わたしに会いたい の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
短編8作 今作は装画に手が震え、内容に心が冷たくなる 怒りと苦しみ、悲しみやさまざまな感情が怒涛の炸裂パワーで、どの作品も大阪弁に脳内変換されていたが、今回は変換されなかったほどだ 全ては受け止められずだいぶこぼれてしまったけど、残ったものは大事に取っとく
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いろんな「あなた」と「わたし」がいて、それは自分の中にもいるし、例えば道ですれ違った赤の他人の中にもいる。 西さんの小説を久しぶりに読んだ。 メッセージがダイレクトに響くお話が多く、短編集のうちの何編かは翻訳された文章に感じた。 途中で大阪弁になると、途端に違った印象になったけ...
いろんな「あなた」と「わたし」がいて、それは自分の中にもいるし、例えば道ですれ違った赤の他人の中にもいる。 西さんの小説を久しぶりに読んだ。 メッセージがダイレクトに響くお話が多く、短編集のうちの何編かは翻訳された文章に感じた。 途中で大阪弁になると、途端に違った印象になったけど。 女性が女性の身体である限り、性的な視線から逃れる事はできないのだろうか。 生きづらさを語ること自体、許されないのだろうか。 もちろん性別に関係なく、生きづらい事はたくさんある。 でも、性差に伴う生きづらさは多分その性(男性も女性も)にしか分からないんだろう。 「わたし」は「わたし」で誰のものでもなくて、もっと自由に大切に扱うものなんだよ と、私の中の「わたし」に伝えようと思った。
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「わたしに会いたい」 「あなたの中から」 「VIO」 「あらわ」 「掌」 「Crazy In Love」 「ママと戦う」 「チェンジ」 8話収録の短編集。 とても軽やかに描かれているが、文中から感じたのは怒りと祈り。 差別や偏見、性的搾取、人を人として見る以前に性的対象として...
「わたしに会いたい」 「あなたの中から」 「VIO」 「あらわ」 「掌」 「Crazy In Love」 「ママと戦う」 「チェンジ」 8話収録の短編集。 とても軽やかに描かれているが、文中から感じたのは怒りと祈り。 差別や偏見、性的搾取、人を人として見る以前に性的対象として扱われる事の不快さや生き辛さがじわじわと伝わって来た。 前作『くもをさがす』で西さんの壮絶な闘病記を読んでいるだけに、社会に対する切なる願いのようなものも作品中に感じ取れる。 闘わなくていい、あるがままの自分でいられるそんな世界が実現する事を願ってやまない。
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女性を主人公にし、いわゆる「女性的な」 ことをテーマにして、赤裸々に突き進む短編集。 病気や性的ことが割りと語られる。面白いとか面白くないとかの地平線上にはいない。ひたすらに強烈。ブズと言われた子がどうかわっていくのかを畫いた「 あなたの中から」がベスト。文字のゴシック体の使い...
女性を主人公にし、いわゆる「女性的な」 ことをテーマにして、赤裸々に突き進む短編集。 病気や性的ことが割りと語られる。面白いとか面白くないとかの地平線上にはいない。ひたすらに強烈。ブズと言われた子がどうかわっていくのかを畫いた「 あなたの中から」がベスト。文字のゴシック体の使い方も巧い。
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西さんの作品には、最近は自分を見つめ直し、自分とはなにかを考えさせられる作品が多い印象がある。 西加奈子さんの今の心の叫びのようなものがダイレクトに伝わってくる一冊。 短編集。 表題作『わたしに会いたい』が一番好きだった、 今作は闘病前後に執筆した短編を集めた本だからだろうか...
西さんの作品には、最近は自分を見つめ直し、自分とはなにかを考えさせられる作品が多い印象がある。 西加奈子さんの今の心の叫びのようなものがダイレクトに伝わってくる一冊。 短編集。 表題作『わたしに会いたい』が一番好きだった、 今作は闘病前後に執筆した短編を集めた本だからだろうか。 性と生、性と死を扱った作品が多い印象。 特に女性性を生きること、そして、他人により自分の性が搾取されるのはおかしい、自分の性の価値は自分が決めていくことだと必死に訴えかけている気がした。 西さんの文章だからサクサク読めたけど、性の描写も多く、ヘビーだった。 今後作風が変わっていくのだろうか。
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ヘビーでした。 差別とか偏見とかが無い世界はありえない。 だからこそ、自分が自分をどう捉えて、他人をどう受け入れていくか。 目線を変えれば幸でも不幸でもある。 それを知って毎日をどう過ごしていくか、私にも出来ることはまだまだあると感じました。
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西さんは個人的に好き(某テレビ番組で、私の フォト575作品を評価してくれたし)だが、この本を読んでさらに好きになった。 最も印象的だったのが「あらわ」。 読めば読むほど、そうそう、そうだよね!と思うことばかり。 同じこと経験してもここまで書ける人って他にはいないだろうなぁ、と思...
西さんは個人的に好き(某テレビ番組で、私の フォト575作品を評価してくれたし)だが、この本を読んでさらに好きになった。 最も印象的だったのが「あらわ」。 読めば読むほど、そうそう、そうだよね!と思うことばかり。 同じこと経験してもここまで書ける人って他にはいないだろうなぁ、と思う。
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頭の先から足の先まで自分の身体は自分だけのもので、誰にも批評されたりバカにされたり無遠慮に見られていいものではない、大切にするべき、されるべきものだということを改めて感じ、 それと同時に、生きているだけでたくさんの呪いにかかっているんだなぁということにも気付かされ、 これからを生...
頭の先から足の先まで自分の身体は自分だけのもので、誰にも批評されたりバカにされたり無遠慮に見られていいものではない、大切にするべき、されるべきものだということを改めて感じ、 それと同時に、生きているだけでたくさんの呪いにかかっているんだなぁということにも気付かされ、 これからを生きる子たちにはそんな呪いをかけたくないし、かかってほしくない。 文章の端々から西さんの怒りが感じられ、読んでいるこちらの心にもにも火がともるような、そんなパワーのある一冊でした。
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書かれているテーマはとても関心があるし、問題意識も共有できるし、この小説たちが書かれる意義もわかるのだが。 全部が性急過ぎてちょっとしんどい。西加奈子さんの体調もあるのかなと勘繰ってしまう。余計なお世話だろうけど。 もっと熟成させてゆっくり読みたいテーマです。
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Amazonの紹介より 『くもをさがす』の西加奈子が贈る、8つのラブレター。 この本を読んだあと、あなたは、きっと、自分の体を愛おしいと思う。 「わたし」の体と生きづらさを見つめる珠玉の短編小説集。 コロナ禍以前の2019年より、自身の乳がん発覚から治療を行った22年にかけて発...
Amazonの紹介より 『くもをさがす』の西加奈子が贈る、8つのラブレター。 この本を読んだあと、あなたは、きっと、自分の体を愛おしいと思う。 「わたし」の体と生きづらさを見つめる珠玉の短編小説集。 コロナ禍以前の2019年より、自身の乳がん発覚から治療を行った22年にかけて発表された7編と書き下ろし1編を含む、全8編を収録。 ・「わたしに会いたい」──ある日、ドッペルゲンガーの「わたし」がわたしに会いに来る。 ・「あなたの中から」──女であることにこだわる「あなた」に、私が語りかける。 ・「VIO」──年齢を重ねることを恐れる24歳の私は、陰毛脱毛を決意する。 ・「あらわ」──グラビアアイドルの露(あらわ)は、乳がんのためGカップの乳房を全摘出する。 ・「掌」──深夜のビル清掃のアルバイトをするアズサが手に入れた不思議な能力とは。 ・「Crazy In Love」──乳がんの摘出手術を受けることになった一戸ふみえと看護師との束の間のやり取り。 ・「ママと戦う」──フェミニズムに目覚めたママと一人娘のモモは、戦うことを誓う。 ・「チェンジ」(書き下ろし)──デリヘルで働く私は、客から「チェンジ。」を告げられる。 西さんらしさが詰まった作品でした。もしかして西さんが実際に体験したものもあるのでは⁉︎と思うエピソードも ここまでオープンにしていいの⁉︎と思うくらい、女性達の「体」に関する悩みが赤裸々に描かれていて、西さんにしか描けない清々しい世界観だなと思いました。 余すことなく、女性の部分を晒していて、正直男性としてはあまり実感がわかない領域であり、最初は恥ずかしさやいやらしさがあったのですが、段々と当たり前のように綴っているので、後半になると、後ろ清々しく感じました。 8編の短編集ですが、一つ一つもう少しじっくり書いてもよかったかなと思いました。 えっ!?ここで終わり!?と思うようなスパッと終わった感があり、もう少し世界観を味わいたかったなと思いました。 ただ、どのエピソードも「希望」を感じた作品でした。女性のならではの悩みに苦悩しながらも、西さんのポジティブさを感じながら、「登場人物」のフィルターを通して、伝わっている感覚がありました。 わたしはわたしのままで頑張ろうというメッセージ性が伝わっているなと思いました。 自分は男なので、登場人物達の苦悩に共感することがあまりできなかったのですが、登場人物達の持ち前の明るさは伝わってきて、すごいポジティブだなと思いました。 明るく元気に!ここまで「女性」について晒した小説は初めてで、男にとっては戸惑いがありましたが、この作品を読んで自分の心を前向きにできること間違いなし!と思えるような作品でした。
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