生殖記 の商品レビュー
話の始め、これ誰目線なんだ、と思った。まさか、生殖器だったとは。生殖器の記録と、生殖の記録、2つの意味で生殖記なのか…? 生殖記の口を借りて人には言えない言いたいことを言っているように見えた。主人公とか、そういう型は用意されたもので、実際は中身が一番大事なのかな、面白かった。
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生殖本能がヒトの生活をつっこみ、解説するのだが、読む前は設定に理解が出来なかったが、読み進めるととてもナチュラルに読み進められた。 ヒトの生活をこんなに客観的に書けるなんて観察眼が素晴らしいと思う。
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言語化が凄すぎて、、、、 「しっくりこない」って言いかたとか、どうしてこんな感情になっているのかとかなんか浅井リョウ全部のことを見透してるちゃうかって思う。 でも、言語化が凄いからこそ「会社」っていうワードを「均衡、維持、拡大、発展、成長のために自分を封殺してきた共同体」とかで言...
言語化が凄すぎて、、、、 「しっくりこない」って言いかたとか、どうしてこんな感情になっているのかとかなんか浅井リョウ全部のことを見透してるちゃうかって思う。 でも、言語化が凄いからこそ「会社」っていうワードを「均衡、維持、拡大、発展、成長のために自分を封殺してきた共同体」とかで言い回しをすごくするから読むのにすごく頭使った。眠たい電車の中では見れん。
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『イン・ザ・メガチャーチ』での本屋大賞受賞を機にこの作品を手に取った。「生殖」という観点から現代社会を語る。しかも語り手は主人公の生殖器という、かなり朝井リョウみを感じる独特な視点だった。 まさに言語化の神様!現実的で触れづらいテーマとユニークな文章の対比がとても面白かった。淡...
『イン・ザ・メガチャーチ』での本屋大賞受賞を機にこの作品を手に取った。「生殖」という観点から現代社会を語る。しかも語り手は主人公の生殖器という、かなり朝井リョウみを感じる独特な視点だった。 まさに言語化の神様!現実的で触れづらいテーマとユニークな文章の対比がとても面白かった。淡々としていながらも、主人公に対してノッたりツッコんだりする語り口が印象的だった。 性的マイノリティーである主人公は、社会の中で少数派としての生きづらさを抱えながらも、波風を立てないように「普通の人間」を擬態し続けている。その様子を、生殖器という第三者的な存在が解説していく構造が面白い。自分ではうまく言葉にできないような感情まで、するりと掬い上げられていく感じがあった。 作中に出てくる「共同体感覚」という言葉には、少し引っかかるものがあった。そこに馴染めない感覚や、むしろ手放したいと思う気持ちにも共感してしまう。理解しきれないと思っていた心情の解像度が、読んでいるうちに少しずつ上がっていった気がする。 エンディングが印象的だった。主人公が少しでも前を向ける形で終わったことに、ほっとした。本屋大賞で興味を持った人にぜひとも読んでほしい!
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面白かった。 中性的な語り口でありながらこんなにもオス個体を感じさせる思想ってすごいかも。 なんか読みながら(ソフィストに説得されるってこんな感じなのかも)と思った。 私は性的指向という意味ではマジョリティだけれども、それ以外にマイノリティに属する部分があって、そちらに照らし合わ...
面白かった。 中性的な語り口でありながらこんなにもオス個体を感じさせる思想ってすごいかも。 なんか読みながら(ソフィストに説得されるってこんな感じなのかも)と思った。 私は性的指向という意味ではマジョリティだけれども、それ以外にマイノリティに属する部分があって、そちらに照らし合わせて考えると多少共感しやすかった。 とはいえ大抵の人間はマジョリティに属する部分とマイノリティに属する部分をそれぞれ持ってるものだと思うから(性的マイノリティの尚成も労働の観点ではマジョリティに属せていたように)、マジョリティからのマイノリティへの承認というのは俯瞰すると他者への許し合いのようなもので、目くじら立てるようなものなのか?と思った。一人の人間が、ある場面ではマジョリティで、ある場面ではマイノリティになる。
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拡大、成長、発展を強いてくる社会と、そんな中での教育や共同体の中で自然と作り上げられたもの(自分で勝手に作り上げたものも含め)で自分を締め付けているもの。 それがしっくりこなくて苦しくなっていること。 自分の感情を言語化出来なかったことを言語化してくれた気がしてスッキリしたし、反...
拡大、成長、発展を強いてくる社会と、そんな中での教育や共同体の中で自然と作り上げられたもの(自分で勝手に作り上げたものも含め)で自分を締め付けているもの。 それがしっくりこなくて苦しくなっていること。 自分の感情を言語化出来なかったことを言語化してくれた気がしてスッキリしたし、反面自分はどうする?と考えすぎてしまう自分もまだいる。 最後の1ページでなぜか涙が出そうになったけど堪えた(スタバにいたから)
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タイトルどおりの生殖記。 はい。そうです。そうですよね。 なんて言えばいいかわからないもやもやを言語化してくれるのが朝井リョウです。 見えていないものに気づかせてくれるのが朝井リョウです。 くそ、またしばらく引きずるなぁ。
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ところどころに散りばめられている、生殖や人間の本能、共同体についての解説(主人公の考え?)の説得力が桁違いだった。私もマイノリティとまではいかないが、子供を持つことについての意義や持たないことへの罪悪感について普段考え込むこともあるので、終始なるほどなーと思える説明に感じた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「成長」というワードはよく見聞きするが、資本主義共同体である今生では、至って普通の事だったんだね。人類皆前進みたい病で急かされている、何か結果を出さなさいいけない感覚に陥っている。共同体にとって有用な個体でなければならない。拡大、発展、成長を目指す共同体の理念による個体同士の「監視」によって、理念に反する個体は排斥されていく。「私は共同体の人間だ」と「擬態」する事が「成長」に繋がるという訳ですね。失敗すると、経済的困窮に繋がり「死」に繋がってしまうというのはとても腑に落ちた。仮面を身に付けている自分がいつも「気持ち悪い」と感じていた。本音に薄々気付いていたから。共同体として「成長しなければいけない」と。 共同体から抜け出すには、もしくは排斥されても生き残れる道は経済的自立だ。 尚成は、LGBTQ+に属しているからこそ共同体への疑問を投げ掛けられたが、それらの背景がない場合は、そもそも共同体の理念に染まっている為気付くのが困難なのかな? SDGsの件に関しては何とも滑稽だと感じました。 環境破壊を繰り返してきた「人間」を「絶滅」させる事が1番地球保全に繋がるということに。 生殖本能 = 拡大、発展、成長 共同体を占める異性愛個体が、神のいない世界の神様的役割を担っている。
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はじめて感想を書いてみます。 衝撃的な視点、どういう生き方や経験をしたらこんな思考を描けるのか、朝井リョウさんのエッセイを読むのがますます楽しみになりました☺️ 久しぶりに論理的な文章、思考、硬めの単語たちに触れて、何度も咀嚼しながら読み進めるのがとても楽しかった。 "...
はじめて感想を書いてみます。 衝撃的な視点、どういう生き方や経験をしたらこんな思考を描けるのか、朝井リョウさんのエッセイを読むのがますます楽しみになりました☺️ 久しぶりに論理的な文章、思考、硬めの単語たちに触れて、何度も咀嚼しながら読み進めるのがとても楽しかった。 "私"がこんなにも客観的に、ついている個体や周りの状況を永遠に論じている状況も改めて考えると可笑しい。 ラストにかけて、なるほどなと思うことが多々。
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