サピエンス全史(上) の商品レビュー
人類の歴史を振り返る本 前半では認知革命、農業革命、帝国や貨幣というテーマについて論じている。 一部族40-50人が限界でそれ以上は何らかの制度や思想によって成り立っている。 家畜は人間が飼い慣らさない場合は10-20倍の寿命を持つことができた。 女性と男性の関係性でこれ...
人類の歴史を振り返る本 前半では認知革命、農業革命、帝国や貨幣というテーマについて論じている。 一部族40-50人が限界でそれ以上は何らかの制度や思想によって成り立っている。 家畜は人間が飼い慣らさない場合は10-20倍の寿命を持つことができた。 女性と男性の関係性でこれまでは男性優位になるような状態だが、それが生まれた背景は遺伝子から考慮しても理解できていない。 私達と彼等という概念が貿易商人や征服者、預言者によって生まれ、貨幣経済や帝国制、宗教によって広がった。
Posted by
ホモサピエンスに焦点を当ててる本。印象的な部分はホモサピエンスはもっとも危険な種で生息地域を拡大していくにつれそこにいた多くの種を絶滅に追いやったいたことや、生物学的観点からいくと人間が小麦を家畜化したというよりも小麦が人間を家畜化したと言えるところ。狩猟採集民族の時はその日生き...
ホモサピエンスに焦点を当ててる本。印象的な部分はホモサピエンスはもっとも危険な種で生息地域を拡大していくにつれそこにいた多くの種を絶滅に追いやったいたことや、生物学的観点からいくと人間が小麦を家畜化したというよりも小麦が人間を家畜化したと言えるところ。狩猟採集民族の時はその日生きるのが精一杯ではあったもののそこまで働く必要はなかったが農耕へ移行したことで結果的には汗水垂らして働くことになったのは意外だった。
Posted by
教科書では得られない、面白さと共に、考察しぬいた歴史が学べる。人類の誕生から狩猟採取、農業革命を経て、統一に向かう過程を予測する。現在の問題は紛争であれ、気候変動であれ、国が単独では解決できない。団結が必要であるとする答えには賛同する。
Posted by
自分はどちらかというと、古生代や恐竜の時代の方が興味あるので、前半のホモサピエンスの初期の繁栄の話は興味深かったが、後半は人間の世界史に近い感じだったのでいまいち乗れなかった。 しかし、とても勉強になった。 下巻も執念で読了したい。
Posted by
文庫版で出たので読みました。 自分の整理として書きます。 ホモ・サピエンスの進化は大きくわけて2つの大きな飛躍によってもたらされた。 ホモ・サピエンスはまずは言語、とりわけ噂話をすることが出るようになることでより大きな集団の秩序を保つことができるようになった。これが概ね12...
文庫版で出たので読みました。 自分の整理として書きます。 ホモ・サピエンスの進化は大きくわけて2つの大きな飛躍によってもたらされた。 ホモ・サピエンスはまずは言語、とりわけ噂話をすることが出るようになることでより大きな集団の秩序を保つことができるようになった。これが概ね120人程度であり、これはダンバー数と呼ばれる人間が安定的な関係を構築することが出来る人数と合致することが面白かった。 その次の大きな進歩が、想像上の秩序を共有することでそれより大きな集団に成長することに繋がった。 想像上の秩序とはキリスト教、資本主義、ハンムラビ法典、現代のモラル、人権、平等といった実際には物理的には存在しないが、多くの人が信じることで社会としての安定を保つことに寄与するもので、会ったことがない人とも同じ集団として秩序を保つことが可能になった。 特に後者はDNAによる何万年もかかる突然変異による進化を待つことなく、私たちが考えを変えるように、行動パターン、社会の形態を簡単に変えることができるようになった。これにより生物史の中で爆発的な速度での進歩がホモ・サピエンスは可能になった。 あとは帝国の定義とその善悪についての章はめちゃ面白かった
Posted by
単行本は読んだのだが、文庫本で再読してこの本の素晴らしさに改めて感動した。7万年前の認知革命によって、ホモサピエンスは虚構を信じる能力を身につける事によって地球の支配者となった。 ホモサピエンス以外の人類が絶滅して、我々だけが生き残ったのは伝説や神話などの虚構を信じる事によっ...
単行本は読んだのだが、文庫本で再読してこの本の素晴らしさに改めて感動した。7万年前の認知革命によって、ホモサピエンスは虚構を信じる能力を身につける事によって地球の支配者となった。 ホモサピエンス以外の人類が絶滅して、我々だけが生き残ったのは伝説や神話などの虚構を信じる事によって、より大人数が協力できるようになって、史上最も危険な種となり地球を支配する事になったのだ。 しかし我々は、大人数が協力できる能力を持っていながら、これから「自分たちは何になりたいのか」どころか「何を望みたいのか」さえ共通のビジョンを持っていないのだ!
Posted by
人間の歴史を、ホモサピエンスという生物的な観点と、社会的な観点という両面から進化をたどっている。 昨今LGBTQについての考え方や啓蒙活動が進んでおり、人種差別や偏見についても、依然として残ることはあれど意識的には変わってきたように思うがそれも自然な進化の一部だという。 線虫のよ...
人間の歴史を、ホモサピエンスという生物的な観点と、社会的な観点という両面から進化をたどっている。 昨今LGBTQについての考え方や啓蒙活動が進んでおり、人種差別や偏見についても、依然として残ることはあれど意識的には変わってきたように思うがそれも自然な進化の一部だという。 線虫のような私たちの先祖に栄養摂取のために口が生じたわけだけれど、今やその口は、言語を話したり表情を作ったりキスをしたり手榴弾のピンを抜いたり、いろいろな事に使うが、それは自然なこと。当初の目的として生殖のために男女が別れてはいるが、太古の昔に発生した目的にしか使われない器官はもはやなく、同性愛もトランスジェンダーも自然なことなのだ。 歴史は繰り返す、という。今までさまざまな帝国が人類の統一、世界平和を掲げて設立されたが、達成されたことはいまだかつてなく、いまも戦争や核兵器の問題は解決されない。 これからの未来はどこに向かっているのだろうか。下巻では明るい展開への示唆を期待する。
Posted by
サピエンスの現在までの歴史を様々な角度から紐解いていく内容だった。特に目から鱗だったのは、現在残っている文化で、全く当時からまっさらな状態で残っているものはないという内容だった。世界史を今まできちんと学んだことがなかったため、人類の足跡や文化などを深く知ることができて非常に勉強に...
サピエンスの現在までの歴史を様々な角度から紐解いていく内容だった。特に目から鱗だったのは、現在残っている文化で、全く当時からまっさらな状態で残っているものはないという内容だった。世界史を今まできちんと学んだことがなかったため、人類の足跡や文化などを深く知ることができて非常に勉強になった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ユヴァル・ノア・ハラリによる人類の歴史を述べている本。今作で人類の過去について述べ、『21lessons』では、現在を、そして、『ホモ・デウス』で未来のことを考察している。 認知革命によってホモ・サピエンスが他の人類や動物たちを押しのけ、食物連鎖の頂点に立ったと考察している。そして、認知革命とは、国家や国民、企業や法律、人権や平等といった概念や宗教までも含めた「虚構」を信じるようになったことである、と言うのが面白かった。 その虚構によってホモ・サピエンスは集団として協力できるようになった。という。 さらに、貨幣という発行者への信頼、という虚構もまた最大の征服者であると言うのも面白かった。
Posted by
東アフリカに現れた最初の人類 アウストラロピテクスから色々進化していく.生き残ったのがホモサピエンス 私たち自身である。ホモ・サピエンスがどうやって食物連鎖の頂点に立つことになったのかが面白い。史上最も危険な種であるサピエンスが全世界に広がっていくにつれて数多くの動物種が絶滅して...
東アフリカに現れた最初の人類 アウストラロピテクスから色々進化していく.生き残ったのがホモサピエンス 私たち自身である。ホモ・サピエンスがどうやって食物連鎖の頂点に立つことになったのかが面白い。史上最も危険な種であるサピエンスが全世界に広がっていくにつれて数多くの動物種が絶滅していくのは興味深い。牛や豚や馬など「家畜」の悲惨な状況などこんな見方もあるのかと考えさせられます。2023年11月17日上巻読了。
Posted by