いつか月夜 の商品レビュー
大きな事件が起きるでもなく (それは平和でいいのだけれど) 日々を過ごす人々が少しずつ関わり合い 物語は進んでいく。 原田ひ香さん 〈寺地さんの作品の中で、一番好きです〉と書かれている。 私も、星を五つ付けた。 實成の考えていることに共感したから。 簡単な言葉で相手に合わせるの...
大きな事件が起きるでもなく (それは平和でいいのだけれど) 日々を過ごす人々が少しずつ関わり合い 物語は進んでいく。 原田ひ香さん 〈寺地さんの作品の中で、一番好きです〉と書かれている。 私も、星を五つ付けた。 實成の考えていることに共感したから。 簡単な言葉で相手に合わせるのではなく しっかり考え、自分の思いを口にする。 同じ職場の塩田さんも良かった。 サラッと書かれている物語と思えるが そういうのが一番難しいのかもしれない。 だから、評価が分かれてしまうのだろう。
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優しい物語。 ももやん(父親の霊?)はこんな息子にたいして歩くことで仲間を増やし、強くしていったのかも。 優しいことは罪ではあるけど大罪ではない。人の捉え方、 月夜のような優しさは時に涙がでるほど切なく暖かい。 そんな物語。 大阪と滋賀町並みが想像できてよみすすめやすかったのもあ...
優しい物語。 ももやん(父親の霊?)はこんな息子にたいして歩くことで仲間を増やし、強くしていったのかも。 優しいことは罪ではあるけど大罪ではない。人の捉え方、 月夜のような優しさは時に涙がでるほど切なく暖かい。 そんな物語。 大阪と滋賀町並みが想像できてよみすすめやすかったのもあるかも。 冬の名前を持つ實成くんと満月を想像させるもっちゃんとは一緒にいて当人が居心地の良い関係でいれると、いいな。 さて、この本を読み終えた私は朝日の中を歩きにゆきます(笑) ただ善き人って、難しいよな。八方美人て言われるよなと思いながら。
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友人とはまた違った一言で言うには難しい不思議な関係性でありながらも、お互いに少しずつ影響しあっていく過程が丁寧に描写されている独特の雰囲気が良かった。
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實成冬至は第4子。上から春香、夏生、秋穂(生まれと季節関係ない)。呪縛のように善く生きることが常に心中にある。高卒で就職し、寮に入り、今はアパートで一人暮らし。慎ましく暮らしているが、毎日どう生きて行けばいいのかうっすら悩んでいて、例えば実家、兄姉、会社の人間関係、以前付き合って...
實成冬至は第4子。上から春香、夏生、秋穂(生まれと季節関係ない)。呪縛のように善く生きることが常に心中にある。高卒で就職し、寮に入り、今はアパートで一人暮らし。慎ましく暮らしているが、毎日どう生きて行けばいいのかうっすら悩んでいて、例えば実家、兄姉、会社の人間関係、以前付き合っていた伊吹さん、父の葬式で帰省したとき連絡取り合った幼馴染みのもっちゃん、会社の塩田さんとその連れで中学生くらいの女の子…。 深夜徘徊する塩田さんと連れと共に歩くようになって、色々考えていく冬至のお話。 主人公が清貧な感じで、共感しやすいし、少しずつ何かが変わっていくのでさらりと読み終わった。小野寺史宜テイスト感じました。 大人の付き合い描写あるので、中学校から。
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みんな自分の人生を模索しながら生きている。登場人物たちも、私も。 實成(みなり)くんのように丁寧に生きていきたいと思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
大丈夫そうに見える人でも、みんなそれぞれに悩みや問題を抱えてる。毎日が穏やかで明るい月夜じゃないけど、でも歩いていく。まさに人生と読み終えて思った。 主人公の實成(みなり)冬至はある夜、職場の同僚である塩田さんと出会う。塩田さんは独身で子どももいないはずだが、中学生くらいの女の子と一緒だった。それから塩田さん、熊(自分の名前が嫌いだからそう呼ばれることになった中学生の子)と夜に散歩をするようになる。それから、實成の元彼女である伊吹さん、伊吹さんの住むマンションの管理人さんと散歩メンバーが増えていく。他愛もない話をしたりする散歩の時間が愛おしい。自分が抱えている悩みや問題は相談して軽くなることはあるけど、結局決めて動くのは自分。優しいのに、勇気をもらえるお話だった。
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夜のウォーキングって昼間とは違い寂しさを感じる 表情は解らなくても、それぞれが悩みを抱えているであろう
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夜に歩く。歩き仲間が増えていく。 其々に抱えているものがあっても、歩く時はただ歩く。 抱えているものはあるけど、人の幸せと比較する事なく、ありのままでいい、みたいなメッセージなのかな。 主人公實成君の温かさに救われ、心地良さが残った。
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寺地さんの中では読む手が進まないし、入り込むのに時間がかかるお話だった。寛成の不器用さが歯がゆくて、遅々としか進まない展開にちょっとイラついて、でも読み終わったときにちょっとほんのりと心が温まった。いつもの寺地さん!ゆっくりだけど、前を向いて歩いている人たちの物語だ。
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