どうしてわたしはあの子じゃないの の商品レビュー
「わたしが他の誰かになれないように、他の誰かもまたわたしにはなれない。残念だが、わたしはわたしを引き受けて生きていくしかなさそうだ」 友達をうらやんでばかりいた若い頃の、劣等感とか自意識過剰ぶりを思い出しほろ苦い。年齢を重ねるにつれて、自分が見たい面だけでなく、多角的に相手を見...
「わたしが他の誰かになれないように、他の誰かもまたわたしにはなれない。残念だが、わたしはわたしを引き受けて生きていくしかなさそうだ」 友達をうらやんでばかりいた若い頃の、劣等感とか自意識過剰ぶりを思い出しほろ苦い。年齢を重ねるにつれて、自分が見たい面だけでなく、多角的に相手を見ることができるようになるにつれてこの境地に至る。うらやましさを感じるのはきっと、様々な面があって輝く一面、様々な面によって生み出される一面。そこだけちょい、と、つまみとれるものではないのだ。 お互いがお互いに何かしら屈折した思いを抱いていた10代の頃を過ぎ、30代になった天、藤生、ミナ。自分と言うものを受け入れて、これから3人の関係はどうなってゆくのだろう。
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自分として生きる苦しみや楽しみを教えてくれるような一冊でした。田舎特有の息のしづらさや、30代を迎えるまでに誰もが経験するであろう感情の揺れが丁寧に表現されていて、毒にも薬にもなるような不思議な本だと思いました。自分が自分であることに苦しみながら、どうにかこうにかみんな大人をやっ...
自分として生きる苦しみや楽しみを教えてくれるような一冊でした。田舎特有の息のしづらさや、30代を迎えるまでに誰もが経験するであろう感情の揺れが丁寧に表現されていて、毒にも薬にもなるような不思議な本だと思いました。自分が自分であることに苦しみながら、どうにかこうにかみんな大人をやっているだけなのかもしれないと感じました。
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これはタイトルが好きすぎて。 誰でもこの気持ちになったことがあるんじゃないかな。 ------------------------- 羨み、傷つき 心揺れる10代。 そして年月を経て踏み出す 大人たちの新たな一歩。 万人向けに量産された 「大丈夫」ではなく、 自分の人生にとって...
これはタイトルが好きすぎて。 誰でもこの気持ちになったことがあるんじゃないかな。 ------------------------- 羨み、傷つき 心揺れる10代。 そして年月を経て踏み出す 大人たちの新たな一歩。 万人向けに量産された 「大丈夫」ではなく、 自分の人生にとって必要な 「大丈夫」を与えてくれる―― (伊藤朱里) ------------------------- 中学の同級生、天、ミナ、藤生。 天は家庭に違和感を覚え、閉塞感のある田舎から脱出したい。 ミナは、藤生のことが好きだが、藤生の気持ちを知って言えない。 藤生は天が気になって仕方ない、一緒にいたいと思っていたのに。 それぞれの矢印が一方通行。 読んでる私から見れば、 それぞれに魅力的な部分があるのに、 人はないものねだりだよねって。 わかるよ~って。 どうして私はあの子じゃないの、って今まで何度思ったことか。 自分もあの子みたいになりたいと。 あの子になりたかったって。 そういう気持ちになったことがある人には、 たぶんぐっとくるのでは。 あと、最近の私の読書の傾向なのか、 思春期で大人と子供の境目の中学生が、 どうしようもできない家庭事情で、 というパターンがめちゃくちゃ多いです。苦笑 どん詰まりというか、なんというか。 非力だし幼くて環境を選べない変えられないという。 本書では、そんな時代を経て、 中学卒業前にそれぞれに向けて書いた手紙を 30歳になる前に開けて読もうと。 当時の自分との再会、 現在の友人たちとの再会、 そこで知ることになる、それぞれの気持ち。 どんなことがあっても、それでもいいよ、って言ってくれるような。 時間が解決することが全てでもないけど、それでも大きい。 読後は良かったです!
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誰もが一度は思うんじゃないかな、、あの子になりたいなー、あんな風に生きられたらなー。 正面から見える部分だけで判断して勝手に羨ましくなったり嫉妬したりしてる。 みんなそれぞれ悩んだり、苦しんだりしながら落とし所を見つけて生きている。 ミナ、天、藤生、、、田舎特有の閉塞感を感じつつ...
誰もが一度は思うんじゃないかな、、あの子になりたいなー、あんな風に生きられたらなー。 正面から見える部分だけで判断して勝手に羨ましくなったり嫉妬したりしてる。 みんなそれぞれ悩んだり、苦しんだりしながら落とし所を見つけて生きている。 ミナ、天、藤生、、、田舎特有の閉塞感を感じつつ、それぞれの視点から見た自分、他者が語られていて飽きずに読めました。
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田舎あるある〜 とてもわかる はっきり自分の意見を言える天ちゃん 好きだなぁ 3人の関係性もThe青春という感じでドキドキした
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自分の容姿がもっと優れていれば•••。と思う人は少なからずいるはず。どうして自分は自分なのか?なぜ、自分はあの人じゃないのか?なぜ?なぜと。しかしながら、自分じゃない誰かもあなたと同じように悩んでいるだよと気づかせてくれる。
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私は私にしかなれないし、私ではない誰かは私には絶対なれない。ずっと思ってきたことです。 この本を読んだことで、改めてそう思いました。 少しまえの、自分が嫌いで仕方なくて、自身がこの世で一番醜く汚れた存在であると感じていた私に、この本のことを伝えたいです。 自分が嫌いで、誰かを嫉妬...
私は私にしかなれないし、私ではない誰かは私には絶対なれない。ずっと思ってきたことです。 この本を読んだことで、改めてそう思いました。 少しまえの、自分が嫌いで仕方なくて、自身がこの世で一番醜く汚れた存在であると感じていた私に、この本のことを伝えたいです。 自分が嫌いで、誰かを嫉妬して羨んで、「あの子になりたい!」そう思った経験のある方におすすめしたい作品。
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私はよく、SNSで楽しそうにキラキラした投稿をしてる人は見え張ってるだけ、どうせそのうち疲れちゃうでしょ、とか、今の生活が充分幸せだから彼氏なんかいーらない!って、自分に言い聞かせてる。 この本を読むまでは本気でそう思ってると思ってたけど、やっぱり自分と周りに嘘をついて、言い聞か...
私はよく、SNSで楽しそうにキラキラした投稿をしてる人は見え張ってるだけ、どうせそのうち疲れちゃうでしょ、とか、今の生活が充分幸せだから彼氏なんかいーらない!って、自分に言い聞かせてる。 この本を読むまでは本気でそう思ってると思ってたけど、やっぱり自分と周りに嘘をついて、言い聞かせてただけ。実際はそうじゃない。シンプルに周りが羨ましい。可愛いな〜羨ましいな〜が本音で、、 きっとSNSの中のその人たちにもそう思う相手がいて。誰かに憧れたり羨ましがったりしない人なんていないのかもなーと思いました。 あと、天は心からこれが好き。こうしたい。と思える自分の芯がしっかりあって私には全くないところだから天に憧れました
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田舎が嫌で仕方がない天、東京からやってきたミナは藤生好き、だけど藤生は天の事が好き。閉鎖的な田舎まちで生きること。そしてそこから出ること。 30歳になった三人はそれぞれに宛てた手紙を読む為に集まる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
The田舎の住民たちの付き合い!村!山!伝統!という閉塞感がすごい。天のような子は村の大人たちからしたら厄介だろうと思う。ミナ、藤生、五十嵐……それぞれの立場から見た各々。腐らずに生きて行くって大変だろうと感じた。
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