経済評論家の父から息子への手紙 の商品レビュー
aeraの息子さんのインタビュー読んだけど、さぞ優秀な人なんだろう。将棋で息子に負けて、こんなに嬉しい負けは無い、と言っていたそうだ。父に教わった実践したいことは、爽やかな挨拶と勉強会の幹事だそうで、立派。 娘さんの大学入学も、結婚式も見たかっただろうに、無念。娘の結婚式見...
aeraの息子さんのインタビュー読んだけど、さぞ優秀な人なんだろう。将棋で息子に負けて、こんなに嬉しい負けは無い、と言っていたそうだ。父に教わった実践したいことは、爽やかな挨拶と勉強会の幹事だそうで、立派。 娘さんの大学入学も、結婚式も見たかっただろうに、無念。娘の結婚式見たいとか、孫が見たいとか、当たり前に叶うことではないんだな、と改めて思う。 目次だけで要点つかめる。 お金なんてただの手段だ、とわかっている人が書くほったらかし投資術。 生活費半年分は現金、残りはオルカンのインデックスで信託報酬が少しでも安いものに全額ぶっこむ。 損したくない場合は、個人向け国債変動金利10年満期 リスクをとった人が儲けるのが資本主義。 代替のきく労働力になるな 起業するか、早い段階で資本投入するか、 起業して失敗しても借金しなければいい。また働ける。 オカネとは関係ないけど、これもしっくりきた。 モテるには、人の話をよく聞くこと、上機嫌でいること。 幸せとは自己承認欲求が満たされること。
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ご子息が18歳を迎え、高校卒業後、東大入学前にご子息へ書かれた手紙「感謝状」をもとに、若い世代へのメッセージとして書かれた本。「余命三ヶ月」という死を目前にして、やりたいこと3つの内の一つがこの本の執筆だったとのこと。まさに絶筆。 仕事の選び方、人付き合いの基本、お金や投資について本当に「もっと早く知りたかった」「知っておくべきだった」ことが多く、時に読んでいて辛い部分もあった。 それでも、今から活かせることもある。特に人生の後半を生きなおしたいと思っている私には、幸福と人間関係については良いアドバイスだと思う。 おそらく、本書を執筆している頃にあった後藤達也氏との対談で、「予想と希望を分けて考える」といった趣旨の発言があった。とても合理的に自身の感情と向き合える人だったので、老後の生き方も示してほしかったと、とてもとても残念に思う。 18歳になるまで、「息子」としていてくれたことですでに親孝行は終わっている、「男の子の父親」になれて幸せだったこと、大人として「様」「貴君」と敬称を使っていること。泣けた。 以下、抜粋 資本主義経済:リスクをとりたくない人間から、リスクをとってもいい人間が利益を吸い上げる 利益を吸い上げる際に介在するのが「資本」 資本に参加する手段が、現在では「株式」 株式投資の目的:リスクプレミアムのコレクション 労働者タイプA ・他人と取り換え可能な人材 ・会社が用意した働き方で満足している ・雇用不安や賃金減少リスクを極端に嫌う 株式リターン:✖経済成長 〇市場の価格形成メカニズム 株価:将来利益の割引現在価値 ⇒高成長でも低成長でも割引率が同じなら期待リターンも同じ 低成長が十分に株価に織り込まれているなら、高成長、低成長ともに投資対象になりうる⇒どちらにも投資する ⇒長期・分散・低コスト 人間関係とお金の問題:完全に切り離す 「悪いけれども、ポリシーとして、友情とお金は一切絡めないことにしている」 自己投資: 投資するもの:時間・努力・お金 得ようとする対象:知識・スキル・経験・人間関係・時間 経済格差:資本のリスクとリーダーシップから生じる 人間関係: 頭のいい奴:付き合うと好影響をもたらす 面白い奴:センスが良くてチャンスを引っ張ってくる 本当にいい奴:真に心を許せる ⇒自分が3種のどれになれるか? 勉強会の幹事を引き受ける 会食に手を抜かない 評論のコツ:利害と好き嫌いを棚上げする 幸福の決定要素・一つだけ:自分が承認されているという感覚 衣食住にかかるコストと健康は別 お金と自由は緩やかに交換可能 幸福とは別 仲間内の賞賛は強い過ぎる効果がある:優秀な経済学部の学生が実業界ではなく経済学者を目指す、自爆死するテロリスト(来世ではなく現世利益) ⇒「この世界があれば、会社などなくてもいい」と思えるくらいの場があれば理想的 ⇒どのような分野でも良いので、他人より2割増しの自由を求める モテ:心からの興味を示しながら、相手の話を熱心に聞く 結論:モテる男になれ、友達を大切にせよ。上機嫌で暮らせ! 幸福感は一時のもので、「人生は通算成績で計るものではない」 「本人」は、最後まで幸福感を感じることができます。一方、「通算成績」を最後の最後まで持って行くことはできない。 幸福のための努力は最後までできる。通算成績は「他人」にしか見えないし、これを持って行くことはできない。 「幸福」「希望」に対してそれぞれに誠実に向き合う
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幸福論については、あまり共感できなかった。なぜだろう。 資本主義の仕組みの話は、明快で面白かった。
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経済評論家の方が著者であるため、株式などのお話は納得出来ましたし、非常に説得力がありました。個人的に印象的だったのはモテの話までされていたことです。とにかくここらから興味を持って話を聞く。聞くこと大事だとのことです。 印象的な言葉も多く読みやすいためいい本です。
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山崎元さんは好きな経済解説者でした。 分かりやすい文章。 そして、動画で観る山崎さんはいつも穏やかで優しい口調でした。 2024年の年初めに癌で他界された時は、衝撃を受けました。 18歳の御子息のために書き記されたものが元になっているこの著書。 ご自身が編集部に持ち込まれたとか...
山崎元さんは好きな経済解説者でした。 分かりやすい文章。 そして、動画で観る山崎さんはいつも穏やかで優しい口調でした。 2024年の年初めに癌で他界された時は、衝撃を受けました。 18歳の御子息のために書き記されたものが元になっているこの著書。 ご自身が編集部に持ち込まれたとか。 経済評論家として若い人たちに向けたメッセージを残されたのですね。 癌は、旅立ちの準備を与えられる病であるとも言われます。 前向きに考え実行されたことは、お幸せなことだったと思います。 山崎さんご自身、12回も転職をされたとは驚きです。 この著書の中に、同じ場所に安住するのではなくリスクを取るべきだと書かれています。 なかなかできることではないと思いますが。 投資や保険の話など、若者に向けられていますが、誰にでも参考になります。 心に残ったのは、山崎さんの幸福論。 人の幸福感は「自分が承認されている感覚」でできている。 そのためには複数の居場所が必要、と述べられていました。 また、幸福感は「その時に感じるもの」とあります。 日々の ひと時ひと時を大切に。 本当にそのとおりですね。
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経済評論家が、自身の息子さんに宛てた手紙を膨らませて書いた人生訓。余命宣告されてから書かれたとは思えない軽妙な文体で、経済を軸とした世の中の仕組みと、その中でどうお金と付き合っていくか、を説いている。もともと歯に絹を着せない文章が魅力的な人だったが、最後までそのスタイルは崩れなか...
経済評論家が、自身の息子さんに宛てた手紙を膨らませて書いた人生訓。余命宣告されてから書かれたとは思えない軽妙な文体で、経済を軸とした世の中の仕組みと、その中でどうお金と付き合っていくか、を説いている。もともと歯に絹を着せない文章が魅力的な人だったが、最後までそのスタイルは崩れなかった。子どもたちにも読ませたいが、どう勧めたものか。
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思わず一気に読み切ってしまったのは、著者が息子に語りかけることで、誠実さと強い親心が感じられたから。父を亡くした息子の気持ちを胸に、著者の言葉を一つひとつ受け止めていたら読み終わっていた。もう少し読みたかったが、手紙としてはこれくらいがちょうど良いんだろう。
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資本主義経済を理解した上で、働き方やインデックス投資、幸福について山崎さんが考える大事なことを教えてくれる。特に働き方を分類し、どこを目指すべきかという内容は参考になった。働き方を考える意味で、本当は大学生ぐらいで読みたかったなと思った。今更ストックオプションのある会社への転職や...
資本主義経済を理解した上で、働き方やインデックス投資、幸福について山崎さんが考える大事なことを教えてくれる。特に働き方を分類し、どこを目指すべきかという内容は参考になった。働き方を考える意味で、本当は大学生ぐらいで読みたかったなと思った。今更ストックオプションのある会社への転職や自分で起業だとはいかないが、チキンな投資家ぐらいは目指してみようかと。
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資産形成において、長年にわたり私の師である方。著書が発売されるたび、ご信託のように拝読してきました。 この本は御子息に向けて書かれた内容とのことで、経済のことだけでなく、幸福感とは、など様々な面からアドバイスされています。 もっともっと長生きして私の資産形成を指南していただきたかった…ご冥福をお祈りいたします。
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本書は23年春に著者の息子が東大に合格したことを祝った手紙を元に、若い人向けに書かれたメッセージ。 昭和の働き方を余儀なくされた世代の働き方の社員であることの弱さから、より自由を確保できるようリスクを取り高い報酬が得られる人生(起業が典型)を薦める。 確かに昭和の時代に比べ選択の...
本書は23年春に著者の息子が東大に合格したことを祝った手紙を元に、若い人向けに書かれたメッセージ。 昭和の働き方を余儀なくされた世代の働き方の社員であることの弱さから、より自由を確保できるようリスクを取り高い報酬が得られる人生(起業が典型)を薦める。 確かに昭和の時代に比べ選択の幅が広くなったことは認めるが、起業する文化(アメリカ的な)に対し、企業の永続性を尊ぶ文化(日本的な)とどう折り合いをつけるか興味深いところだ。 またお金の運用の最善策としてオルカン一択は、著者の割り切りの良さを感じるが、長期運用が条件であり、若い人向け(40代くらいまでかな)。 最後の章で幸福論で健康を除外したのは大きな間違い。 また仲間内の評価を過大視するのはどうかなと思った。 それでも著者の正直な面が読める最後の本になったことは残念なことだ。
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