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日没 の商品レビュー

3.9

62件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    28

  3. 3つ

    13

  4. 2つ

    3

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2023/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

桐野夏生を欲して読む作品ではなかったなという印象。 実際に書くことを仕事をしている人には響く作品だろう。 社会に対して批判の構図をとる作品と思いきや生に対しての描写もあり、オチについてはアウルクリーク。 作品そのものの内容を抑えているのは主体ありきで書いているからなのか、あるいはそういう皮肉なのか。

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2023/12/31

政府に奪われた表現の自由は、結局取り戻せないのか?重いテーマと希望が見えない展開で苦しくなる。現実社会でまだ実感がない私は、危機感がないのか。桐野先生が警鐘としてこの作品を書かれたのなら、そんな恐怖が近付いているのかもしれない。

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2023/12/30

ディストピア小説ということで期待して読んだんだけど・・・ ちょっと私のシュミとは違ったな。 なんとなく中途半端というか。 とことん洗脳するかもしくはとことん反抗するかが見たかったかな。

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2023/12/27

ディストピア小説といえばジョージ・オーウェルの1984年・・・ 言ってはいけない言葉 使ってはいけない表現 ヘイトスピーチと一括りにされる言葉の暴力 自由は一定程度制限されるべきではあるが、その制限は皆んなで仲良く決められるものではない。 小さな悪を封じ込める為に社会に大きな...

ディストピア小説といえばジョージ・オーウェルの1984年・・・ 言ってはいけない言葉 使ってはいけない表現 ヘイトスピーチと一括りにされる言葉の暴力 自由は一定程度制限されるべきではあるが、その制限は皆んなで仲良く決められるものではない。 小さな悪を封じ込める為に社会に大きな制限を課してしまいつつある世界に少しだけ辟易とします。 本作のような社会が到来しない事、到来していない事を祈ります。 小説家のマッツ夢井のもとに謎の組織【文化文芸倫理向上委員会】から召喚状が届く!? 出頭先は断崖絶壁の診療所!? マッツ夢井は診療所で療養を受けることになるのだが・・・ 登場人物の誰をも信じられない物語!? マッツ夢井の運命は?

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2023/12/16

小説家マッツ夢井のもとに届いた「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状。出頭先に向かった彼女は断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「改心し社会が求めている小説を書けば退所できる」と言われたが…。 全体的に重苦しい雰囲気で話が進んでいくのですが、そこはさすが桐野さん...

小説家マッツ夢井のもとに届いた「文化文芸倫理向上委員会」と名乗る政府組織からの召喚状。出頭先に向かった彼女は断崖に建つ海辺の療養所へと収容される。「改心し社会が求めている小説を書けば退所できる」と言われたが…。 全体的に重苦しい雰囲気で話が進んでいくのですが、そこはさすが桐野さん。ぐいぐい読ませます。こんな世の中にだけはなって欲しくない、と切実に思います。

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2023/12/09

良い小説の定義とは何なのか、社会に適した作品を描くのが、作家の使命のなのか。 過激な表現と断定され、謎の組織「文化文芸倫理向上委員会」に、召喚を要請された、小説家のマッツ夢井は、断崖に建つ海辺の療養所に収容された。 そこで、「社会に適した小説」を書くことを命じられる。そこで、自問...

良い小説の定義とは何なのか、社会に適した作品を描くのが、作家の使命のなのか。 過激な表現と断定され、謎の組織「文化文芸倫理向上委員会」に、召喚を要請された、小説家のマッツ夢井は、断崖に建つ海辺の療養所に収容された。 そこで、「社会に適した小説」を書くことを命じられる。そこで、自問自答する、作家の使命とは、 表現の自由とは、自分にとって良い小説とは、劣悪な環境で、圧力に抗う夢井の、地獄の日々を描く。  衝撃的な作品でした。現代のディストピア小説の中では、一番の問題作だと勝手に感じています。 拷問の場面は、読んでて何度も目を背けたくなりました。

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2023/12/04

ザ桐野作品。後味悪い、救いのない結末。。反社会的な描写をする作家を国家が矯正する施設。主人公の女性小説家が入れられるところから始まる。中国や北朝鮮の収容施設を彷彿とさせる生活。日本ではあり得ないが、油断してると起こり得ると想起させるところが作者の左巻きの思想が垣間見えて気に入らな...

ザ桐野作品。後味悪い、救いのない結末。。反社会的な描写をする作家を国家が矯正する施設。主人公の女性小説家が入れられるところから始まる。中国や北朝鮮の収容施設を彷彿とさせる生活。日本ではあり得ないが、油断してると起こり得ると想起させるところが作者の左巻きの思想が垣間見えて気に入らないが、さすがの筆力で一気読みさせる。非常に精神的に恐怖がくる。。

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2023/12/03
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

桐野さん,怖すぎます,という感想。 でも解説で日本学術会議のこととかに触れられてるのを読んで,本当にそうだなと思った。マッツさんの叫びはすごく熱いし心から共感した。作家ではない私も読む自由のためしっかりしていきたいと思う。

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2023/12/02

救いのない終わり方。 人権を剥奪されたような独房生活は現代では有り得ないけど、過去の歴史を辿ればこんな事も有り得たと思うとやるせない。 人種や思想によって理不尽に自由を奪われた人達が沢山いたのかな 現代には不倫やぺドフィリア、人種差別や凶悪殺人をテーマとした作品が沢山あるけど、...

救いのない終わり方。 人権を剥奪されたような独房生活は現代では有り得ないけど、過去の歴史を辿ればこんな事も有り得たと思うとやるせない。 人種や思想によって理不尽に自由を奪われた人達が沢山いたのかな 現代には不倫やぺドフィリア、人種差別や凶悪殺人をテーマとした作品が沢山あるけど、もしかしたら今後読めなくなる未来も有り得るのかな なんでもかんでも悪いと決めつけて色々なものを排除しようとしている現代の行き過ぎた結果がこの小説の世界なのかもしれない。

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2024/04/23

怖い小説。 だけど。 警察によるヤジ排除、大学での立て看禁止、学術会議任命拒否、異なる意見に対するネット上での集団リンチ、などなど、 その怖い小説の世界を軽々と飛び越していってしまいそうな現実世界も、負けず劣らずなかなか怖い

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