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生殖記 の商品レビュー

4

393件のお客様レビュー

  1. 5つ

    132

  2. 4つ

    129

  3. 3つ

    86

  4. 2つ

    16

  5. 1つ

    2

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2025/02/13

すっごくおもしろかった! どんな話か知らずに買ったけどこっち系の話かー!と思いました。 主人公の内なる声を代弁してくれる方がテンション高く明るくお話ししてくれるので、大変なシーンも重くなく感じられました。 以前朝井リョウさんがラジオに出演なさっていたのを初めて聞いたのですが、まさ...

すっごくおもしろかった! どんな話か知らずに買ったけどこっち系の話かー!と思いました。 主人公の内なる声を代弁してくれる方がテンション高く明るくお話ししてくれるので、大変なシーンも重くなく感じられました。 以前朝井リョウさんがラジオに出演なさっていたのを初めて聞いたのですが、まさに私が思い描いていた語り口調でびっくりしました笑

Posted byブクログ

2025/02/13

めちゃくちゃ面白いし、新たなる視点を与えてくれた。 生物学を通じた社会学のような物語。 語り手は○○。(ここは秘密…?笑) 「異性愛個体や同性愛個体」と「共同体」との距離感、それによる人生の幸福感の違い等が記されていた。 自分が今まで生きて生かされ成長してきた社会って確かに抽...

めちゃくちゃ面白いし、新たなる視点を与えてくれた。 生物学を通じた社会学のような物語。 語り手は○○。(ここは秘密…?笑) 「異性愛個体や同性愛個体」と「共同体」との距離感、それによる人生の幸福感の違い等が記されていた。 自分が今まで生きて生かされ成長してきた社会って確かに抽象的に捉えると”拡大、成長、発展”のためだけにすべての物事が決まってきたんだな、と。 それには過去・未来に対する矛盾は関係なく、”拡大、成長、発展”できれば何でもOK。 確かにそんな気がする。 自分が勤めている会社だって、なんでこんな無駄なことするんだろうって思ったら、”静止”することはできない、いや、許されないから。 大いに納得。 「生殖器と社会が何の関係性があるんだ…?」という感じかもしれませんが、その疑問こそがこの本の最大の魅力だと思います! ぜひ読んでみていただきたいです!

Posted byブクログ

2025/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読みやすくて、面白くて、勉強になった。 ヒトって本当…自然界から見たら、変で、無駄に暴走してて…。 なんせ、共同体の拡大、発展、成長から止まれず、走り続けて、その結果、自然を崩壊、縮小させてるのだから。 恐らく私は、典型的な共同体感覚が強いほど幸福度が強くなるタイプなんだろうけど、気をつけないと疲れちゃうから、敢えて、なるべく手を抜くように意識してたりして…。 疲れちゃうのは、ゴールもなく、スピードを上げ続けなきゃいけない仕組みになってるからなのか…と妙に納得したり。 尚成のように、共同体感覚と幸福度の関係性を完全に断ち切る生き方もある、生き方をしている人がいる(かもしれない)と知れたことも大きい気がする。 共同体の拡大、発展、成長に貢献することを強いちゃいけないな。と。 明日から人間社会の見方が、少し変わる、そんな本でした。 みんな踏み込んだら尚成になんて言ってたんだろ…。

Posted byブクログ

2025/02/12

最初は読みにくいと思ったが、主人公のパーソナル部分が明らかになってからはサクサク読めた。現代社会のもやもやに、なるほどと納得する箇所もたくさんあった。書き手の視点が面白かった。

Posted byブクログ

2025/02/12

朝井リョウの話題作"正欲"以来の長編。 真っ白な表紙にキラキラとした文字が鮮やかな美しい装丁。 世間的にはネタバレが一切なく、一体どんな小説なのかと思いながら読み進めた。 なるほど..生殖記だった。男性目線の。 主人公尚生は家電メーカーに勤めていて、そしてゲイ...

朝井リョウの話題作"正欲"以来の長編。 真っ白な表紙にキラキラとした文字が鮮やかな美しい装丁。 世間的にはネタバレが一切なく、一体どんな小説なのかと思いながら読み進めた。 なるほど..生殖記だった。男性目線の。 主人公尚生は家電メーカーに勤めていて、そしてゲイだ。日々、他人とのコミュニケーションや会話を受け流しながら受け止めているので、一見なんでも聞いてくれるいい人として受け入れられる。 実際、心の中では...この記実がとても読んでいて面白い。 小説なのにモノローグのように沢山の語りがあるので、少々読む砕くのに時間はかかってしまうが 尚生の心がどんどん晴れていってエンディングに向かっていくので、爽やかな読後は待っていてくれる。 なかなか唯一無二の小説だった、

Posted byブクログ

2025/02/11

生殖機能を担当する細胞から見た「人間」について、のような内容。 斬新な切り口にすごく興味をそそられて読み始めたものの、書き方の癖というかルール(繰り返し使われる一定のワードを主語とした遠回しな始め方)があるので続けてバーっと読まないと何の話だったか思い出すのに時間がかかってしまっ...

生殖機能を担当する細胞から見た「人間」について、のような内容。 斬新な切り口にすごく興味をそそられて読み始めたものの、書き方の癖というかルール(繰り返し使われる一定のワードを主語とした遠回しな始め方)があるので続けてバーっと読まないと何の話だったか思い出すのに時間がかかってしまった。 結局あの後の尚生がどのように生きていったかが気になる。 この書き回しに慣れてくるとストーリーが入ってくるので、2回目に読んだ方が楽しくなりそう。

Posted byブクログ

2025/02/11

なぜ朝井リョウはこんなにもいつも、現代社会をこの視点で見る?!描く!?と驚かせてくれるんだろう、、。自身が生きている世の中の変化のスピードと、それに伴うかのように増えていく止まることの恐怖…。自分の人生の指針や信条みたいなものを一体誰が持って生きているんだろう…。そんな考えになり...

なぜ朝井リョウはこんなにもいつも、現代社会をこの視点で見る?!描く!?と驚かせてくれるんだろう、、。自身が生きている世の中の変化のスピードと、それに伴うかのように増えていく止まることの恐怖…。自分の人生の指針や信条みたいなものを一体誰が持って生きているんだろう…。そんな考えになり、不思議と自分自身を振り替えざるを得なくなる話。

Posted byブクログ

2025/02/11

書き出しにまず驚く。何について書かれているんだと。そして少し読み進めると、生殖器が人間に対して語る内容であることがわかる。なるほど「生殖記」ですね。 その生殖器が寄生(?)している主人公の青年は、性的マイノリティであり、多様性が叫ばれる現代社会の中での不条理に生きづらさを感じてい...

書き出しにまず驚く。何について書かれているんだと。そして少し読み進めると、生殖器が人間に対して語る内容であることがわかる。なるほど「生殖記」ですね。 その生殖器が寄生(?)している主人公の青年は、性的マイノリティであり、多様性が叫ばれる現代社会の中での不条理に生きづらさを感じている。自分を殺しながら生活している彼(彼女)は、周囲との関わりの中で幸せに生きることをどう模索してゆくのか。 ああ、こんなふうに自分も若い頃くよくよ悩んでいたなと。自分は性的マイノリティではないが、周囲とよく意見が食い違って衝突し、孤独を感じることが多かった。今も昔もそうだが、社会を見れば偽善やお為ごかしが蔓延していて、欲にまみれた人類など滅んでしまえと本気で思っていた。結果、たどり着いたところは「無」になること。 開眼しました。主人公と一緒です。 話が作品からそれてしまいましたが、「正欲」と同様に、世の中にある「べき論」に問題を投げかける作品だと思っています。

Posted byブクログ

2025/02/11

本のタイトルだけ見るとどんないかがわしい本やねんと眉を顰めたくなるけど、読み終えた後にはまさにこのタイトルがぴったりだと思う まさか、アレに話を進めてもらうことになるとは、ふむ 「ヒトっぽさ」を説明してくれるという描き方がなるほどな〜と思った 図書館の予約本の流れでたまたまLG...

本のタイトルだけ見るとどんないかがわしい本やねんと眉を顰めたくなるけど、読み終えた後にはまさにこのタイトルがぴったりだと思う まさか、アレに話を進めてもらうことになるとは、ふむ 「ヒトっぽさ」を説明してくれるという描き方がなるほどな〜と思った 図書館の予約本の流れでたまたまLGBTQ関連の本が続けて手元に巡ってきたのもなにかの縁かな 本の表紙を開けるとはじめに挟まれる「見返し」と呼ばれる紙の白さ、壁のようなざらつき、少し向こう側が透ける様、この本の手触りにぴったりで、この装幀を手がけたの「bookwall」という装幀会社の名前もこの紙の雰囲気にぴったりで、細かいこだわりを感じて読む前から高揚のため息が出ました…ふぅ…

Posted byブクログ

2025/02/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

正欲とはまた違った多様性に関する投げかけのような、はたまた、いまの社会に対するアンチテーゼのような不思議な面白さでした "手は添えて、だけど力は込めず"は秀逸です

Posted byブクログ