私の身体を生きる の商品レビュー
どれもこれもポップで明るい話はなくて 性によって生まれる どうしょうもない敗北感を感じた それでも 作品に昇華された エッセイたちは前を向いていて 負けても負けても生きてやるし どんな世界であっても 自分の身体を 本当に愛せるのは自分なのだから 自分が1番に労わるんだという決意を...
どれもこれもポップで明るい話はなくて 性によって生まれる どうしょうもない敗北感を感じた それでも 作品に昇華された エッセイたちは前を向いていて 負けても負けても生きてやるし どんな世界であっても 自分の身体を 本当に愛せるのは自分なのだから 自分が1番に労わるんだという決意を感じた とても素晴らしい作品だった 私も性を語る時は 細心の注意が必要だし
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感想はいろいろあるけれど、今回は帯のみ転載。 「私の身体は私のもの」のはずなのに。 17人の書き手がつづる、自分の身体をめぐるエッセイ。 私の身体はどんな視線にさらされ、 どのように規定され、内面化されているのか。 17人が自らの「身体」と向き合い、 ときに激しく、ときにユー...
感想はいろいろあるけれど、今回は帯のみ転載。 「私の身体は私のもの」のはずなのに。 17人の書き手がつづる、自分の身体をめぐるエッセイ。 私の身体はどんな視線にさらされ、 どのように規定され、内面化されているのか。 17人が自らの「身体」と向き合い、 ときに激しく、ときにユーモラスに、 かつてない真摯さで言葉をつぐむ。 衝撃と共感が広がる、「身体」をめぐるリレー・エッセイ。
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村田沙耶香、藤野可織、李琴峰、宇佐見りん…等々大好きor最近注目している作家さんがたくさん参加しているリレーエッセイなので楽しみに読んだ。 印象としては、現代の女性による自然主義文学…でも明治時代のあの自然主義より社会的というか、それはやっぱり女性が書いてるからジェンダー論が絡む感じがするのか、いやそもそもここで「女性が書いてるから」って書くこと自体その有標性が嫌になる。 女性は主体よりは客体とされがちで、生理をはじめ自分の身体にも、性の場面でも受け手と考えられがちだけど、自分の身体をいかに受け入れて付き合っていくか、主体となっていくか、あるいは主体になろうとしてやっぱり思うようにならない身体を実感したか、みたいなことがそれぞれで語られていた。 自分は別学育ちだからなのか性別意識が希薄…というか多分性に向き合わなければならない場面にほとんど直面せずに生きてきたので、共感するかって言われたらあまりピンとは来ないものが多いけど、女性としてではなく人間として扱われたいとか、結局身体って自分ではどうにもできないものだからうまく折り合いつけていくしかないよね、とか、それはそうだなと思う。 能町みね子さんの、自分は仕分けされる側の人間だという認識のもとでの世界の見方がなんだか心に刺さった。 自分の被害者性だけでなく、自分の中にもある加害性をはっきり認識して書き出しているエッセイもいくつもあって、そこも含めて自然主義的だなあと思うし、フェアでいい。物事をフラットに受け入れるのって多分難しくて、多少なりとも自分の感想とか価値判断が入ってしまうから、そこで無意識のうちに下したジャッジが偏見を含んでいたり誰かにとっての暴力性を孕んでいたりすることってきっと無数にあるし、人間の原罪みたいなものなんじゃないかと思う。 ただ健康的な生活をしましょうとか、自分の身体を愛そうみたいなとにかく明るいやつじゃなくて、身体をめぐるどうにもならなさとか、屈折した感じとか、その一筋縄ではいかない人間の多様性複雑性みたいなものが感じられて良かった。
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金原ひとみのエッセイが読みたくて買ったが、他の作者のエッセイも全て面白かった。 ただ、やっぱり金原ひとみだけは異質だった。他の人は自分の過去のエピソードなどを通して、自身の体について語っていく、いわゆる典型的なエッセイという感じだ。それに対し、金原ひとみのエッセイは短編小説のよう...
金原ひとみのエッセイが読みたくて買ったが、他の作者のエッセイも全て面白かった。 ただ、やっぱり金原ひとみだけは異質だった。他の人は自分の過去のエピソードなどを通して、自身の体について語っていく、いわゆる典型的なエッセイという感じだ。それに対し、金原ひとみのエッセイは短編小説のようだ。エッセイと知っていて読んでいるから金原ひとみ自身の話なんだろうなと思うが、知らなければフィクションの短編小説だと思うだろう。内容も飛び抜けて異質だったし、さすが金原ひとみだなと感じた。
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とにかく赤裸々に書かれているなという印象でした。書いてもいいの?と思うくらいに。 また自分だったらどうだろう?私は自分の体についてどう思っているんだろう?とか過去の嫌だった経験なんかを思い出しました。 その嫌だった言葉誰にも話せていないけれど、このエッセイを読んで、あぁ、この作家...
とにかく赤裸々に書かれているなという印象でした。書いてもいいの?と思うくらいに。 また自分だったらどうだろう?私は自分の体についてどう思っているんだろう?とか過去の嫌だった経験なんかを思い出しました。 その嫌だった言葉誰にも話せていないけれど、このエッセイを読んで、あぁ、この作家さんもそうなんだと思ったし、言葉にしてもいいのかもと思えました。 誰かに向けて書くわけではないけれど、自分の体について私もどう思ってきたのか書いてみたくなりました。
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身体というより、性についての本だな、と思った。けれど、身体と性は切っても切れないのでこのテーマでは必然なのかなとも。 有名な作家さんや、多方面で活躍している方も多く、違う本を読んでみたいなと作家探しにもぴったりだった。しかもパーソナルをかなりあけすけに書いている。 特に読みやすかったのは、児玉雨子さん、藤原真里菜さん、村田沙耶香さん。 性に向き合うことの肯定、女特有の被害、悪意、妊娠への恐怖、女らしさとは、無意識に舐められる事、など、これは男性に読んでもらいたいなと思いつつ、自分でもびっくりする新鮮な価値観もあった為、同性とか関係なく、みんな他人は違う事を考えて、違う事を抱えて生きているんだと分かった。もはや全人類が読むべきなのかもしれない。 宇佐美りんさんの「現実は華やかだ。」という言葉は、これらの違いを美しい文字で表していて、素敵だなと思った。
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17人の書き手がつづる、自分の身体をめぐるエッセイ。「私の身体」をテーマに少しずついろんなお話が読めたのが良かった。いろんな人の考え方を知れるのは、楽しい。 藤野可織さん「『妊娠』と過ごしてきた」が一番好きでした。全てではないけれど、少し共感できる箇所があり嬉しかったです。 ...
17人の書き手がつづる、自分の身体をめぐるエッセイ。「私の身体」をテーマに少しずついろんなお話が読めたのが良かった。いろんな人の考え方を知れるのは、楽しい。 藤野可織さん「『妊娠』と過ごしてきた」が一番好きでした。全てではないけれど、少し共感できる箇所があり嬉しかったです。 その他、心に残った一文 千早茜さん「自分とは違う身体を介した世界があることは想像しようと思えばできるのだ」
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好きな作家さんの名前がいっぱいあったのと、身体がテーマになっているとのことで絶対面白かろう!とワクワクして買ってみた。 結論、結構退屈に感じてしまった、、、 あまりに自分が感じたことのない価値観すぎて共感が生まれなかったからだろうか。 その中でも金原ひとみさん、藤原麻里菜さんのエッセイは面白かった! 「女として扱われることを嫌いながらも、女の中で認められることに高揚するという矛盾を抱えていた。」 わかるぅ〜〜
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島本理生、村田沙耶香、藤野可織、西加奈子、鈴木涼美、金原ひとみ、千早茜、朝吹真理子、エリイ、能町みね子、李琴峰、山下紘加、鳥飼茜、柴崎友香、宇佐見りん、藤原麻里菜、児玉雨子、17名の書き手が自らの身体に向き合って記したエッセイ集。 1人当たりのページ数は少ないが非常に濃い内容。...
島本理生、村田沙耶香、藤野可織、西加奈子、鈴木涼美、金原ひとみ、千早茜、朝吹真理子、エリイ、能町みね子、李琴峰、山下紘加、鳥飼茜、柴崎友香、宇佐見りん、藤原麻里菜、児玉雨子、17名の書き手が自らの身体に向き合って記したエッセイ集。 1人当たりのページ数は少ないが非常に濃い内容。 性について赤裸々に描かれている作品が多く、途中でなんどかエッセイである事の確認をしたほど。 性被害、性的搾取、妊娠出産など、女性で在るが故の苦悩がリアルで心がヒリヒリした。 物哀しさもあるが、自分の身体に真摯に向き合う姿勢に共感を覚えた。
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前情報なしに、西さんの作品が読みたくて購入。 体や性をテーマにしたエッセイ集だった。 共感できないことも多いけど、普段触れることのない、他人の考え方を知れて面白かった。
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