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黄土館の殺人 の商品レビュー

3.9

77件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    35

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

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2024/03/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

館ってやっぱり最高〜吊り天井出てくると興奮するよね、好きだ〜。 年始に毎回出てるイメージで、今回はすごいタイミングでの出版だったんだなぁ。無事発売されてよかった。毎回金色の帯なのいいよね。 名探偵は神の如く傲慢であってくれよ〜〜〜のわたしvs名探偵だって人間なんだよ!!!!のわたしvsダークライ。名探偵ってこねくり回されるほどいい。 秒で終わりそうな倒叙が始まった時は何事かと思ったけど女将の交換殺人の提案動機意外性あってよかった。 田所くんがんばった。

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2024/03/25

館四重奏シリーズ三作目 紅蓮館、蒼海館と天災が続き今回は地震がキーワード まず一作目と二作目を読んでからの方が良い 少なくとも紅蓮館を読んでないと登場人物の関係性や背景が分からないまま読み進めることになってしまう 数多の(あえて間違った表現をすると)奇跡が事件を狂わせるといっ...

館四重奏シリーズ三作目 紅蓮館、蒼海館と天災が続き今回は地震がキーワード まず一作目と二作目を読んでからの方が良い 少なくとも紅蓮館を読んでないと登場人物の関係性や背景が分からないまま読み進めることになってしまう 数多の(あえて間違った表現をすると)奇跡が事件を狂わせるといった感じか ラストもラストのあれは一作目、二作目の流れがあったからこその報われた感があった 600頁の大作にふさわしい作品だった

Posted byブクログ

2024/03/25

Amazonの紹介より 土壁の向こうで連続殺人が起きている。 名探偵(ぼく)は、そこにいない。孤立した館を連続殺人が襲う。生き残れ、推理せよ。 シリーズ累計18万部 若き天才による驚愕必至の「館」ミステリ 殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。 復讐相手の住む荒土館が...

Amazonの紹介より 土壁の向こうで連続殺人が起きている。 名探偵(ぼく)は、そこにいない。孤立した館を連続殺人が襲う。生き残れ、推理せよ。 シリーズ累計18万部 若き天才による驚愕必至の「館」ミステリ 殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。 復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。そのとき土砂の向こうから女の声がした。 声は、交換殺人を申し入れてきた――。 同じころ、大学生になった僕は、旅行先で「名探偵」の葛城と引き離され、荒土館に滞在することになる。 孤高の芸術一家を襲う連続殺人。葛城はいない。僕は惨劇を生き残れるか。 約600ページというボリュームのある量でしたが、次々と展開する不可解な連続殺人やクローズドサークルならではの恐怖さが相まって、面白かったです。 2つの現場で同時進行で、様々な犯罪が繰り広げられていきます。前半では、名探偵・葛城が、荒土館で起きる犯罪を防ごうとします。犯人側の視点なので、犯人がわかっているのですが、どのようにして見破っていくのかが面白かったです。 自信ありげな葛城が、未然に防ごうとコミカルに行動している描写は、犯人の張りつめた空気感とは裏腹にちょっとした息抜きの感覚もあって楽しめました。 ラストでは、地震によって埋もれた荒土館にいた人たちが救助されるということで終わります。何人殺されたかわからぬまま、時を遡ります。 中盤からは、メインとなる荒土館での連続殺人が描かれています。 地震による土砂崩れで、離れ離れになってしまった助手の田所。田所が主人公となって、荒土館での殺人に巻き込まれます。それも一見不可能殺人と思えるような事件が次々と起きて、よく思いつくなと思ってしまいました。 不可解な殺人、謎を解こうとする「探偵」たち、そして恐怖に駆られる登場人物たちの描写にじわじわとくる恐怖も相まって、世界観に引き込まれました。 後半では、2つの物語が一つとなって、救助された後の物語へと繋がります。 犯人は誰なのか?殺人のトリックは? 一つ一つ丁寧に表や図を加えながら、謎解きが始まるので、頭がこんがらがっている自分も、ラクに楽しめました。 様々な証言や荒土館ならではの立地を有効活用して、全てを巻き込む展開は、スッキリ感もありましたし、驚きもありました。犯人は、段々と被害者が多くなるにつれて、もしかして・・・と思う人物でしたので、なんとなくわかるかもしれません。ぜひ犯人が誰なのか挑戦してみてください。 「館」シリーズ第3弾ということで、次作が最終作。どんな物語なのか楽しみです。

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2024/03/25

登場人物も作者も作品ごとに進化する阿津川"館"シリーズ第三弾。本シリーズは本格ミステリーでもあり、主人公高校生コンビの探偵としての青春を描いた作品でもありますが、一作目の紅蓮館では愛が強すぎる故か、ミステリーも青春も正直くどい印象でした。そして大きく飛躍した蒼...

登場人物も作者も作品ごとに進化する阿津川"館"シリーズ第三弾。本シリーズは本格ミステリーでもあり、主人公高校生コンビの探偵としての青春を描いた作品でもありますが、一作目の紅蓮館では愛が強すぎる故か、ミステリーも青春も正直くどい印象でした。そして大きく飛躍した蒼海館を経て、本作の黄土館。大学生になった主人公達が大人になり、そしてミステリー自体も洗練され素晴らしい作品だったと思います。作者あとがきを読む感じでは少なくともあと一作(風館?)がありそうなので楽しみですし、何より本家"館"シリーズ越えに期待します!

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2024/03/25
  • ネタバレ

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設定は面白いんだけど、これ校閲入ってる?と疑ってしまうシーンとか文章とかがちらほらあって、物語としての面白さはあまりなかった。ドラマとかマンガにすれば面白いのかなと思う。

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2024/03/24
  • ネタバレ

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単体で一回読んだけどなんか微妙だったので紅蓮館、蒼海館も読み直してから再読。 読み終わって大量に防災グッズを買ったのは言うまでもない。 全部通して読むと、葛城って最初そういえば結構合宿抜け出すとかビビってたなぁとか、田所くんがいるからそういう壁みたいなのも徐々になくなって黄土館のコミュ力高め葛城になったんだなぁと感慨深い。 元探偵の飛鳥井光流によばれ、天才芸術家家族が住む黄土館にやってきた葛城たち。タイミング悪く地震による土砂崩れが発生し、田所たちは館側、葛城は一人で館の外に取り残されてしまう。 田所たちは館内の連続殺人の調査、葛城は外で別の殺人計画を防ぐという2段構成。 飛鳥井の推理手法は結構気味が悪かったが面白かった。

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2024/03/19

待ち望んでいたシリーズの続編。相変わらずの面白さ。今回は地震の影響で、探偵葛城と助手の田所が分断されてしまい、それぞれの物語からやがて1つにたどり着く形式。離れていてもいつも通りの葛城と、離れていてもいつか葛城の手助けになるようにと次々起こる殺人の記録を取り続ける田所のすがたが対...

待ち望んでいたシリーズの続編。相変わらずの面白さ。今回は地震の影響で、探偵葛城と助手の田所が分断されてしまい、それぞれの物語からやがて1つにたどり着く形式。離れていてもいつも通りの葛城と、離れていてもいつか葛城の手助けになるようにと次々起こる殺人の記録を取り続ける田所のすがたが対照的でとても良かった……。 ただ、今回は最後の最後の展開が予想通りだったので☆4つで。

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2024/03/19
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殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。 復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。 そのとき土砂の向こうから女の声がした。 声は、交換殺人を申し入れてきた――。 同じころ、大学生になった僕は、旅行先で「名探偵」の葛城と引き離され、荒土館に滞在することになる。 孤高の芸術一家を襲う連続殺人。 葛城はいない。僕は惨劇を生き残れるか。 (アマゾンより引用)

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2024/03/17
  • ネタバレ

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殺人を企む一人の男が、土砂崩れを前に途方にくれた。 復讐相手の住む荒土館が地震で孤立して、犯行が不可能となったからだ。 そのとき土砂の向こうから女の声がした。 声は、交換殺人を申し入れてきた――。 同じころ、大学生になった僕は、 旅行先で「名探偵」の葛城と引き離され、 荒土館に滞在することになる。 孤高の芸術一家を襲う連続殺人。 葛城はいない。僕は惨劇を生き残れるか。 大学生になった葛城くんと田所くんと三谷くん。第1作で知り合った飛鳥井さんの依頼でとある屋敷へ向かう。飛鳥井さん懐かしいなぁと思っていた私。三谷くんは、2作目から合流してるから飛鳥井さんのこと知らなかったんだっけ?と思いながら読む。 葛城くんと田所くんが別れてしまい、田所くんは孤立した屋敷で連続殺人に遭遇。葛城くんは、避難した旅館の若女将を付け狙う殺人者に遭遇。 しかし、屋敷の中で起こる凄惨な事件。屋敷の主が不可解な死に方をし、探偵をしないという飛鳥井さんは、言葉ではそう言ってるけど自然と探偵行為を行う。まぁ、染み付いてしまったものは仕方ない。 でも、飛鳥井さんは本当に可哀想だったな。昔の事件で相方を亡くし、今度の事件でもやっと出会った信頼できる人を亡くしてしまい、もう絶望だらけだよなぁ。本当に辛い。助け出されて、もう探偵はしないって言い切ったけど、それでも葛城の言葉で最後の探偵をやり遂げる。飛鳥井さん、本当に引退しちゃうのかな。 事件の真相は、なんだかすごかった。そして、こんなにも偶然に助けられた殺人者はいなかったのではないかと思った。でも、よくよく考えてみると殺された屋敷の主人は自業自得感があるような気がする。他の家族には罪はないけど。 今回は第3作目ということは、次の4作目が気になる。4作目までぽいけど、それでも気になる4作目!今度はどんな事件になるのかな。 2024.3.17 読了

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2024/03/17

超推し★5 待ってました館四重奏シリーズの第三弾! 交換殺人から始まる館ミステリー #黄土館の殺人 ■あらすじ ある世界的な芸術家を殺害するため、山中に建てられている館に向かっている男がいた。しかし突然地震が発生、土砂崩れが起こってしまい、館への唯一の道が閉ざされてしまったのだ...

超推し★5 待ってました館四重奏シリーズの第三弾! 交換殺人から始まる館ミステリー #黄土館の殺人 ■あらすじ ある世界的な芸術家を殺害するため、山中に建てられている館に向かっている男がいた。しかし突然地震が発生、土砂崩れが起こってしまい、館への唯一の道が閉ざされてしまったのだ。途方に暮れていたところ、土砂の向こうから交換殺人の相談をされて… 一方、大学生になっていた探偵、葛城と田代たちも同じ館に訪れていた。かつての事件で関わりのあった飛鳥井から相談を受けていたのだ。ただ彼らも土砂崩れによって分断されてしまうことに。その後この館では、連続殺人が発生するのだった。 ■きっと読みたくなるレビュー 面白い!超推し★5 現代でオーセンティックな本格ミステリーを書かせたら、もはや日本一といっても過言ではないですね。さすがは阿津川辰海先生、待望の館四重奏シリーズの第三弾、黄土館の殺人です。 いきなり交換殺人ですよ。(大好きな名作を思い出しましたが、タイトルは言えない)この種明かししてどうなるんだろうと思ってましたが、なんと序盤は倒叙ミステリー形式で進行していく。ほんと読み手を惹きつけるのが上手いし、楽しませるのもプロの技です。もちろん後半になって、この前半部分にあるシーンの数々もしっかりと回収されるのもお見事。 黄土館での事件も、今回も様々な不可能犯罪を放り込んでくる。声を大にして言いたいのですが、阿津川先生の作品の魅力は、難解な事件を丁寧にまとめながら進行してくれるところなんです。本格ミステリーはどうしても読み手の推理に負担をかけすぎてしまう。定期的に時系列や問題点を整理してくれており、推理に抜け漏れや間違いがなくて理解しやすいんですよね。 それでも、真相はよくわからんという、この見事なバランスですよ。後半に入ると、なんとなく犯人はあたりがつくのですが、自信をもって説明がつかない。点と点が見えることはあっても、線にならないんですよね。まさに煙にまられるような、楽しみをじっくりと味わえる本格ミステリーです。 また登場人物も魅力たっぷりなんです、特に芸術家一家の面々が秀逸ですね。芸術に関する議論や考え方なんて、もっと聞きたくなるし、人間性もしっかりと伝わってくる。いくらかは殺害されていなくなっちゃうんですが、なんとも惜しい気持ちになっちゃうんですよね~ そして本作メインの謎解き部分の真相なんですが…納得感がエグイ。だからよくわからんかったのか!だからこんな構成になっているのか!読み終わると膝を打ちすぎて痛いくらいでした。今年を代表する本格ミステリーですね、楽しかった! ■ぜっさん推しポイント 本シリーズのもうひとつの読みどころ、名探偵論というテーマ。謎を解くことと解決することの違い。何故、誰の為に、何を目指して謎を解くのかが密に語られているのです。 私は時折、人が殺害されるような本を読んで何が楽しいのかと聞かれることがあります。人道的に非難されるような物語だし、不可能犯罪なんて現実離れしてるし、もっと人生の役に立つ本を読めと。 でも私はミステリーほど知的な読み物はないと思ってるし、人生の学びになることも多く、生きる指針も照らしてくれることもあるんですよね。好きになるっていうことが最大の原動力で、正直に生きるということがその燃料なのでないでしょうか。

Posted byブクログ