文庫旅館で待つ本は の商品レビュー
昭和初期までの古書が自由に閲覧できる文庫が自慢の凧屋旅館。宿泊客と同じにおいのする本を若女将の円が薦めてくれる。本が読めない体質の円は客から本の話を聞きたいとお茶会を開く。円の薦める本がさまざまな事情を持った客たちに寄り添っていく。 幼馴染カップルと3人旅行の青年、妻の快気祝いに...
昭和初期までの古書が自由に閲覧できる文庫が自慢の凧屋旅館。宿泊客と同じにおいのする本を若女将の円が薦めてくれる。本が読めない体質の円は客から本の話を聞きたいとお茶会を開く。円の薦める本がさまざまな事情を持った客たちに寄り添っていく。 幼馴染カップルと3人旅行の青年、妻の快気祝いに来た老夫婦、夏休みの旅行に来た母子、4人の少年と卒塾旅行の引率をする大学生、再来した青年とその父親…。最後に明らかになる凧屋旅館と蔵書に関する大きな秘密。 全体的にきれいな話だった。1冊目と5冊目に登場する葉介に好感を持った。3話目の母子にも通じるのだが、「普通」から外れるのはこわいし、生きづらい。でも「普通」は人それぞれ違う。むずかしいなと思う。紹介された本はいずれも読んだことがなかったが読んでみたいと思った。
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本に対して不思議な性質を持つ若女将の営む旅館を舞台にした連作短編集。どの話も一つ一つとても良くて、まさかそれが五冊目にしてあんな風に結び付きあっていくとは。という驚きの展開のある本だった。不思議なものの見える子どもとその母である人の話がよかったなぁ。すばらしく強い母。
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老舗旅館凧屋に訪れる人々の話。お客さんの悩みを嗅ぎ取り今のその人に合った本を渡す若女将、私もこの旅館に行きたくなる!各々が本に後押しされ前に進んでいくのを眩しく見つめる。本と共に若女将がそっと寄り添ってくれるのが良い。今の私の本はなんやろう。
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おすすめ本を紹介して解決する系の話。匂いで分かるが本人は匂いのせいで本が読めないっていうのは良い設定でした。
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海辺の老舗旅館である凧屋は海老澤文庫と名付けられた古い文庫の蔵書が収められている部屋がある為「文庫旅館」と呼ばれている。 若女将の円は本から発せられる匂いによるアレルギーのような物があり本を読む事が出来ない。その代わり鼻が利きすぎるのかその人から発せられる物を感じる力があり、同...
海辺の老舗旅館である凧屋は海老澤文庫と名付けられた古い文庫の蔵書が収められている部屋がある為「文庫旅館」と呼ばれている。 若女将の円は本から発せられる匂いによるアレルギーのような物があり本を読む事が出来ない。その代わり鼻が利きすぎるのかその人から発せられる物を感じる力があり、同じ匂いを纏った文豪たちの文庫をおすすめしてくれる。読んだことにより前に歩き出す力をもらう人たち。 私には何をおすすめしてくれるのかしら?と思うとドキドキワクワク。若女将が用意してくれるオヤツとお茶をいただきながらおすすめされた文庫本に関してお話出来たら素敵だな~と思いました。 最終章では前の章で登場した人物が再び登場したり、ちょっと謎だったこともそういう事だったのか…と全てスッキリ。 夏目漱石の『こころ』が出てきたけれど、久々に再読したくなりました。
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本が機動力になり、その後の人生を変えることもあるんだろうなあ〜だから読書はやめられない。 それにしても文庫旅館の若女将という立場でありながら本が読めない円の秘密が暴かれていく最終章はなかなかつらい。
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凧屋旅館の若女将 丹家円の卒のない動きとお客との何気ない会話が落ち着いた雰囲気を醸し出す5編の物語が集められたものだが、旅館にある海老澤文庫が話の中心に位置している.4編まででは芦原則子が出てくる「二冊目」が良かった.最後の「五冊目」で「一冊目」のお客 長瀬葉介が登場して、凧屋旅...
凧屋旅館の若女将 丹家円の卒のない動きとお客との何気ない会話が落ち着いた雰囲気を醸し出す5編の物語が集められたものだが、旅館にある海老澤文庫が話の中心に位置している.4編まででは芦原則子が出てくる「二冊目」が良かった.最後の「五冊目」で「一冊目」のお客 長瀬葉介が登場して、凧屋旅館の歴史が明らかになる件が圧巻だ.葉介と円が従姪(じゅうてつ)という関係にある由.面白かった.
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一冊目〜五冊目まで、文豪たちの聞いたことのある本ばかり。読んだことがある本もあるが、もう一度読みたくなった。 私は二冊目と三冊目が好みだった。二冊目の主人公は自分の意志を取り戻し、三冊目の主人公はとてもカッコいい母親。どちらも素敵だなと。自分は何ができて、何をしたいのか考えよう...
一冊目〜五冊目まで、文豪たちの聞いたことのある本ばかり。読んだことがある本もあるが、もう一度読みたくなった。 私は二冊目と三冊目が好みだった。二冊目の主人公は自分の意志を取り戻し、三冊目の主人公はとてもカッコいい母親。どちらも素敵だなと。自分は何ができて、何をしたいのか考えよう。
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1〜4冊目までは普通に面白かった。五冊目が蛇足。単純に読みづらいし面白くない。 作者は5冊目を書きたかったのだと思うと、恐らく自分が1〜4冊目に書かれていて、読み取っておくべき文脈を読み取れていなかったのかなと。思う。
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凧屋旅館は若女将が仕切っている 文庫の本が置いてある旅館 しかし若女将は本が読めない 理由は臭い 本から臭ってくるので 読むことができない 宿泊した客に 本人と同じ臭いの本を勧め どのように読んだか聞いて 内容を理解する 本は海老原文庫 みなどのように寄贈されたか 誰も知らない...
凧屋旅館は若女将が仕切っている 文庫の本が置いてある旅館 しかし若女将は本が読めない 理由は臭い 本から臭ってくるので 読むことができない 宿泊した客に 本人と同じ臭いの本を勧め どのように読んだか聞いて 内容を理解する 本は海老原文庫 みなどのように寄贈されたか 誰も知らない しかし宿泊客を通して 若女将の家族の謎が 解けていく とても読みやすく ちょっとミステリーみたいで 楽しんで読めた
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