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さんかく の商品レビュー

4

259件のお客様レビュー

  1. 5つ

    58

  2. 4つ

    122

  3. 3つ

    53

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

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2025/07/10
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p255 「女同士は楽だねぇ」 「役割分担がないからじゃない」 確かに、っておもった。 誰かにきめらたわけじゃないのに、〜こうするべき、こうしたほうがいい、みたいな日本の風潮が根強く無意識に行動になっちゃうのは、よくわかるわ〜。 p263 「自分で選んだ道を生きているのに、正和のために時間を作ってあげられる人を妬むのは筋違いだ。 中略 家事だって掃除だってそんな時間があるなら研究か睡眠にまわしたい。できないんじゃない、したくないんだ。」 そういった華ちゃんすごいなぁ〜。 役割をこなそうとする真面目な華ちゃんが、 自分の今大事にしたいことに愚直になれた感じがよかった。

Posted byブクログ

2025/07/05
  • ネタバレ

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【形式】 一つ一つの章にそれぞれ料理名が付けられていて、料理を軸に物語が進んでいく。 章ごとに一人称が変わる。同じ場面を〇〇sideというような形で語られることはない。3人によって物語が紡がれていて、読みやすい。 【表現】 料理や五感の描写がとても丁寧で、それでいて素朴で、ストレスなく頭に入っていく。自分が体感したことのある感覚が、胸にストンと落ちてくるような文字に起こされている。 【内容】 女友達がいる夕香と華とは対照的に、正和には恋愛の悩みも愚痴も零すような相手が出てこなかったのが、男女の対比として面白いなと思った。 中盤までは、相手が嫌がるかもしれないということを考えずに合理性と正論だけを突きつける華と、思っても相手を慮り口に出さない方がいいと判断のできる夕香の対比を見て、正和が夕香を選ぶのも納得だと思っていた。相手に配慮ができる方が恋愛に向いていると。 淡々としている夕香だが、きっと本人が思っている以上に、理屈より感情を優先するところがあるのだと感じた。 しかし最後は、相手に尽くして合わせる夕香ではなく、自分の好きを貫くからこういうことはしてあげられないと言える華が、正和との恋を続けていくことになった。恋愛によって自分の軸を曲げることの無い人が、上手く恋していけるのだと思った。 こうやって2人を比較して無意識のうちに選ぶ側に立っている私も正和と同じなのかもしれない。それに、恋なんてしてもしなくてもいいのに、恋愛できる人間を善しとするような感想になってしまったのは、夕香と正和が結ばれる未来を願っていたからだろう。 【さいごに】 元々小説を読むのが好きだったが、ここ数年は勉強と時間に追われてなかなか本を開けていなかった。今回、小学生に戻ったかのように小説に没頭できた。時間を忘れて夢中になって読んだ。久しぶりに手に取った小説が『さんかく』で良かった、そう思える物語だ。これを機に千早茜さんの小説をもっと読みたい。この夏は沢山の本に触れる時間にしたい。

Posted byブクログ

2025/07/02
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丁寧に料理を作る時間も、出来立ての美味しいご飯を食べる良さも溢れててとてもよかった!くどくない説明で美味しさが想像しやすくて良かった。わたしも生活を楽しむ余裕がほしいなと思った。文章も読みやすくて大好きな感じだった。 最後の高村さんが新しいことをはじめるワクワク感もよかった!正和はありえないよ、きちんとしてください。

Posted byブクログ

2025/06/28

研究一筋の、大学院生の華という裏表紙の文を見て購入を即決しました。(自分の研究内容は違えど、名前も研究者ってとこも同じで、親近感しか湧かなくて) 華に感情移入しすぎたってのもあるかもだけど、正和がどうしても正しいことをしているとは思えず、途中から段々腹が立ってきた。どちらの女性に...

研究一筋の、大学院生の華という裏表紙の文を見て購入を即決しました。(自分の研究内容は違えど、名前も研究者ってとこも同じで、親近感しか湧かなくて) 華に感情移入しすぎたってのもあるかもだけど、正和がどうしても正しいことをしているとは思えず、途中から段々腹が立ってきた。どちらの女性にとっても失礼じゃないかと。最後自分でも気づいてたみたいだけど。 良かったと思う点はいくつかあって、まずは構成が好きだった。1人ずつの視点から描かれてて、次は誰だろって楽しかった。 あとは、女性2人のそれぞれの歳であったり、職業であったり、悩んでいる部分がリアルだったこと。華の事がとても良くわかるのは置いておいて。高村さんは、昔の自分だったら腹が立ちそうな対象だけど、こういう考えになるのも分かるなぁと、社会に出て色んな人を見てきたから、肯定的に思えた。

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2025/06/25

男女の三角関係の話かと思ってたけど、よく見る三角関係ではなかった。 ただ、彼女がいるのに、彼女には言わず(言えず)に他の女性と一緒の家に住むのはおかしな話だとは思った。 でも恋愛感情は生まれずに美味しい料理を作ってもらい、一緒に食べ、ご飯の話をして、幸せに過ごすのはなんだか素敵な...

男女の三角関係の話かと思ってたけど、よく見る三角関係ではなかった。 ただ、彼女がいるのに、彼女には言わず(言えず)に他の女性と一緒の家に住むのはおかしな話だとは思った。 でも恋愛感情は生まれずに美味しい料理を作ってもらい、一緒に食べ、ご飯の話をして、幸せに過ごすのはなんだか素敵な関係だなとも思った。 彼女がいなかったら別に変でもないけれど、でも『普通』って、『変』って、何を基準に考えるのか少しわからなくなった。 高村さんも、伊東くんも、華も、 もっと自分の気持ちを相手にぶつけてほしかった。 もっと話し合ってほしかった。 それが出来ない3人の姿はもどかしかったが、読んでいて面白かった。 作中に出てくる料理はどれも美味しそうで、文字を読んでいるだけで頭の中に料理が浮かんで幸せな気持ちになった。 本当に美味しそうだったなあ。 2025.6.25(水)

Posted byブクログ

2025/06/23

恋愛描写が少なくて読みやすい。3人の登場人物、それぞれのめんどうくさいところが共感できるところでもあった。物語をゆっくり反芻しながら自分のことを考えたいと思った。

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2025/06/13

とても読みやすかったし、とにかく美味しそうな食べ物がたくさん出てきた(*´ч ` *) 美味しいって気持ちを共感できるっていいよね❁⃘*.゚けど、どっち付かず?曖昧な態度?を取る人に共感はできないかな…

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2025/06/11

誰かに受け入れられたいという気持ちを持て余す大人の寂しさ。 恋愛感情はなくても、誰かとの会話+美味しいご飯は寂しさを埋めるにはとても有効なんだろうな。 表紙からして色々美味しそうなご飯が出てきてほっこり系の話かと思ったけど、私はちょっとしんみりした。 「離れる寂しさはあっても、引...

誰かに受け入れられたいという気持ちを持て余す大人の寂しさ。 恋愛感情はなくても、誰かとの会話+美味しいご飯は寂しさを埋めるにはとても有効なんだろうな。 表紙からして色々美味しそうなご飯が出てきてほっこり系の話かと思ったけど、私はちょっとしんみりした。 「離れる寂しさはあっても、引きとめようとする熱はなかった」 という一文が、なんとも切なく、しかもすごいわかっちゃう。 お互いに普通を押し付け合わずに、無理せずに過ごせる相手と恋愛対象がイコールなら丸くおさまるのに。 なかなか難しいのね。

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2025/06/10

名前のない関係は責任が伴わないから楽。けれども、その気楽さが時には寂しくなってしまう。改めて、ひととの関係は自分ひとりの想いで成り立つものではないからこそ難しいなと思いました。 話に出てくる料理の数々がとにかく美味しそうです。毎日のようにこんなに素敵な料理をつくるひと実在するのか...

名前のない関係は責任が伴わないから楽。けれども、その気楽さが時には寂しくなってしまう。改めて、ひととの関係は自分ひとりの想いで成り立つものではないからこそ難しいなと思いました。 話に出てくる料理の数々がとにかく美味しそうです。毎日のようにこんなに素敵な料理をつくるひと実在するのかな、、

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2025/06/19

食を通じて織りなす3人の物語。 食べ物をカロリーとしてしかみない華。 そして食べ物の価値観が合う「高村さん」と「伊東くん」。 2人は恋人でも友達でもなくて、食べ物の趣味が合うだけなのになぜか心地よい距離感。 それぞれの話に出てくる食べ物が登場人物の価値観を表現していて興味深か...

食を通じて織りなす3人の物語。 食べ物をカロリーとしてしかみない華。 そして食べ物の価値観が合う「高村さん」と「伊東くん」。 2人は恋人でも友達でもなくて、食べ物の趣味が合うだけなのになぜか心地よい距離感。 それぞれの話に出てくる食べ物が登場人物の価値観を表現していて興味深かった。 あと、食卓を囲んでおいしいと言い合えるのって幸せなことだと改めて思った。

Posted byブクログ