毎年チョコを贈る決まった人なんて学生時代いなかったけどなぁ(汗) 〇新しい恋愛…中学生の姪と結婚を控えた自分との恋愛観  ロマンチックな演出が嫌いという気持ちって、私みたいなおばさんならわかる! 〇明日の待ち合わせ…何年も自分を思い続ける男性との待ち合わせ  かな子のこと好きになれない。でも狛江くんもどうかと思う…。 〇いくつも数える…交際相手の歳の差について  私は年の差婚とか、アリなんじゃない??って思うけどなぁ…。  5話総じて、やっぱり高瀬隼子さんだなぁ~と思いましたね!!高瀬さんって、年どのくらい??って思って調べたら今36歳ぐらい??だからかぁ…なんかもっとおばさんになると、また別の感性で描いてくれそうですよね!それはそれで読んでみたい!!長く読んでいきたいって思わせてくれました。

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2024/10/05

キラキラした恋愛ではなく なんだかささくれが引っかかってるような恋愛ばかりの短編集 どれも共感はないけど高瀬さんの作る物語っぽいなあ…と 年の差婚のお話では26歳差の年の差婚を『気持ち悪い』と引いた女後輩がいて驚いた 私は年の差は気にならないけれど、中には他人の恋愛なのに『気持...

キラキラした恋愛ではなく なんだかささくれが引っかかってるような恋愛ばかりの短編集 どれも共感はないけど高瀬さんの作る物語っぽいなあ…と 年の差婚のお話では26歳差の年の差婚を『気持ち悪い』と引いた女後輩がいて驚いた 私は年の差は気にならないけれど、中には他人の恋愛なのに『気持ち悪い』と思う人もいるんだなあ どのお話も個々の性格と考えている事が綺麗事では無く生々しくてどんよりとした気分になった

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2024/10/03

様々な人の恋愛模様を描いた恋愛短編集5篇。人が異なれば恋愛の仕方も様々で、そこから生まれる悩みやときめきも多様だなと思いました。スタンダードな男女の恋愛の中にも細かで繊細な感情を含ませる事で、価値観を揺さぶられる瞬間がありました。全編どれも面白かったです。

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2024/10/01

 いくつも数えるという話が一番印象的だった。年齢の差ってなんなんだろうとすごく考えた。歳の差のあるカップル、夫婦に対して、異質だなと思ったり、わざわざなんでと思ってしまうのが正直なところだよね。

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2024/09/30

「花束の夜」 「お返し」 「新しい恋愛」 「あしたの待ち合わせ」 「いくつも数える」 恋愛に纏わる五話収録の短編集。 『おいしいごはんが食べられますように』でハマった高瀬さん。 本作も良かった。 巷に溢れる恋愛小説とは一線を画し、ときめきもなければ多幸感もない。 人が内に秘...

「花束の夜」 「お返し」 「新しい恋愛」 「あしたの待ち合わせ」 「いくつも数える」 恋愛に纏わる五話収録の短編集。 『おいしいごはんが食べられますように』でハマった高瀬さん。 本作も良かった。 巷に溢れる恋愛小説とは一線を画し、ときめきもなければ多幸感もない。 人が内に秘めた言語化しにくい思いをさらりと言葉に乗せ、その先には共感が待っている。 ほんのりと漂う狂気と歪んだ感情、本作でも高瀬さん特有の空気感が満ちていて惹き込まれた。 全編を通し、どこに連れていかれるか着地点が想像出来ない不安定さ。 この不穏さと昏さが堪らなく好き。

Posted byブクログ

2024/10/01

恋愛の短編集ですが、高瀬さんならではの全て後味がザラザラしたお話たち。でも読んでてクセになってしまう。普通のキラキラした恋愛集ではないので少し気持ち悪さがあるはずなのに。読みやすく、でも、ひしひしと葛藤する気持ちが伝わってくる文章。中にはその気持ち分かるわ〜と頷いてしまうところも...

恋愛の短編集ですが、高瀬さんならではの全て後味がザラザラしたお話たち。でも読んでてクセになってしまう。普通のキラキラした恋愛集ではないので少し気持ち悪さがあるはずなのに。読みやすく、でも、ひしひしと葛藤する気持ちが伝わってくる文章。中にはその気持ち分かるわ〜と頷いてしまうところもあります。ほんと高瀬さんは心情を表現されるのがお上手だと思いました。個人的に「花束の夜」と「いくつも数える」が好きです。後味は悪いけど、なぜか手元に置いておきたくなる本です。

Posted byブクログ