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女の子たち風船爆弾をつくる の商品レビュー

4.2

42件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    11

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

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2026/04/21

胸が痛くなりました。戦争というものを教えられました。 今、戦争の渦中の人々のことをどう考えるのか…私はどうすればよいのか…気持ちだけ焦ります。

Posted byブクログ

2026/04/11

いろんな意味でめちゃくちゃ衝撃的なとても個人的かつ普遍的な戦争の記録小説。独特の世界観と効果的なリフレイン。知らなかった事実に息をのみ憤り涙し夢中で読みました。 いま改めて思うのは、戦争は引くほど恐ろしく悲しく馬鹿馬鹿しい。 膨大な参考文献と注釈の数に頭が下がります。 〈心に...

いろんな意味でめちゃくちゃ衝撃的なとても個人的かつ普遍的な戦争の記録小説。独特の世界観と効果的なリフレイン。知らなかった事実に息をのみ憤り涙し夢中で読みました。 いま改めて思うのは、戦争は引くほど恐ろしく悲しく馬鹿馬鹿しい。 膨大な参考文献と注釈の数に頭が下がります。 〈心に残った言葉〉 "わたしは、女だからといって、決して無力なんかではないのだと、信じたかった。この存在は、無意味なんかではないと、思いたかった。"

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2026/03/07

詩のような文体。 そのリズムは少女っぽい。 時間が流れ子供から少女へ成長するにつれ、世の中は戦争に染まってゆく。 軽やかに感じた単調なリズムが軍歌のように感じてくる。 表現の手段として小説という形を選んだ現代アート(インスタレーション)という感じ。 文字の視覚的効果、頭の...

詩のような文体。 そのリズムは少女っぽい。 時間が流れ子供から少女へ成長するにつれ、世の中は戦争に染まってゆく。 軽やかに感じた単調なリズムが軍歌のように感じてくる。 表現の手段として小説という形を選んだ現代アート(インスタレーション)という感じ。 文字の視覚的効果、頭の中で音読する音の効果、文章から生み出される奥行きや広がり、全てが重なって内容が映像となって現れる。 私の目の前にも炎があり、死体があるように感じた。 作品の「わたし」は私でもある、と思わせる書き方。 ... 後半が良かった。 偶々戦争中に学生だっただけで、少女たちは憧れの制服を着られず、学校にも行けず、スカートの代わりにもんぺを着、学校の代わりに工場へ行く。 あまりに不憫で、読んでいて苦しくなった。 当たり前の日常が壊されていく様を坦々と綴るこういう戦争の話は読んだことがなかった。 ... どうしても国と国で戦いたいなら、国のトップ同士1対1で戦えばいい。命を賭けたいなら決闘すればいい。 もしくは閣僚全員とか政治家全員同士で、剣道の団体戦とかサッカーのPKみたいにして勝負すればいい。 国民を巻き込む必要なんてないし、国民の日常を奪う必要なんてない。 そもそも私には武器で人を殺す意味が理解できない。じゃんけん勝負でいい。 当時の政治家や軍人やマスコミに腹が立って仕方なかった。 ... p313 わたしは、わたしの目の前で、ふたたび何もかもがもとどおりに引き戻されてゆく様を、眺める、 けれど、わたしの青春は、もう戻らない。 わたしは、かつてわたしたちの天皇陛下のためと謳った大人たちが、アメリカのためと謳うのを、見る。 わたしは、かつてわたしたちを戦争に引きずり込んだ大人たちが、平和や夢を語るのを、見る。 わたしは、大人たちの裏切りを、大人たちの掌返しを、大人たちの欺瞞を、見る。 けれど、わたし自身も、もう、大人なのだった。

Posted byブクログ

2026/01/22

春が来る。 桜の花が咲いて散る。 少女たちの視点で見た第二次世界大戦。 小説かと思って借りたけど、昔の日記や伝聞などをまとめたもの。 構成が上手で、物語を感じられた。 人はとにかくその時を生きるしかない。 自分が生きられるのは過去から今に至るまでの人たちがあってのこと。 どん...

春が来る。 桜の花が咲いて散る。 少女たちの視点で見た第二次世界大戦。 小説かと思って借りたけど、昔の日記や伝聞などをまとめたもの。 構成が上手で、物語を感じられた。 人はとにかくその時を生きるしかない。 自分が生きられるのは過去から今に至るまでの人たちがあってのこと。 どんな状況でも、春が来て、桜が散る。また春が来る。 お祖父ちゃん、お祖母ちゃんに色々話を聞けばよかったな。 春が来る。 桜の花が咲いて散る。 俺は後何回春を迎えられるかな。

Posted byブクログ

2025/11/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気軽に読み始めたんだけどとても重かったしよかった。 始まりは昭和10年。雙葉や跡見や麹町に通い宝塚歌劇を見にいく女の子たちの豊かでモダンな日常とその後景の軍国主義と翼賛の描写。よく史料で見る昭和初期の奇妙に明るい都市生活が活写される。まもなくその後景はずいずいと前へ出てきて女の子たちの生活を塗り潰し、兵器の製造に加担させるまでになる。 主語は「わたし」だが匿名で複数の群。歴史上の有名人も「〜した男」と匿名。「わたしたちの兵隊」「わたしたちの飛行機」という繰り返しは女の子たちも戦時体制と一体であり第三者ではないことを意識させる。あるいは読者もか。人称の使い方が非常に効果的。 その中で靖国などには名を刻まれない、非業の死を遂げた民間人の名前は明記され、影帽子の群れの中で不意に個人の顔が浮かび上がるかのよう。綿密なリサーチに基づいており小説なのに膨大な脚注が付いている。記憶を後に残そうという無数の人々の意志と努力がありそれを調べ受け取って編まれた小説である。 そして占領地で、日本で、女たちが差し出され、姦されたことが繰り返し淡々と記される。宝塚の団員まで尊厳を奪われる瀬戸際に置かれたことも。容赦がない。その流れで戦後に来る婦人参政権制定の記述が眩しい。 それにしても昭和10年代、どの文化芸能も軍国主義と翼賛だったことは既知だがファシズム賛美の度合いは知らなかったのでかなり引いた。宝塚も日劇も流行歌でもハイルヒットラーと歌っていたとは。 あと、宝塚歌劇などは不要不急だと舞台の上の銀橋に立って吐き捨てた大政翼賛会宣伝部の男が戦後「美しい暮らしの手帖」を創刊って、端的な事実としては知っていたけど状況の描写を読むと言葉を失う。 ところで第三幕の数字の意味がわかっていないのだけど何だろう。

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2026/01/10

私は、あるいは私たちは、 で始まる短い文章で構成されている。記録でも、物語でもない感情の乗らない文章。名前のない人物の集合体。 作者が現代アートの作家でもあるからか、ボルタンスキーみのある作品として、文章のインスタレーションとして読めた。 すごい量の情報。そこから立ち上がってくる...

私は、あるいは私たちは、 で始まる短い文章で構成されている。記録でも、物語でもない感情の乗らない文章。名前のない人物の集合体。 作者が現代アートの作家でもあるからか、ボルタンスキーみのある作品として、文章のインスタレーションとして読めた。 すごい量の情報。そこから立ち上がってくる少女性と戦争の対比が凄まじかった。 戦時下の雙葉学園、跡見学園、麹町学園の東京宝塚会館での風船爆弾作りと、宝塚歌劇団の慰問の様子を膨大な資料を使って戦争を切り取っている。胆力のある作品だった。

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2025/10/12

都内に住んでて、私立の女子校に通い、クリスマスには家族でディナーを食べ、宝塚を見ることが娯楽の、裕福な女の子「わたし」たちが戦争にかかわるところ。 宝塚って戦時中もやってたんだ、そして慰問で戦地に行ったりしてたんだ…知らなかった。 きれいな指を痛めてつくった風船で、亡くなったのは...

都内に住んでて、私立の女子校に通い、クリスマスには家族でディナーを食べ、宝塚を見ることが娯楽の、裕福な女の子「わたし」たちが戦争にかかわるところ。 宝塚って戦時中もやってたんだ、そして慰問で戦地に行ったりしてたんだ…知らなかった。 きれいな指を痛めてつくった風船で、亡くなったのは、5人。しかも子どもとそのお母さん。 これ読んだ後に丸の内のビル群を歩いたら、複雑な気分になった。すごい本だった。

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2025/10/06

▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00560085

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2025/09/13

ものすごい本。知らないことばかり。 戦争がはじまる前の社会の雰囲気や、そこでの普通の私たちのたわいもない日常が、とても細やかに描かれていて、段々と段々と、戦時中になっていったんだ、ということが染み入った。私だったかもしれない、わたしたち。まず忘れ去られるような、小さな小さな市民の...

ものすごい本。知らないことばかり。 戦争がはじまる前の社会の雰囲気や、そこでの普通の私たちのたわいもない日常が、とても細やかに描かれていて、段々と段々と、戦時中になっていったんだ、ということが染み入った。私だったかもしれない、わたしたち。まず忘れ去られるような、小さな小さな市民の具体的な記憶を、こんなにも丁寧に掬い上げて本にしてくれて、本当に読めてありがたい。

Posted byブクログ

2025/09/09

戦争を経験した女学生たちの生活と勤労奉仕がテーマの中心。だが、勤労奉仕の場所となった東京宝塚劇場が絡むことで、宝塚歌劇団の少女たちの活動を通して、ヨーロッパ、アメリカ、満州、朝鮮半島の動きも取り込み、物語に大きな広がりが加わっているのが、興味を引く。 当時、高等教育を受けていた...

戦争を経験した女学生たちの生活と勤労奉仕がテーマの中心。だが、勤労奉仕の場所となった東京宝塚劇場が絡むことで、宝塚歌劇団の少女たちの活動を通して、ヨーロッパ、アメリカ、満州、朝鮮半島の動きも取り込み、物語に大きな広がりが加わっているのが、興味を引く。 当時、高等教育を受けていた東京の女学生たちなので、相当恵まれた家庭環境の女の子たちの話なのだが、彼女たちも加害者であった一面が描かれていて、一貫した筆者の視点を感じた。 わたしは、わたしたちは、というフレーズが繰り返される書き方には賛否が分かれるとは思うが、たくさんの女の子たちの声が響いているようで、自分は気に入った。「女の子たち 紡ぐと織る」という同じ人が書いた朗読劇の動画が好きだったので、余計に。それから、巻末に載せてある膨大な資料も魅力的。

Posted byブクログ