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宙わたる教室 の商品レビュー

4.5

308件のお客様レビュー

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    182

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2025/01/15

岳人は小学生の時から教科書を読むのが辛く授業についてゆけなくなる。 母親が父親に岳人のことを訴えても、「辛抱が足りないんだ。怠けたいだけの言い訳だよ」と聞き入れてもらえず、中学生の頃には授業にまともに出ることはなくなって、不良グループの仲間と一緒にいるようになる。 その後、とりあ...

岳人は小学生の時から教科書を読むのが辛く授業についてゆけなくなる。 母親が父親に岳人のことを訴えても、「辛抱が足りないんだ。怠けたいだけの言い訳だよ」と聞き入れてもらえず、中学生の頃には授業にまともに出ることはなくなって、不良グループの仲間と一緒にいるようになる。 その後、とりあえずは運転免許をとりたくて定時制高校に通うが、授業はついていけず何処にも居場所がない。 定時制高校で担任の藤竹先生に誘われて科学部を立ち上げる。 年令も境遇もさまざまな生徒達、アンジェラ、佳純、長嶺と共に,最初は火星の夕焼けは青いという疑問から、火星のクレーターを再現してそれを日本地球惑星科学連合大会で発表する事になるストーリーは楽しく読むことができました。 大会の結果発表のところは涙が滲みました。 人生くじけそうになった時この本読むと勇気がもらえると思います。 自分の将来を、一本の道のように見通せる人はいませんが、目の前にある扉をとにかくそれを一つ選んで開けてみると、またそこには小さな部屋で、扉が並んでいる。人生はその繰り返しでしかない 前向きな素敵な言葉だと思いました。

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2025/01/15

これはいい!文句なしの星5つ!! 高校生には明るい未来が、大人にはいつになっても学べるという未来が、読んだ人みんなに幸せを運ぶ話だ 内容は定時制高校で新設された科学部の話だが、そこに赴任してきた大学研究員でもある教師の藤竹の「実験」がとても良い。 どんな人でも教育は平等に。 論...

これはいい!文句なしの星5つ!! 高校生には明るい未来が、大人にはいつになっても学べるという未来が、読んだ人みんなに幸せを運ぶ話だ 内容は定時制高校で新設された科学部の話だが、そこに赴任してきた大学研究員でもある教師の藤竹の「実験」がとても良い。 どんな人でも教育は平等に。 論文の共同研究者として名が載らない、同列に扱われないというのではなく、アメリカで感じたナバホ族の生徒を同僚、と紹介できる環境に感銘した藤竹先生の思いからの実験と知ったときにはこの話の主旨がただの科学部の話でないと分かり更に面白くなる。 最後は涙腺崩壊…ううー感動した! 新年早々、1番良き作品にであった。 伊与原氏の作品はどれも好きだが、この話は特に善き ドラマは実験の再現が、可視化できてよかったらしく、そちらも見てみたいが、やはり本の方がいいのだろうか。 「太陽光が大気中で、空気の分子などの微秘子にぶつかると、四方八方に散乱を起こします。レイリー散乱という現象です。その際、波長の短い光は空気分子にぶつかりやすく、波長の長い光は通り抜けやすい。つまり、太陽光のうち波長の短い青い光がもっとも強く散乱されて空全体に広がり、たとえ太陽に背を向けていても、我々の目に飛び込んくる。それが、空が青い理由です。 たばこの煙の粒子も、レイリー散乱を引き起こすほど小さい。だから白い光を当てると、青色がより強く散乱されて見えるわけです p. 39 昼間の空が青いのは、太陽光が空気の分子にぶつかり、波長の短い青い光がより強く全天で散乱されるためだ。日没近くになると、太陽光が大気を通る距離が長くなり、青色以外の光も散乱の影響を受けるようになる。したがって西の空を見ると、もっとも波長が長く散乱されにくい赤い光が生き残って目に届く。それが地球の夕焼けが赤い理由だという。 「火星では、その逆のことが起きているんです。火星の大気は極めて薄いのですが、その代わり風によって巻き上げられたが塵が大量に含まれている。塵の粒子サイズは赤色の波長に近いので、太陽光のうち赤い光をより強く散乱させます。ですから、火星の昼間の空は赤っぽい。夕方になって太陽高度が下がると、散乱されずに残った青い光が我々の目に届くので、青い夕焼けが見られるというわけです」 p. 99 学会あるある、『素人の質問で恐縮ですが』 が、質問者がある有名な教授とかで、めちゃ鋭いことを聞いてくる、時があるから。 p. 263 「自分の将来を一本道のように見通せる人はいません。誰しも、いるのはいつも窓のない部屋で、目の前には扉がいくつもある。とにかくそれを一つ選んで開けてみると、またそこは小さな部屋で、扉が並んでいる。人生はその連続でしかない」 p. 277

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2025/01/13

ドラマを1話だけ見て、やっぱり本から読もうと切り替え。読み出しのペースは鈍かったけど、3章目ぐらいから面白くなってきて一気読み。ドラマを1話見たことで登場人物のイメージがしやすくなった。定時制高校って単純に高校生になる年齢で学校に行けなかった人だけじゃなくて、今は不登校だった子や...

ドラマを1話だけ見て、やっぱり本から読もうと切り替え。読み出しのペースは鈍かったけど、3章目ぐらいから面白くなってきて一気読み。ドラマを1話見たことで登場人物のイメージがしやすくなった。定時制高校って単純に高校生になる年齢で学校に行けなかった人だけじゃなくて、今は不登校だった子や外国籍の人とかいろんな背景を持っている子がいるんだなぁ。どれぐらいのモチベーションがあるのかわからないけど、熱すぎる関わりじゃなくてフラットなさらっとした関わりから生徒たちが変化していく。興味もなかった、おもしろくも感じなかったことが教師の関わりによっておもしろくなっていく。もっとその先を知りたいと思う。これこそがきっと本来の教育なんだろうなぁと思った。それぞれの生徒が抱える背景一つひとつに心動かされた。途中何度も涙した。伊与原新さんの作品は初めてなのでまた他も読みたい。

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2025/01/12

色んな事情を抱えて定時制高校に通う、歳は違うが同じ科学部で研究をする生徒達。とてもおもしろく、最後には涙腺が緩んでしまった。

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2025/01/12

課題図書に選定され、またTVドラマ化もされた小説。 夜間高校を舞台にそこに通う多種多様な生徒たちと彼らが所属する科学部の部活動、それを指導する教員の姿を描く。 想像できる内容ではあるが、これが事実に着想を得て描かれた作品であることに驚かされる。 課題図書に選ばれただけのことはある...

課題図書に選定され、またTVドラマ化もされた小説。 夜間高校を舞台にそこに通う多種多様な生徒たちと彼らが所属する科学部の部活動、それを指導する教員の姿を描く。 想像できる内容ではあるが、これが事実に着想を得て描かれた作品であることに驚かされる。 課題図書に選ばれただけのことはある。若い人たちに読んでほしい作品だ。

Posted byブクログ

2025/01/07

同タイトルのNHKドラマがとても面白く、本も合わせて購入しました。多少の違いはあっても、原作を崩さないドラマ作りだったとわかります。 伊与原さんの影響で地学に興味が湧きました。

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2025/01/06

帯に偽りなし! 年明けの一冊目がこの本で良かった。 火の玉ストレートで感動できたし、どのエピソードも心地よく心を豊かにしてくれる。 ことしもたくさんいい本に出会えそう。 そんな気にさせてくれる気持ちの良い本でした。

Posted byブクログ

2025/01/05

一言で表すと。良かった!!とても良かった!! 普段あまりしないけど、ドラマが先のパターン。 ドラマにはまり、本も読んでみたい!と思い手に取りました。勉強したいな、自分もまだまだ勉強していかないとな、と思わされました。

Posted byブクログ

2025/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ドラマを何話かだけみて面白かったので原作を読んでみることに。淡々とした文章ながら確かに熱い青春小説。 岳人の「不思議なところだよな、学校って」というセリフがあるが、本当に学校に通う時間というのは楽しくないこともあるのに大きな時間だと感じる。

Posted byブクログ

2025/01/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

定時制高校での物語。 「我々定時制の教員は、高校生活を一度あきらめた人たちが、それを取り戻す場所を用意して待っている。」 定時制の教師でありながら、科学者でもある藤竹の言葉に、様々な事情を抱えながら定時制に通う学生たちが突き動かされ、科学部としての活動を始める。 特に、「オポチュニティの轍」の章が好きだ。起立性調節障害で朝起きることが難しく定時制に通う佳純が、佐久間先生の支えと火星探査車オポチュニティとNASAのスタッフたちとの火星での旅の話を聞き、過去を自分のこれまでの轍として受け止め、これからの新しい轍に胸を馳せるまで成長する。何かをきっかけに、いつでも人は変われるのだと思わせてくれる。 科学部の創設は、「どんな人間も、その気にさえなれば、必ず何かを生み出せる。」という藤竹の仮説を検証するための実験だった。科学部の実験は、藤竹の想定外の結果を生み、藤竹もまた彼らから大切なことを学ぶ。定時制という少し特殊な、だけど確かに「学校」という場でこそ起こり得る数多くの化学反応が、心地良かった。

Posted byブクログ