1,800円以上の注文で送料無料

体験格差 の商品レビュー

3.7

45件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    20

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2024/11/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

よくネットで見るので、読んでみた。 体験について、どこからが贅沢なのか、時代や国によって違うのはもちろんなんだけど、他の状況を知ることは大事。まあ、出てきたイギリスとオーストラリアの例だけで語るのはどうかな?と思うけど。 そして、すべてを格差、格差、と声高に問題視するのもややギモンではあるが、やりたいしやらせたいのに、経済的・体力的な事情でできない、というのは切ないので改善していきたいところ。 日本はわりと無料や廉価なもの、探せばたくさんある気もするけど、探す時間と連れてく体力がない、というのは分かる…。 親の体験不足の影響も大きい、というので、経済的には余裕があるけど親の体験不足により子どもも不足、というデータに、どきり。

Posted byブクログ

2024/11/16

1.この本を一言で表すと? 子どもたちの間で拡大する体験の格差の実態を調査し、その対策を提言した本。 2.よかった点を3~5つ ・親の体験格差(p66) →親の体験格差が次の世代に引き継がれるという結果を示している。新たな視点だと思う。 ・世帯年収2300万円という境界線も絶...

1.この本を一言で表すと? 子どもたちの間で拡大する体験の格差の実態を調査し、その対策を提言した本。 2.よかった点を3~5つ ・親の体験格差(p66) →親の体験格差が次の世代に引き継がれるという結果を示している。新たな視点だと思う。 ・世帯年収2300万円という境界線も絶対的なものではまったくなく、その少し上で苦しい生活をしている人々の存在を見過ごしてはならない。(p76) →その通りであり、サポートの在り方も様々だという事だと思う、 ・問題は子供側の特性にあるのではない。その特性を「迷惑」だと捉え、彼らを白い目で見る社会の側にこそ問題があるのだ。(p148) →その通りだと思う。自分自身そうならないようにしたい。 ・体験格差という課題を必要以上に大きくみせたり、逆になきものとして扱ったりするのではなく、データや当事者の声から見えてくる課題の実情わ捉え、具体的な解決策や今後の論点を提示することで、(略)議論を深めていくための土台をつくりたい。(p187) →正しい方法だと思う。 ・すべての子どもにとって「体験」は必需品であり、贅沢品ではない。だからこそ体験格差は子ども自身や親、家庭の力へと放置されるべきではなく、社会全体で抗う必要がある。(p185) →著者の意見に全く同意する。私自身、体験は必需品であるという感覚はこれまで持っていなかった。 2.参考にならなかった所(つっこみ所) ・母子家庭のインタビューが多かったが、父子家庭、両親いるけど貧困家庭など他の事例も聞きたい。 ・第三部の5つの提案は否定しないが、5つで十分なのだろうか?第二部の10の事例だけでカバーできないケースは無いだろうか? 3.実践してみようとおもうこと ・子供なにとって体験は必需品であり贅沢品ではないという考えを持つ。 5.全体の感想・その他 ・自分にとって知らない内容が多く衝撃的だった。 ・冒頭にある「息子が突然正座になって、泣きながら「サッカーがしたいです」と言ったんです。」この文章が私にとっては衝撃的だった。この一文が多くを物語っていると思う。 ・子供にとって体験は必需品であり贅沢品ではないという考えを知れただけでこの本の価値はあると思う。

Posted byブクログ

2024/11/15

 家庭の経済状況による体験格差という、今まであまり注目されることのなかった現象について、おそらくは初めての全国調査を行い、分析を行ったことは評価に値する。そして単なる数値やグラフだけでなく、代表的な個別事例についてインタビューを行い、親と子ども双方の困難を描き出していて、読み応え...

 家庭の経済状況による体験格差という、今まであまり注目されることのなかった現象について、おそらくは初めての全国調査を行い、分析を行ったことは評価に値する。そして単なる数値やグラフだけでなく、代表的な個別事例についてインタビューを行い、親と子ども双方の困難を描き出していて、読み応えもあった。格差が拡大しつつある現代社会において、体験格差がもたらす弊害がいったいどれほどの優先順位と重要性を占めるのかという疑問は残るが、苦難を抱える親を孤立させず、体験と子どもを繋ぎ、体験を提供する地域の担い手を充実させることは、確かに意義深いことだろう。

Posted byブクログ

2024/11/10

自分の子供時代を思い返しながら、親になってからの考えをふり返りながら読む。 「体験」は一時的な娯楽ではなく、長期にわたりさまざまな効果をもたらし人生を豊かにする。体験は子供はもちろん、大人にとっても大事なこと。「体験格差」はまさに社会全体で取り組む問題なんだな… ちなみに私自身...

自分の子供時代を思い返しながら、親になってからの考えをふり返りながら読む。 「体験」は一時的な娯楽ではなく、長期にわたりさまざまな効果をもたらし人生を豊かにする。体験は子供はもちろん、大人にとっても大事なこと。「体験格差」はまさに社会全体で取り組む問題なんだな… ちなみに私自身は「習い事」としての体験はあったけど、家族旅行等休日の体験はほぼなかった。貧困だったわけではなく、両親に「体験させよう」という発想がなかったように思う。 ただ運良く色々な体験ができる学校に通えたおかげで視野が広がっていった。もしそれもなかったら今の自分はいないかも…

Posted byブクログ

2024/11/06

健康で文化的な最低限度の生活の難しさを実感する 子どもの頃は何も思わなかったが憲法に文化的って入ってる事の重みに気がつく そして今さらながら小さい頃に色々な体験をさせてもらった事を思い出した 親に感謝 終盤の考察がかなり興味深かった 切り詰めて教育にお金をかける事はありそうだ...

健康で文化的な最低限度の生活の難しさを実感する 子どもの頃は何も思わなかったが憲法に文化的って入ってる事の重みに気がつく そして今さらながら小さい頃に色々な体験をさせてもらった事を思い出した 親に感謝 終盤の考察がかなり興味深かった 切り詰めて教育にお金をかける事はありそうだが、体験にかける事は確かになさそう 教育と体験は明確に分類しないといかんな 担い手の話は良い人もいるもんだなと思う一方で旨味はあるのかなと気になった 善意だけで仕組みを作って維持するのは難しいと思う win-winの関係にしようとすると担い手側の報酬を上げるしかなくなるため、結局お金に困ってる家庭の子どもは来なくなるので本末転倒 国や自治体からもっと支援をする必要はあるよね それ以外にも担い手は安全への配慮なんかも必要になってくるからそれも大変 親が送迎して練習を見守るシステムにするのもそのリスク回避って考えると頷ける 担い手に要求されるスキルと負担が大きい気がする コーチやるとしたらどのくらいな実力が必要とかオリジナルで教室作ろうと思ったらどうしたら良いとかが不透明なのもきついね 全ての子供に平等にチャンスを与えたいと思う一方でその難しさも同時に知れる一冊

Posted byブクログ

2024/11/03

体験の貧困、予想した通りの状況であることが詳細にデータやインタビューを織り交ぜて綴られていた。 最近は学校の部活動もなくなり、スポーツひとつとっても、お金と時間がある家庭にしかさせてあげられないものになっている。 結局、地域で支えるしかないのかな…

Posted byブクログ

2024/10/30

貧困家庭における学校教育の格差はよく取り上げられるが、文化的な活動の格差については、まだあまり取り上げられていないのではないだろうか。この本は、子供時代の「体験」の有無や、その量等について初めて調査を行い、そこから見えてくる子供達の将来への選択肢について言及している。 ここでいう...

貧困家庭における学校教育の格差はよく取り上げられるが、文化的な活動の格差については、まだあまり取り上げられていないのではないだろうか。この本は、子供時代の「体験」の有無や、その量等について初めて調査を行い、そこから見えてくる子供達の将来への選択肢について言及している。 ここでいう「体験」とは、学校以外での活動で、習い事、旅行、文化的体験(観劇、美術鑑賞等)多岐にわたる。 ここでも貧困家庭における体験の少なさ、経済的、また時間的制約の中でなかなか、子供のために割けないという事実が見えてくる。 子供達に明るい、選択肢の多い将来を見せてあげるために大人ができることは何か。ここにも少子化対策が必要であると感じる。

Posted byブクログ

2024/10/06

これまで「子どもの貧困」という文脈においても見過ごされがちであった、子どもたちの間での様々なスポーツや文化的な活動、休日の旅行などの「体験格差」に焦点を当て、著者が代表理事を務めるNPO法人が実施した全国調査や低所得家庭の保護者たちへのインタビュー調査をもとに、体験格差の実態を明...

これまで「子どもの貧困」という文脈においても見過ごされがちであった、子どもたちの間での様々なスポーツや文化的な活動、休日の旅行などの「体験格差」に焦点を当て、著者が代表理事を務めるNPO法人が実施した全国調査や低所得家庭の保護者たちへのインタビュー調査をもとに、体験格差の実態を明らかにし、それに抗うための提案を行っている。 親の経済状況や親の子ども時代の体験の状況が子どもの体験格差に大きく影響を与えているということなど、子どもたちの体験格差の現状についてよくわかった。また、第2部の個々の家庭へのインタビューについても、あまり貧困家庭の人たちと接する経験もなかったので、実に迫るものがあり、自分にとって貴重な情報だった。体験が子どもたちの成長にとって重要であり、体験格差に抗っていくべきだという著者の認識には同感である。クーポンによる体験費用の子どもに対する補助や、コーディネーターの配置による体験と子どもをつなぐ支援、体験の場となる公共施設の維持・活用など、著者による具体的な5つの提案も、財源等の課題はあると思うが、子どもの体験格差解消に向けて有意義なものであり、国・地方自治体を挙げて、少しでも実施していくべきだと思った。

Posted byブクログ

2024/09/22

正直、子供の頃にこのような体験をすれば、今後このような影響がありますよーとか、こんな体験しておくとお得ですよーといった内容の本かと思って読んでみました。 ですが内容は、体験格差を通した社会問題を実態調査やリアルなインタビューにのせてまずは認識してほしい!といった問題提起の本でした...

正直、子供の頃にこのような体験をすれば、今後このような影響がありますよーとか、こんな体験しておくとお得ですよーといった内容の本かと思って読んでみました。 ですが内容は、体験格差を通した社会問題を実態調査やリアルなインタビューにのせてまずは認識してほしい!といった問題提起の本でした。 親の経済格差が子供の体験格差に大いに繋がっていて、その格差を感じている低所得者層のネガティブな想いが社会との孤立を生み、また核家族や地域社会との希薄さがそれを加速させて更に孤立し体験が乏しくなる現状がわかり読んでいて胸が苦しくなった。 本書に出てくる方達と比較して我が家の体験を考えた時に 自分の子供達にとってどんな「体験」が心に刺さるのかはそれぞれの個性に任せるとして、やりたいことはもちろん、 「楽しかったな」「こういう事(人)もあるのかー」と小さな事でもいい、何か少しでも気づきが得れるように体験に対して働きかけたいなと思いました。 それプラスして、子供に与えてあげる前にまずは自分達親も健康面や情緒など、収入に直結してくるのでしっかりしていかなきゃなとも思いました。

Posted byブクログ

2024/09/12

書評で取り上げられているのを数回見かけ、それならばと入手・読了。これはしかし、タイトルで完結だな。確かに、その概念を打ち出した意味での功績はあろうけど、実際通読してみて、タイトルから予想された以上の情報はほぼ皆無。社会的意義は認めるが、”読書”の観点からは、自分的には満足度低し。

Posted byブクログ