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学芸員しか知らない美術館が楽しくなる話 の商品レビュー

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35件のお客様レビュー

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2024/09/14

書店で偶然本書を手に取ったが、今まで学芸員さんの仕事内容は殆ど知らなかったことに気付かされた。展覧会の企画から美術品の貸し借り、図録の作成、保存・保管状況の確認…など、こんなにも幅広くしなければいけないことがあるなんて、初めて知ることばかりだった。特に印象的だったのは、第3章での...

書店で偶然本書を手に取ったが、今まで学芸員さんの仕事内容は殆ど知らなかったことに気付かされた。展覧会の企画から美術品の貸し借り、図録の作成、保存・保管状況の確認…など、こんなにも幅広くしなければいけないことがあるなんて、初めて知ることばかりだった。特に印象的だったのは、第3章でのタイパの時代の美術館の存在、おすすめの鑑賞方法、作品との出会いは一期一会ということ。学芸員や美術館の仕事の裏側だけでなく、社会と美術・芸術の関わりなどについても述べられていて、とても興味深かった。 この本を読む前と後では美術館に対する気持ちが大きく変わったように思う。早く美術館に行きたい!

Posted byブクログ

2024/09/07

学芸員という専門職でも、メインの「資料の収集、保管、展示および調査研究」といった好きなことだけをできる訳ではなくて、経理や渉外など事務的なことも仕事としてやらないといけないのか。自分の仕事も楽しいことだけじゃなくて、苦手なこと、やりたくないこともあるけど、どんな仕事でも同じなんだ...

学芸員という専門職でも、メインの「資料の収集、保管、展示および調査研究」といった好きなことだけをできる訳ではなくて、経理や渉外など事務的なことも仕事としてやらないといけないのか。自分の仕事も楽しいことだけじゃなくて、苦手なこと、やりたくないこともあるけど、どんな仕事でも同じなんだなと知れて安心した。 世の中に仕事ってたくさんあるってことに、大人になってから気づいたけど、 こうやっていろんな仕事のことを知れるのは興味深いなと思った。 【美術館の楽しみ方】 ・解説文を読んでそれを正解と捉えて、作品鑑賞がその答え合わせになってしまうのは勿体無い。まずは作品を見る。解説は斜め読みでok。 ①まずはぐるっと会場を最後まで回ってみる 展示会全体の構成、気になる作品やエリアを踏まえた上で、改めて最初から見る。 ②集中力に緩急をつける 構成が頭に入ってるので、興味がわかないところは気合を入れすぎず、琴線に触れそうな作品のところではじっくり集中して鑑賞する。 ③メモを取りながら鑑賞する 頭の中に浮かんだアイデアや言葉、疑問や感想を書き留めておく。

Posted byブクログ

2024/09/03

学芸員さんがどんなお仕事をされているのか全く知らなかったし、知らないが故に、見に行っていた展覧会がどれ程の人と労力によって作られていたのか想像もしていなかったことが恥ずかしくなった。 また、物販でよく見かける図録。これには終わってしまった展覧会を気軽に振り返ることができるように...

学芸員さんがどんなお仕事をされているのか全く知らなかったし、知らないが故に、見に行っていた展覧会がどれ程の人と労力によって作られていたのか想像もしていなかったことが恥ずかしくなった。 また、物販でよく見かける図録。これには終わってしまった展覧会を気軽に振り返ることができるようにとの思いで作られていたことも知らなかった。知識のない私はキャプションや図録に書かれている解説に頼って作品を見てしまっていたが、それはあくまで説明であって正解ではないとの指摘も目から鱗。

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2024/08/27

謎の職業・学芸員。 美術館での、その様々な仕事や、美術館という場所での舞台裏、 他の働く専門職の姿を語り、美術館を楽しむヒントを伝授する。 ・はじめに 1 一つの展覧会ができるまで 2 学芸員という仕事の舞台裏 3 美術館をもっと楽しむためのヒント 4 美術館をささえる仲間たち ...

謎の職業・学芸員。 美術館での、その様々な仕事や、美術館という場所での舞台裏、 他の働く専門職の姿を語り、美術館を楽しむヒントを伝授する。 ・はじめに 1 一つの展覧会ができるまで 2 学芸員という仕事の舞台裏 3 美術館をもっと楽しむためのヒント 4 美術館をささえる仲間たち ・おわりに 美術館での展覧会が開催されるまでの舞台裏。 リアルな一日の職務は内勤と外勤で異なること。 学芸員になっても就職は狭き門。 なのに、雑芸員と呼ばれてしまう様々な仕事・・・専門職って? そんな学芸員の姿と実情を淡々と語る内に秘めるのは、 美術館と作品への想い。裏方での作品管理の細かな気配り。 仕事への誇りもひしひしと感じられます。 受付スタッフやデザイナー、輸送や展示のプロ集団、 修復家等の話も美術館を支える一端を知ることができました。 現代アートの楽しみ方やお勧めの鑑賞法などは、 学芸員ならではの視点でヒントを伝授してくれます。 次に美術館へ行ったときは、学芸員の工夫を感じながら 鑑賞してみようかな。そして展示される作品への想いも。

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2024/08/11

展覧会の企画運営や学芸員の仕事がわかる。イラストはなし。 展覧会の鑑賞方法とか、作品の解説の本ではない。 大学で学芸員資格が取れる授業があったのだけど、学芸員とはなんぞやという知識がなく、授業時間も遅かったのでパスしてしまった自分にがっかり。 読書すると、あまりに勉強しなかった...

展覧会の企画運営や学芸員の仕事がわかる。イラストはなし。 展覧会の鑑賞方法とか、作品の解説の本ではない。 大学で学芸員資格が取れる授業があったのだけど、学芸員とはなんぞやという知識がなく、授業時間も遅かったのでパスしてしまった自分にがっかり。 読書すると、あまりに勉強しなかった自分に失望する機会が多くて困る。 今一番行きたい美術館は、大塚国際美術館。

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2024/08/11

美術館に行きたくなりました。 展示品を鑑賞する楽しみに加え、展示方法やパンフレットも含めてこれまでよりさらに美術館を楽しめそうです。

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2024/08/10

大学生になってから美術館に行けていなかったのですが、この本を読んですごく行きたくなりました。今までは、作品を見て色がきれいだとか、筆づかいが細かいなといったことしか考えていなかったのですが、これからは作品に心を動かされた理由や、展示方法にも注目して鑑賞したいです。アートの楽しみ方...

大学生になってから美術館に行けていなかったのですが、この本を読んですごく行きたくなりました。今までは、作品を見て色がきれいだとか、筆づかいが細かいなといったことしか考えていなかったのですが、これからは作品に心を動かされた理由や、展示方法にも注目して鑑賞したいです。アートの楽しみ方で、わからないことを楽しむというのが心に残りました。現代アートにあまり関心がなかったけれど、見に行きたくなりました。学芸員はもちろん、その他のたくさんの人によって展覧会が成り立っていると知って感慨深いです。

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2024/07/11

私がいい加減、ある程度いろいろな経験を積んだ大人になってしまっているので、ああそうだろうな…、そういうことよね…と想像できてしまうお話も多かったのですが、学芸員さんの得意分野や企画展を立てるときの組み立て方、心がけていることなどはとても面白く読みました。 一番うれしかったのはコン...

私がいい加減、ある程度いろいろな経験を積んだ大人になってしまっているので、ああそうだろうな…、そういうことよね…と想像できてしまうお話も多かったのですが、学芸員さんの得意分野や企画展を立てるときの組み立て方、心がけていることなどはとても面白く読みました。 一番うれしかったのはコンテンポラリーアート(現代アート)の楽しみ方を伝授してくださっている最終章。ああ、こんな風に感じるだけでよいのだな、好きなものを好きって感じるだけでも十分なんだな、と自信を持たせてもらったところでしょうか。

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2024/06/28

美術館が好き、学芸員とは?、芸術に関係する人たちに興味がある方には強くオススメの一冊。 ちいさな美術館の学芸員、という名でnoteに仕事に関するコラムをコロナ禍に書き始めた作者の一冊。作者としても、学芸員に興味を持ってもらい嬉しく思ったそう。子どもから大人まで楽しめる。 学芸員は...

美術館が好き、学芸員とは?、芸術に関係する人たちに興味がある方には強くオススメの一冊。 ちいさな美術館の学芸員、という名でnoteに仕事に関するコラムをコロナ禍に書き始めた作者の一冊。作者としても、学芸員に興味を持ってもらい嬉しく思ったそう。子どもから大人まで楽しめる。 学芸員は、雑誌芸員、と言われるほど仕事が多岐にわたる… それぞれを外注できるほど潤沢な予算がないから、結局は色々に手を出すことになるそうだ。 大きな企画展は学芸員だけでなく、新聞社の文化事業部からの企画だったり、大切な美術品の修繕のプロ、油彩画なら『修復研究21』 日本画なら『半田九清堂(関東)、修護(関東)、岡墨光堂(関西) など。 初めて知ることもあり美術館がさらに楽しくなる! 美専車、荷台には空調管理可能、振動吸収機能、長時間輸送にも適したコンディションを保てる、 ヤマトや日通の、美術品梱包輸送技能取得士認定試験1〜3級を合格している人も多い。 p. 47 温湿度は自分の肌でわかるようになれ!、と上司に言われた、 瞬時に室内の変化にきづけるようになれば学芸員一人前 p.108 学芸員が真贋鑑定しない。理由は、簡単には分からないから。金銭トラブルを避けるため。うっかりすると、oo美術館の学芸員のお墨付き、なんてことになりかねない。 公平な展覧会がやりにくくなるから。作品の市場評価額を変える力がある。 作品は、エアタイトケースという密封状態になるものに入れ展示、アートソーブやニッカペレットなどの名の調湿剤をケースに入れることも。 p.125 アートを前に心が震えるのは、その作品があなたの常識や固定概念をコツコツと叩いてひびを入れている証拠です。 p.133 来館した子どもに美術を分かろうとさせてはいけない。ただひたすら楽しみ、面白いところを見つける手助けをするのだ。そうやって面白いと感じることが、実は情操にとってはとてもためになっているのだ。その成果が1〜2年で出るものではなく、10年、20年後にふと、幼い時に出会った美術を思い出すということがあれば、それでよいのだ。一見無駄のようにしか見えない美術体験こそ、美術館に求められる最大の役割りではなかろうか。 p.136 平田オリザさんは大阪大学でロボットを使った劇を。人間らしさの表現には、ノイズ、と呼ぶ無駄な動きをあえてプログラミングすることかわ重要だったそうだ p. 137 この無駄な動きを、認知心理学の世界では、マイクロスリップと呼ぶそう。 p. 138 ギャラリーは、イタリア語のガレリアgallerìaから来る、回廊の意味。ヨーロッパの貴族は自邸の回廊に所有する美術品を並べて市民にも開放した、そのことが由来に。 p. 140 ☆☆タイパではなく、ファスト教育の新逆にある価値観、役に立つ、立たない、ではなく、自分から能動的に学びたいと思える何かと出会うためには、壮大な時間と無駄な手間がかかせないことも理解しています。

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2024/06/22

美術館の黒子である学芸員について知ることができ、美術館に行きたくなる一冊。 その作品に会うタイミングというものがある。 それがいつかなんて誰にもわからない。 だから、好きな時に好きなように美術館に行くしかない。 作品は好きに見ていい! 今、私のお気に入りの美術館内にあるカフェ...

美術館の黒子である学芸員について知ることができ、美術館に行きたくなる一冊。 その作品に会うタイミングというものがある。 それがいつかなんて誰にもわからない。 だから、好きな時に好きなように美術館に行くしかない。 作品は好きに見ていい! 今、私のお気に入りの美術館内にあるカフェで読了。

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