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三体 の商品レビュー

4.2

74件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

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2024/03/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

劉慈欣の三体シリーズ第一作。待ちに待った文庫化。 文化大革命で父親と妹を虐殺された理論物理学者の葉文潔。彼女が連れられた研究所での出来事。 一方現代では、科学者たちの連続自殺が噂される中で、ナノマテリアル分野の権威ワンミャオは、自分にしか見えないカウントダウンがあることに気づく。過去と現在、そして三体と呼ばれる謎のVRゲーム。世界で何が起こっているのか。 噂に違わぬ大作。ゴリゴリのSF描写、というより物理学(?)の描写が少し難しく、普段SFを読まない人にとっては好き嫌いが出るかもしれないが、怒濤の展開で読ませる。最初の方は何が起きてるのかわからない。ミステリ的な要素がありつつ、三体というVRゲームの中での歴史上の人物の描写もあったりと盛りだくさん。ただ、中盤のある人物の切実な祈りにより、ガラリと展開が変わる。ああ、こういう作品なのかと。なるべくなら事前情報を少なくして、続編のあらすじも見ないほうが楽しめる作品。 全編通して、見開きのページで初出の人名に、その都度ルビがあるのも非常に親切な設計(例えば主人公のワンミャオであれば、ページをめくるたびにルビがふってあるくらい親切な設計)。

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2024/03/09

凄いSF。小説の形容に凄いってあまり使わないのだけど、読後「凄いや、これは」としか言いようがなかった。面白いし、深いし、読ませる。圧倒的スケール感、臨場感あふれる描写、物理学をベースとしてSF仕掛けの発想力、サスペンス的シナリオ展開…いずれも凄いとしか言いようがない。数あるSFの...

凄いSF。小説の形容に凄いってあまり使わないのだけど、読後「凄いや、これは」としか言いようがなかった。面白いし、深いし、読ませる。圧倒的スケール感、臨場感あふれる描写、物理学をベースとしてSF仕掛けの発想力、サスペンス的シナリオ展開…いずれも凄いとしか言いようがない。数あるSFの中でも、これを読まずして…という作品の一つだと思う。☆10個付けてもいいかも。 「智子」の仕掛けは正直理解できず。低次元化の情報の折り畳みと高次元化の不可逆性は何とかついていける。DNAとタンパク質の関係がまさにそうだから。しかし、空間距離が問題じゃなくなるところが?。だから「物理学は存在しない」ってことになるんだろうなあ、位の理解しかできなかった。 最後の方の、大史(史強)がイイ感じ。著者に特権階級じゃない人々を励ます意図があるかは分からないけれど。

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2024/03/08

この本も話題になっている作品だがとても壮大なSFであった。 物理用語が多く出てきてわからない部分もあったがそれでも読み進められる読みやすさが印象的だった。 話自体も非常に面白く続きが気になる作品だ。

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2024/03/05

映画「コンタクト」を見直したばかりだったので、たしかにこのパターンもあるかも。と深く納得。 過去と現在、地球と三体世界、リアルとゲームと、いろんな世界がこれでもか、と詰め込まれ、圧倒された。 2巻の発売前にNetflix版、始まっちゃうのを、先に観るかどうか、激しく迷う… あと、...

映画「コンタクト」を見直したばかりだったので、たしかにこのパターンもあるかも。と深く納得。 過去と現在、地球と三体世界、リアルとゲームと、いろんな世界がこれでもか、と詰め込まれ、圧倒された。 2巻の発売前にNetflix版、始まっちゃうのを、先に観るかどうか、激しく迷う… あと、折り込みの登場人物表、すごく助かった。

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2024/03/05
  • ネタバレ

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原始的で無茶苦茶デカいコンピュータと、よく分からん進んだ技術のちっこいコンピュータの話が面白かった。 シンプルにずっとワクワクしてた。 文庫版の続編出るのが楽しみ。

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2024/03/04

人類に絶望したウェンジェ、ナノマテリアルの研究者にして人類の危機に立ち向かうワン・ミャオ。三体問題に命運を左右されることになる人類の行く末に熱中して読んでしまった。 読了後、語彙の無さからようやく出した言葉としては「スゴい…」だった。 これから迫りくる人類の危機にどう立ち向かうの...

人類に絶望したウェンジェ、ナノマテリアルの研究者にして人類の危機に立ち向かうワン・ミャオ。三体問題に命運を左右されることになる人類の行く末に熱中して読んでしまった。 読了後、語彙の無さからようやく出した言葉としては「スゴい…」だった。 これから迫りくる人類の危機にどう立ち向かうのか、まだエピローグ的な展開なのにこれだけの重厚感。 天体物理学やら、様々な学問の概念があり、理解ができないことも多い。しかしSFは自分の専門外のことも楽しむことができれば、世界観含めて興味深くある。良い意味で中国×SFの組み合わせはこれまであまり認知してなかったけど、ぶっちぎりに面白いので文庫待たずに(1ヶ月後くらいに文庫出る)単行本にいくか迷いどころだ。 オバマ、ザッカーバーグなんかも称賛する稀代のSF小説だった。

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2024/03/03

職場の先輩から教えてもらい読んでみました。 率直に面白かった。『三体』を読むことが毎日の楽しみになり、1週間ほどで読了。次の第二作が届くのが待ち遠しい。 VRゲームの描写を通して『三体』世界がどんな環境になるのか、分かりやすい表現でイメージすることが容易だった。三体問題や超ひ...

職場の先輩から教えてもらい読んでみました。 率直に面白かった。『三体』を読むことが毎日の楽しみになり、1週間ほどで読了。次の第二作が届くのが待ち遠しい。 VRゲームの描写を通して『三体』世界がどんな環境になるのか、分かりやすい表現でイメージすることが容易だった。三体問題や超ひも理論など、物理学の関する記述が細かく、また、読者になるべくイメージが伝わるように分かりやすく表現してくれていて、勉強にもなった。 また、科学者の連続自殺・カウントダウンが見えるようになるなど、サスペンス要素も兼ね備えていて、どんどん先が気になる。ボリュームが多いにも関わらず、テンポの良い展開で全く読み飽きない。 海外小説の翻訳版ということで、欧米小説の翻訳版に見られるようなわかりにくさを懸念していたが、そんなことも全くない。自然な日本語でスラスラと読み進められる文体。 登場人物はもちろん中国人なので一回で名前を覚えられなかったが、文庫版ではピンク色の紙で登場人物をまとめてくれていて、それを見ながらスムーズに読み進められた。 総合的に見て、残念な点は見当たらなかったので、星5の評価,

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2024/03/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

文庫化するまでネタバレを踏まず読まず心待ちにしていた本。 300ページ読み進めても「三体」の物語の核心に入らず、文化大革命の話や不気味なVRゲームと謎の組織や物理科学者の関係が分からなかったけど、最後の最後に話が繋がった。 太陽の鏡面反射や人工知能の智子などの科学技術のSF的発想が安易というか想像の範囲内に収まってる気がしたけど(イーガンの小難しい説明に慣らされてしまったので…)、乱期や三太陽の日、一次元の糸、陽子の加速器などの発想が宇宙スケールの大きさですごい。

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2024/03/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かった。壮大な世界観で描かれており、出てきた物理法則も全くわからなかったもののSFとしてすごい面白かった。 三部作の最初であるものの、舞台は主人公の一人である葉文潔の幼少期の文化大革命から始まり、現代世界、そして、ゲーム上の「三体世界」と隣の恒星に存在する三体世界。舞台がわかるにつれて、前の章の意味もわかるようになり深みが増す構成だった。文潔が負った心の傷が人類の存亡をかける異世界間の関係に発展していくのが面白かった。異世界の力によって地球人の更生を願うのが面白い反面現実に対しては絶望しており、共感できてしまった。 また、もう一人の主人公である汪淼の研究が世界を救そうな気がして次巻の展開も楽しみ。 ただ、三体世界の文明であっても文化人的な人がいる理由は何なのだろうか。存在することが意義であるとしているのなら、文化が残ったのはただの偶然?残り香的なものにすぎないのかな。

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2024/02/28

さすが、話題になった作品だ。初っ端からグイグイ来る。 「〇ページ毎に場面を転換しろ、〇ページに一回は事件を起こせ。読者を飽きさせるな」と、かつてベストセラー小説の書き方を指南したのは誰であったか(クーンツかな?)、内容が面白いだけでなくスピーディーな展開に引き込まれる。 作品の良...

さすが、話題になった作品だ。初っ端からグイグイ来る。 「〇ページ毎に場面を転換しろ、〇ページに一回は事件を起こせ。読者を飽きさせるな」と、かつてベストセラー小説の書き方を指南したのは誰であったか(クーンツかな?)、内容が面白いだけでなくスピーディーな展開に引き込まれる。 作品の良さに加えて訳文も良いからなのだろう、非常に読みやすい。 読み慣れない登場人物の名前が覚えづらかったが、さすがハヤカワ書房。 登場人物表を挟み込んでおいてくれるとは、気が利いている。 (半分ほど読み進むまでその存在に気づかなかったのが残念だ) 目立つピンク色の紙なので、これを栞にすればよかったのか。気づくまで新刊案内を栞にしてしまったぞ。

Posted byブクログ