どうしてわたしはあの子じゃないの の商品レビュー
私は私にしかなれないし、私ではない誰かは私には絶対なれない。ずっと思ってきたことです。 この本を読んだことで、改めてそう思いました。 少しまえの、自分が嫌いで仕方なくて、自身がこの世で一番醜く汚れた存在であると感じていた私に、この本のことを伝えたいです。 自分が嫌いで、誰かを嫉妬...
私は私にしかなれないし、私ではない誰かは私には絶対なれない。ずっと思ってきたことです。 この本を読んだことで、改めてそう思いました。 少しまえの、自分が嫌いで仕方なくて、自身がこの世で一番醜く汚れた存在であると感じていた私に、この本のことを伝えたいです。 自分が嫌いで、誰かを嫉妬して羨んで、「あの子になりたい!」そう思った経験のある方におすすめしたい作品。
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私はよく、SNSで楽しそうにキラキラした投稿をしてる人は見え張ってるだけ、どうせそのうち疲れちゃうでしょ、とか、今の生活が充分幸せだから彼氏なんかいーらない!って、自分に言い聞かせてる。 この本を読むまでは本気でそう思ってると思ってたけど、やっぱり自分と周りに嘘をついて、言い聞か...
私はよく、SNSで楽しそうにキラキラした投稿をしてる人は見え張ってるだけ、どうせそのうち疲れちゃうでしょ、とか、今の生活が充分幸せだから彼氏なんかいーらない!って、自分に言い聞かせてる。 この本を読むまでは本気でそう思ってると思ってたけど、やっぱり自分と周りに嘘をついて、言い聞かせてただけ。実際はそうじゃない。シンプルに周りが羨ましい。可愛いな〜羨ましいな〜が本音で、、 きっとSNSの中のその人たちにもそう思う相手がいて。誰かに憧れたり羨ましがったりしない人なんていないのかもなーと思いました。 あと、天は心からこれが好き。こうしたい。と思える自分の芯がしっかりあって私には全くないところだから天に憧れました
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田舎が嫌で仕方がない天、東京からやってきたミナは藤生好き、だけど藤生は天の事が好き。閉鎖的な田舎まちで生きること。そしてそこから出ること。 30歳になった三人はそれぞれに宛てた手紙を読む為に集まる。
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The田舎の住民たちの付き合い!村!山!伝統!という閉塞感がすごい。天のような子は村の大人たちからしたら厄介だろうと思う。ミナ、藤生、五十嵐……それぞれの立場から見た各々。腐らずに生きて行くって大変だろうと感じた。
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自分が思ってるより相手は自分のことポジティブに思ってて、お互いになんで私はあの子じゃないんだろうって思っていた。なんてことは世の中たくさんあるんだろうなって思いました。 天、ミナ、藤生の価値観、特に恋愛観はリアリティーがあって面白かったです。
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誰しも多かれ少なかれ抱いたことがあるであろう「どうしてわたしはあの子じゃないの」的な感情 この作品で導かれる答えは他人にはなれない、自分を生きるしかない、というシンプルなもの シンプルながらもその答えに行き着くまでのエピソードの数々がじっくり描かれているのがよい
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天から始まる最初のストーリーを読んでて、あーいるよね、こういうミナみたいに家庭も容姿も性格も恵まれてる子、羨ましいって思ってた。 でも視点がミナ、藤生、五十嵐さんって変わるたびにあれ、そっちはそんな事情抱えてたのかって気づいて、そしたら何がいいのかわからなくなった。 つまり、誰し...
天から始まる最初のストーリーを読んでて、あーいるよね、こういうミナみたいに家庭も容姿も性格も恵まれてる子、羨ましいって思ってた。 でも視点がミナ、藤生、五十嵐さんって変わるたびにあれ、そっちはそんな事情抱えてたのかって気づいて、そしたら何がいいのかわからなくなった。 つまり、誰しも側からみると羨ましく思えるけど、順調にいってそうな人でも内側では色々抱えてて、誰がいいとかっていうのはないんだと思った。どこに行っても、何をしても、私は私にしかなれない。だったら、自分の人生を納得させることに目を向ける方が何倍も大事なんよね、きっと。
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田舎の村を出ること、どこかへ行くことを夢見ている天、東京から来た地主の子 ミナ、ミナに片想いされていながらも天に特別な気持ちを抱く藤生。 3人+αの目線から語られる中学時代と、30になって再開するまでの話。 天の田舎から出たかった気持ちにとても共感した。 私が地元から出たくて勉強したのは、ミナの母の「正当な手段」を選びたかったからなのかもしれないなあ。 ミナから語られる自分の姿に驚いた。天は人気者だと思っていたけど、そうじゃないのかもしれない。そういうことって、もしかしたら今までの私の人生にもあったのかも。 天とミナは二人とも「どうしてあの子じゃないんだろう」と思っていたのが印象的。 天のまっすぐに居場所を探しているところも、調整力の高いミナも素敵だと思う。
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地方の街の閉塞感。 まっすぐで、まっすぐに進みたくて、 それを邪魔するものは、見えても見えないふりをして。 それで誰かを傷つけたり、傷つけられたり。 あぁ、青春の時ってこんな感じだったなぁと 思ったり。 時がたって、それぞれに複雑な想いを抱く三人が 大人として再会し、変わらな...
地方の街の閉塞感。 まっすぐで、まっすぐに進みたくて、 それを邪魔するものは、見えても見えないふりをして。 それで誰かを傷つけたり、傷つけられたり。 あぁ、青春の時ってこんな感じだったなぁと 思ったり。 時がたって、それぞれに複雑な想いを抱く三人が 大人として再会し、変わらなさに嬉しくなったり、 変わったことで得られる感情にホッとしたり。 時の流れが痛みを伴う優しさに満ちている。 かつて生きていた時間に、 全く気づかないまま、本当は大切だったことは なかったのかな。 それも含めての自分なのだな。 と、甘く切ない気持ちになれる小説だった。
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「あぁだから人間って面倒くさい。」 読了後まず頭に浮かんだ言葉です。 もちろんその人間には自分自身も含まれます。 でも、面倒くさいからこそ、人間らしさがより強くなるのだと思います。 ずるい、羨ましい、妬ましい、、そんな感情を一度も持ったことのない人はいない。 誰だって相手に&q...
「あぁだから人間って面倒くさい。」 読了後まず頭に浮かんだ言葉です。 もちろんその人間には自分自身も含まれます。 でも、面倒くさいからこそ、人間らしさがより強くなるのだと思います。 ずるい、羨ましい、妬ましい、、そんな感情を一度も持ったことのない人はいない。 誰だって相手に"良い自分"を見せようとする瞬間がある。 自分は自分でしかない。 ここではないどこかへ行ったとしても、自分は自分以外にはなれない。 みんなずるい。ずるくて、いい。 私も自分自身のことを少し赦してみよう。 そんなことを学びました。 寺地さんにしか出せない描写がたくさん詰まっていました。 きっとそんな寺地さんを、タイトル通りに羨む人が大勢いるでしょう。
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