幽玄F の商品レビュー
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2023年。20231114予約→20231206受取。 飛行機に魅せられた男の話。三島由紀夫をモチーフにしたらしいが、詳しくないのでよくわからずw 昭和は遠くなりにけりw 子供のころから飛行機に乗りたいがため、身体を鍛え、視力を衰えなくし、勉学に励んだ透。母な亡く、父は忙しく、真言宗の祖父に育てられる。航空自衛隊に入団する。ある事件により自衛隊で飛行機に乗れなくなり辞める。その後、タイ→バングラデシュ。バングラデシュで発見された最新鋭飛行機とともに死す。うん、あらすじ書くとわかりやすい一生だ。これをぐんぐん読ませるんだなぁ。あいかわらず緻密な調査なんだなぁ。ミステリ作家の範疇には収まらないね。個人的には要注なのだ。
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事前に内容を全く知らずに読めてよかったかも いろんなかたちでヘビが現れてなんか不穏だし三島由紀夫の引用や自衛隊になった主人公も不穏だしで(最初クーデターでも起こすのかと思った)ハラハラしたけど、結局戦闘機に乗りたい一心だったので良かった 良くはないけど それを考えると子供時代に棺桶に入ってたのも最初に戻る感じで良かった 表紙、なんで赤にしなかったんだろうな 赤のほうが良いのにな〜 2回も階段から落ちた友だちはどうなったんだろう 最期の事件のニュースは見るんだろうけど、まさか乗ってたのが主人公だとは思わずにそのまま日常を過ごすんだろうな
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p146 行動には選択がともなっている p148 三島由紀夫 行動学入門 p189 結局、人生は退屈か冒険家の二択だと思うね p295 ふるまひをやさしく、幽玄に心をとめよ
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佐藤究さんの小説は2冊ほど読んで、どちらも引き込まれる面白さだったが、この作品はちょっと…というかだいぶ自分には合わず途中で断念… 内容は空に憧れる少年が、一心不乱に空を追い求めるお話しで、文章の書き方が昔の文豪の作品を読んでるみたいで不思議な感覚に陥った。 でも難しさはなく...
佐藤究さんの小説は2冊ほど読んで、どちらも引き込まれる面白さだったが、この作品はちょっと…というかだいぶ自分には合わず途中で断念… 内容は空に憧れる少年が、一心不乱に空を追い求めるお話しで、文章の書き方が昔の文豪の作品を読んでるみたいで不思議な感覚に陥った。 でも難しさはなく、堅い文章なのにスラスラと読みやすかった。 ただ、とにかく少年が“空”を追い求めるという内容に読み手の私は興味がわかず、その追い求め方が少しサイコチックというか不気味に感じる所があり、ゾワっとさせてくれるところもあるのだが、途中まで読んで「もういいかな、、」と思ってしまった。 これはだいぶ好みが分かれるかもしれない。
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凄く面白かったんだけどどう気持ちを纏めればいいか… 三島由紀夫、仏教、護国、戦闘機、速度、メカニック描写、自衛隊、挫折、蛇、「CLEARED FOR TAKEOFF」、タイ、バングラデシュ、紙飛行機… さまざまな要素があるのに膨大な取材で裏打ちされた情感あふれる描写で細部まで...
凄く面白かったんだけどどう気持ちを纏めればいいか… 三島由紀夫、仏教、護国、戦闘機、速度、メカニック描写、自衛隊、挫折、蛇、「CLEARED FOR TAKEOFF」、タイ、バングラデシュ、紙飛行機… さまざまな要素があるのに膨大な取材で裏打ちされた情感あふれる描写で細部まで現実感を感じさせてくれるにも関わらず、文章が簡潔というか詩的でさえあって読んでいて本当に心地よかったです。 佐藤さんの世界の弾かれ者に対する視線や、そういった人がどうやって世界に抗うのか、生きた証を残すのか、この先の作品にも表されそうで楽しみにしたいと思います。
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佐藤氏著作は全て読み、テスカトリボカでは衝撃を受けました。今作も圧倒的な情報量ですが、前作に比べるとかなりフラット、飛ぶ話だけに風が吹いているかのように思えました。透、ずいぶん遠くまできましたね。蛇から解放され優雅に飛ぶ彼の姿が目に浮かびました。私も飛行機好き、透との飛翔を文字で...
佐藤氏著作は全て読み、テスカトリボカでは衝撃を受けました。今作も圧倒的な情報量ですが、前作に比べるとかなりフラット、飛ぶ話だけに風が吹いているかのように思えました。透、ずいぶん遠くまできましたね。蛇から解放され優雅に飛ぶ彼の姿が目に浮かびました。私も飛行機好き、透との飛翔を文字で体験できて胸が躍りました。日本、タイ、バングラデシュと、その地の熱が感じられたのも、先生の作風ならではです。そして、今作で先生のサイン会に参加できました。作品の緻密な印象とは正反対の、とても気さくでフランクな雰囲気。感想が直接伝えられて、記憶に残る作品になりました。
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戦闘機に取り憑かれた男の物語 面白かった! まず、タイトルの幽玄Fってどういう意味なんだろう と不思議に思い、手に取りました。 三島由紀夫×『トップガン』ともいわれる本作、 三嶋由紀夫作品は残念ながらわからないので、 ふつーに新作として読みました。 タイ、バングラディシュ...
戦闘機に取り憑かれた男の物語 面白かった! まず、タイトルの幽玄Fってどういう意味なんだろう と不思議に思い、手に取りました。 三島由紀夫×『トップガン』ともいわれる本作、 三嶋由紀夫作品は残念ながらわからないので、 ふつーに新作として読みました。 タイ、バングラディシュを舞台に易永透のスピードに支配された人生を描く。 主人公の易永透は戦闘機しか興味のない男で、 人に興味ないのかな、感情があまり読めない人物でした。 テスカトリポカほどの衝撃はなかったものの、 戦闘機のマッハ描写は、さながらトップガンを思わせて、 戦闘機事情、国の内情、風土風習と、 十分に物語が作り込まれ、本当読んでよかったです。
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超高速に取り憑かれた寡黙な主人公。コックピット内で重力に抗う様が蛇に巻きつかれているよう。 読んでいるこちらも窒息しそう。実写化されたら柄本佑あたりに演じてもらいたいかな〜
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三島由紀夫さんの作品は金閣寺しか読んだことがありませんが、主人公のストイックさに繋がるものがあったのか。舞台が日本、タイ、バングラディシュと動くストーリーもわかる気がしました
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テスカトリポカ以来の究さん作品。 何とも形容しがたい作品だったけれど、読後感が心地良い。 三島由紀夫の作品に明るければもっと楽しめたんだろうけれど、そうでなくても時間を忘れて没頭できた一冊。
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