赤と青のガウン の商品レビュー
とても気さくで親しみやすい留学記だった。 皇族ならではのエピソードはもちろん、海外の学位や博士制度に疎い私にとってはそちらも勉強になる一冊だった。 秋からの留学の心構えとしてもとても参考になった。英語で学問をすること、海外で日本人として生きること、知らない国でも繋がっていく人...
とても気さくで親しみやすい留学記だった。 皇族ならではのエピソードはもちろん、海外の学位や博士制度に疎い私にとってはそちらも勉強になる一冊だった。 秋からの留学の心構えとしてもとても参考になった。英語で学問をすること、海外で日本人として生きること、知らない国でも繋がっていく人と人との関わり。当たり前のことだがこれから自然に心がけていければ良いなと思う。 書き留めぬことは忘れ去られてしまうものだからというお言葉もあったが、私も一年後に手記などを書いてみたいなと心ばせながらながら思う。
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これは旅だ。留学、博士号取得に至る五年間を綴った旅の記録に他ならない。 皇族(プリンセス)がこんなにも苦労し、悩み苦しみ、そして楽しむ様子を知り得る機会は書籍にしかなかったのだ。 髭の田家こと寛仁親王は存じ上げていましたが、娘の彬子女王までは意識が及んでおらず、こんなにもすてきな...
これは旅だ。留学、博士号取得に至る五年間を綴った旅の記録に他ならない。 皇族(プリンセス)がこんなにも苦労し、悩み苦しみ、そして楽しむ様子を知り得る機会は書籍にしかなかったのだ。 髭の田家こと寛仁親王は存じ上げていましたが、娘の彬子女王までは意識が及んでおらず、こんなにもすてきな方が皇族に在られるとは、、、と喜びを感じた。 留学中に知り合う魅力的な方々は、彬子女王を度々救いの手を差し伸べ、時に厳しく指導する。彬子女王の人柄から好かれているのは分かるが、それ以上に本人の必死さに周りも手を差し伸べたくなるのだ。 自分の信じた道をひたむきに突き進む姿勢は心から励まされる。 文庫されていなければ気付くことはなかったので、PHPには本当に感謝だ。
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故三笠宮寛仁殿下の長女彬子女王の英国留学記である。雑誌『Voice』に連載したオックスフォード大学で博士号を授与されるまでを書籍化したもの。 忖度なしで面白い。若い女性の瑞々しい感性が表現されている本です。皇族ならではのエピソードもある。外交旅券を見たことがない田舎の空港で...
故三笠宮寛仁殿下の長女彬子女王の英国留学記である。雑誌『Voice』に連載したオックスフォード大学で博士号を授与されるまでを書籍化したもの。 忖度なしで面白い。若い女性の瑞々しい感性が表現されている本です。皇族ならではのエピソードもある。外交旅券を見たことがない田舎の空港で、日本のプリンセスだと答えたら、「光栄ですわ」と言われる。エリザベス女王(こちらはQueen)にバッキンガム宮殿に招かれ、お茶した際には自身が皇族にもかかわらず、かなり緊張したことなど。このあたり一般国民には、想像がつかないところですね。
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皇族として生きてきた著者の英国留学記。 素直な筆致で博士号取得までの軌跡が友人との触れ合いや指導教員との出会いなども交えつつ語られる。 本物のプリンセスがひとりの若い女性として護衛もつけず孤軍奮闘し、ただやっぱりプリンセスだから普通では有り得ないような出来事もあったり、など。 1...
皇族として生きてきた著者の英国留学記。 素直な筆致で博士号取得までの軌跡が友人との触れ合いや指導教員との出会いなども交えつつ語られる。 本物のプリンセスがひとりの若い女性として護衛もつけず孤軍奮闘し、ただやっぱりプリンセスだから普通では有り得ないような出来事もあったり、など。 1人の女性がまっすぐ学問の道に邁進する記録として楽しく読んだ。
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▼配架・貸出状況 https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00554491
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学の探求に真摯な方ですのに、先達やご学友の皆様との真っ直ぐに明るい交流も軽々とこなしてしまわれて、ハイソなお姫様ってやっぱりすごいなぁと感嘆の思いに満たされております。 当方、英語で勉強ってところであっさり降参してしまう日本国民で真に申し訳なく思います。 彬子さまの論文の内容も...
学の探求に真摯な方ですのに、先達やご学友の皆様との真っ直ぐに明るい交流も軽々とこなしてしまわれて、ハイソなお姫様ってやっぱりすごいなぁと感嘆の思いに満たされております。 当方、英語で勉強ってところであっさり降参してしまう日本国民で真に申し訳なく思います。 彬子さまの論文の内容も詳しく知りたくなりました。
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面白かった〜!!バズツイートきっかけだったけど、文庫で再出版していただいて、感謝の気持ちでいっぱい。 エッセイ好きなのもあるかもだけど、とにかく読みやすくて面白い。旅行記と同じく留学記もめちゃくちゃ好きだから、まさにうってつけだった。何年の出来事なのか割と細かく書かれているので、...
面白かった〜!!バズツイートきっかけだったけど、文庫で再出版していただいて、感謝の気持ちでいっぱい。 エッセイ好きなのもあるかもだけど、とにかく読みやすくて面白い。旅行記と同じく留学記もめちゃくちゃ好きだから、まさにうってつけだった。何年の出来事なのか割と細かく書かれているので、その時自分は何をしていたかな、とか、自分が彬子女王と同じ年齢の時は何してたっけ、とか、折に触れ思考が内向きになるのも、立ち止まって自分を見つめ直すようで私はとても好きだった。 本当に賢い方なんだなって読みながらずっと思ってたけど、めざまし8のインタビューを見たらお話までお上手で、やっぱり!賢い人は!違う!!と思った。
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SNSをきっかけに読了。 皇族の方が留学先でこんなにも「普通」の暮らしをしていることに驚いた。 格安航空のチケットをインターネットで予約するプリンセス。かと思えば、自宅の鍵を持ったことがなかった等やはりプリンセスなんだと思わせられる箇所もあり。 「一般人」と「皇族」、「日本」と「イギリス」2つのカルチャーショックを楽しめた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
出版社内容情報 女性皇族として初めて海外で博士号を取得された彬子女王殿下による英国留学記。待望の文庫化! ≪赤と青のガウン。それは、私が博士課程を始めたときからいつか着る日を夢みてきたものだ。五年間の留学生活中、何人もの友人が博士課程を無事修了し、オックスフォードを旅立っていく様子を何度も見送ってきた。晴れ晴れとした表情でこのガウンを身にまとい、学位授与式が行われるシェルドニアン・シアターから出てくる友人たちの姿は、誇らしくもあり、またうらやましくもあった。オックスフォード大学の厳しい博士課程を成し遂げた者しか袖を通すことを許されない赤と青のガウンは、くじけそうになったときにふと頭に浮かび、オックスフォードに来たときの自分に立ち返らせてくれる「目標」だった。≫(「あとがき」より抜粋) 英国のオックスフォード大学マートン・コレッジでの、2001年9月から1年間、そして2004年9月から5年間の留学生活の日々――。当時の心情が瑞々しい筆致で綴られた本作品に、新たに「文庫版へのあとがき」を収録。 なんと熱く血の通った文章を書かれる方なのかと驚き、引き込まれた。時代によるところも大きいが、皇族の方々の日常は、私の世代ではほとんど情報として得ることはなかった。なので驚くことばかり。 彬子女王殿下がここまで努力されていたこと、美術や歴史に造詣が深い方であることを、恥ずかしながら本書で初めて知った。博士号取得の大変さはうっすらと分かるものの、オックスフォードとなると想像を絶する。 また、宮内庁が完全に皇族の方々の味方であるわけではないことも、残念に思う。もちろん敵ではないのだろうが、もう少し言いようなりやり方もあるだろうにな…と思う。守ることだけが役割ではない、お気持ちに寄り添うこと、ベストな他の選択肢を考えることも宮内庁のすべきことではないか…。 一人の日本人として彬子女王殿下が今も幸せでありますように、とひっそりと祈っています。
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短期間の語学留学でも毎日の課題で大変だったのに、本当にすごいというか努力の方。元々与えられている様々な恩恵を差し引いても、論文提出までの苦難の道のりはいかほどだったかと思う。文章も親しみやすくて読みやすいし、アンパンマンの好きなキャラクターまで書いていて笑ってしまいました。こうい...
短期間の語学留学でも毎日の課題で大変だったのに、本当にすごいというか努力の方。元々与えられている様々な恩恵を差し引いても、論文提出までの苦難の道のりはいかほどだったかと思う。文章も親しみやすくて読みやすいし、アンパンマンの好きなキャラクターまで書いていて笑ってしまいました。こういう皇族の方をもっと外交の分野で活躍させるべきなのに。それにしても、エリザベス女王にお茶を淹れてもらったなんて!束の間の、素敵な英国疑似体験をさせていただきました。
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