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文庫旅館で待つ本は の商品レビュー

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50件のお客様レビュー

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2024/12/05

昭和初期くらいまでの古書が揃う"海老澤文庫"が併設された旅館・凧屋旅館。文庫旅館とも呼ばれるこの旅館を訪れた様々な事情をもった宿泊客が出会うのは、"鼻がきく"若女将の丹家円と本。 その出会いによって、宿泊客は少しずつ変わって...

昭和初期くらいまでの古書が揃う"海老澤文庫"が併設された旅館・凧屋旅館。文庫旅館とも呼ばれるこの旅館を訪れた様々な事情をもった宿泊客が出会うのは、"鼻がきく"若女将の丹家円と本。 その出会いによって、宿泊客は少しずつ変わっていく…。 ブックホテルが最近流行っているが、文庫を備えた旅館も良いなぁ。こんな旅館に泊まってみたいなと思った。 "海老澤文庫"が出来た経緯、凧屋旅館の丹家一族と海老澤一族との因縁?はあまりにも海老澤一族が可哀想。海老澤一族の不幸の上に丹家一族の現在が成り立っていると知って、円が、海老澤一族の葉介が、今後どうしていくのかが気になる。

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2024/11/30

古書を収めた文庫を持つ海辺の老舗旅館・凧屋の“鼻が利く”な若女将が宿泊客に薦める小説。さりげなく、彼らが進んでゆくための後押しをする姿が素敵だった。一冊目と三冊目のお話が特に好きでした。自分には何が薦めて貰えるんだろう?と気になる

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2024/11/24

1人のお客様からの寄贈の古書の文庫がある凧旅館は本が読めない若女将がきりもりしている。 その若女将は、お客様と本の匂いで、そのお客様に必要な本をすすめてくれる。 その本を読むことで、悩んでいたことに踏ん切りをつけて前にすすめるようになる宿泊客。 最後には、文庫の謎も明かされる。 ...

1人のお客様からの寄贈の古書の文庫がある凧旅館は本が読めない若女将がきりもりしている。 その若女将は、お客様と本の匂いで、そのお客様に必要な本をすすめてくれる。 その本を読むことで、悩んでいたことに踏ん切りをつけて前にすすめるようになる宿泊客。 最後には、文庫の謎も明かされる。 文豪の本には、縁遠かったけど芥川龍之介「藪の中」志賀直哉「小僧の神様」は読んでみたいと思いました。 1人の人の中にも良い面もあれば悪の面がが出てくることもあって、 後悔したり悩んだりしながら、それでも前を向いて行きていくんだということを本に助けられて光を見出された人達。 私も、こんな旅館があったら泊まってみたい。

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2024/11/09

物語の舞台は老舗旅館・凧屋、またの名を文庫旅館。 鼻の利く(利きすぎて自身は本が読めない)若女将が選んでくれる本で人生を動かされる人たちの物語。 本好きにはたまらない設定、魅力的な連作短編集だった。 選ばれた本は文豪達によるいわゆる純文学で、恥ずかしながらタイトルは知ってるけど…...

物語の舞台は老舗旅館・凧屋、またの名を文庫旅館。 鼻の利く(利きすぎて自身は本が読めない)若女将が選んでくれる本で人生を動かされる人たちの物語。 本好きにはたまらない設定、魅力的な連作短編集だった。 選ばれた本は文豪達によるいわゆる純文学で、恥ずかしながらタイトルは知ってるけど…程度の者ばかりだったのだけれど、それでも楽しく読むことができた。 本と読んだ人の人生が交錯していき、読んだ人が一歩前進していく物語は読んでいてとても気分が良かった。 ラストの五冊目では文庫旅館となった理由が語られる。 五冊目を読んだ後に序を読んでフーッとひと息。 心地よい読後感を味わえた。

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2024/10/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

名取さんの作品にハマってずっと読んでいますが、今回も良かったですね!図書室シリーズの時と同様に今回も5冊の本が出てきて、旅館に泊まりに来た人達に必要な本がそれぞれ紹介されます。ちなみに5章あって5冊の本が出てきますが、毎度のことながら私はどれも読んだことはありませんでした(._.`) 最後の夏目漱石の「こころ」にちなんだ話しがやはり1番良かったですね!次がその最後と少し関わってくる川端康成の「むすめごころ」が好きでしたね。 作中の「あなたは恥も罪も感じなくていい。あなたに血をつないでくれた皆のことを好きなままでいなさい。」「私達の人生は誰かの懺悔や復讐のために存在するのではない。私達の人生は私達のものだ。」「誰かのせいにして責めてばかりいると、そこから動けなくなっちゃうからさ。怒りや恨みをいつまでも掴んでないで手放すのはどう?」「赦して、手放すか…」「人間は赦すことができる。赦しはきっと、善悪を超える」とゆうのがとても心に残り、考えさせられました。赦すって難しいけど、持ち続けるのもシンドいものですよね。だからこそ、それが出来た呉朗さんを尊敬したし、感動しました。そして、そこからの三千子さんの「にいさん」呼びには泣かされました。 まだまだ名取さんの作品があるのでたくさん読みたいですね!

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2024/10/29

文庫旅館こと凧屋旅館に宿泊に来るお客様の思いや目当ては様々。心に複雑なものを抱えている人も多く、そんな時に若女将の円に文豪たちの古書を「同じにおいがするから読んでみて」と薦められる。自分だったら何を薦められるだろう、そもそも薦められるのか、わくわくするのに、客たちは渋々手に取る人...

文庫旅館こと凧屋旅館に宿泊に来るお客様の思いや目当ては様々。心に複雑なものを抱えている人も多く、そんな時に若女将の円に文豪たちの古書を「同じにおいがするから読んでみて」と薦められる。自分だったら何を薦められるだろう、そもそも薦められるのか、わくわくするのに、客たちは渋々手に取る人がほとんど。それでも帰る時には気持ちにケリをつけられたり前に進めてたりするので癒しの場として読み進めると…最後「こころ」でガツンとやられた。とても重く想像してなかった展開に驚くばかり。辛くても赦しと手放しによって繋がる縁がある。

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2024/10/21

「同じ匂いの本」って表現に共感できます。匂いとまではいかなくても、「これは読まなくては!」って思う本は、書店の棚を眺めてると、自然と目がいくものです。

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2024/10/12

名取佐和子さん 初めて読んだけど 最後の五冊目の章、主人公円の生い立ちのごちゃごちゃに掻き回される 本自体がものすごい好きな作者さんなんだろうなあって感じた

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2024/10/11

名取佐和子先生、初めて読ませていただきました。 5つのエピソードにそれぞれ登場する文庫は「文豪先生達の本」ですが、本文はライトな雰囲気でとても読みやすかった。シリーズ化も有りですね。 構成としては面白くて良くできてると思いますが、何故か物足りなさを感じてしまいました。

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2024/10/10

小さな旅館の若女将が主人公で、泊まりに来る人達に古書を紹介する連作短編集。川端康成や夏目漱石などが読みたくなりました。

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