1,800円以上の注文で送料無料

私労働小説 ザ・シット・ジョブ の商品レビュー

4

40件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    24

  3. 3つ

    8

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/01/08

本当にあったことも若干混ざっている私小説ということで、様々な職場での出来事が書かれています。そこで見られる社会の歪み。知らなかったことも、「そうだよね」と納得ものもあれば、「それって、そういうことだったんだ」と、漠然と感じていた怒りが整理されることも。 ブレディみかこさんの文章を...

本当にあったことも若干混ざっている私小説ということで、様々な職場での出来事が書かれています。そこで見られる社会の歪み。知らなかったことも、「そうだよね」と納得ものもあれば、「それって、そういうことだったんだ」と、漠然と感じていた怒りが整理されることも。 ブレディみかこさんの文章を読むと、「言葉の力って、やっぱりすごい‼️」と感じます。

Posted byブクログ

2023/12/09

この本の、なんだか上手く表現できない、もやもや感、憤り、残酷さ、悲しさ…、こういうのは、正直好きじゃない。 でも、こうでしか表現できない事があるし、現実がある。自分の中にも存在する黒い部分、それを嫌悪する気持ちが、語られているような小説だった。

Posted byブクログ

2023/12/08

図書館で借りた。久しぶりに小説。 ブレイディみかこさんの作品は読むのは2作目。「きみはイエローでホワイトで〜」を1作品目に読んだ。 私には「私労働小説」の方が合っているようだ。面白く読んだ。 私もろくな仕事をしてきてないので、「ザ・シット・ジョブ」というものについては色々考え...

図書館で借りた。久しぶりに小説。 ブレイディみかこさんの作品は読むのは2作目。「きみはイエローでホワイトで〜」を1作品目に読んだ。 私には「私労働小説」の方が合っているようだ。面白く読んだ。 私もろくな仕事をしてきてないので、「ザ・シット・ジョブ」というものについては色々考えるところがあり、4年前に働きに出ることを止めてしまった身としては「それでも私は働く」という意思が眩しく見えた。 「フィクションを交えて書いた」と後書きにあるので、まぁそれはそうなんだろうけどちょっとガッカリしたところもある。が、読後感は良かった。

Posted byブクログ

2023/11/22

短編かつ私小説、読みやすかったしリアルなイギリスを見ることができた気がして良かったです。なんだかんだ階級で区別される世界、華やかに見えるイギリス社会も生きづらそうだなあと感じた。

Posted byブクログ

2023/11/21

ブレイディみかこの自伝的小説。 あとがきにはフィクションとあったので、どこまで彼女の自伝かはわからないが、日本でもイギリスでも労働者階級にあった(現在もある)彼女の痛切な叫びを感じた。

Posted byブクログ

2023/11/21

搾取する側、される側。 ブレイディみかこさんの本を読むと日頃意識していない現状を突きつけられます。 気づかない方が幸せなのか。 知ってしまったら戦わないといけないのか。 ニュースでは知り得ない現実を教えて貰ってます。

Posted byブクログ

2023/11/19

面白い。僕はイエローでももちろん面白かったけどこれはブレイディさんの視点で世界を見ているから全く別物。 ブレイディさんの強さと弱さのバランスとパンクさと繊細さが見ていて共感もできるし心が温かくなる。 短絡的だけどアルバイトの最低賃金が1500円になれば日本ももう少し生きやすくなる...

面白い。僕はイエローでももちろん面白かったけどこれはブレイディさんの視点で世界を見ているから全く別物。 ブレイディさんの強さと弱さのバランスとパンクさと繊細さが見ていて共感もできるし心が温かくなる。 短絡的だけどアルバイトの最低賃金が1500円になれば日本ももう少し生きやすくなる気がするけどな。

Posted byブクログ

2024/08/04

「会社勤めのホワイトカラー。客に直接接する業務でなくて、コロナ禍ではリモートワーク」。そんな人が本書を読みとくのは、シンパシーかエンパシーか。自分の仕事もなくては困るかけがえのないものと、そうと思いたい、たとえ現実は違ったとしても。…「自分だけなにか違った属性に見られている」。時...

「会社勤めのホワイトカラー。客に直接接する業務でなくて、コロナ禍ではリモートワーク」。そんな人が本書を読みとくのは、シンパシーかエンパシーか。自分の仕事もなくては困るかけがえのないものと、そうと思いたい、たとえ現実は違ったとしても。…「自分だけなにか違った属性に見られている」。時々感じる職場での疎外感。”薔薇よりパン”。生活のためには稼がねばならぬ。賄ってくれる人に媚びへつらい失礼されることを売る。誰もが”シット・ジョブ”をしてる?でも、気づかねばならない。誰かを軽くみていないか?身近にいる誰かを。

Posted byブクログ

2023/11/12

労働で得られるものとは、結局何なのか。 何かを始めるために一時的に必要な金銭を稼ぐことなのか、ポッシュに搾取されても自分の物理的な居場所が守られることなのか、ただ数をこなしている裏側で実は誰かの大切な想い出を紡でいたりすることなのか、個人が成長しようと頑張っても組織に強制的に阻ま...

労働で得られるものとは、結局何なのか。 何かを始めるために一時的に必要な金銭を稼ぐことなのか、ポッシュに搾取されても自分の物理的な居場所が守られることなのか、ただ数をこなしている裏側で実は誰かの大切な想い出を紡でいたりすることなのか、個人が成長しようと頑張っても組織に強制的に阻まれるものなのか、相手のためより自分のためにするほうが結局みんなハッピーになるのか… ダイレクトにポジティヴな電波を受け取るような仕事が、もっと価値のある仕事として世の中の共通認識になるといいと思う。

Posted byブクログ

2023/11/08

ブレイディみかこの「私小説」。著者の経験をもとにしたフィクションということで、とても臨場感があり、リアル。 すべての短編に通底しているのは、ままならない状況に置かれている人たちへのエンパシーだ。 水商売は、失礼をお金に変えていること。 「失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるの...

ブレイディみかこの「私小説」。著者の経験をもとにしたフィクションということで、とても臨場感があり、リアル。 すべての短編に通底しているのは、ままならない状況に置かれている人たちへのエンパシーだ。 水商売は、失礼をお金に変えていること。 「失礼を売り、失礼を買う。失礼は金になるのだ。」 「自分のソウルによくない仕事はやめるべき」とアドバイスしてくれる下宿のお母さんに背中を押され、脱出をはかる第五話の主人公。 でもそれを選択するしかない場合もある。 シットジョブ(クソみたいな仕事)しか残されていない人たちだ。 リスペクトされ、尊厳を持って暮らせる社会。誰もが美味しいパンを食べられる社会。当たり前だったことが、今や当たり前でなくなりつつある。 作者は常に、その蔑まれた側の人たちの側に寄り添っている。 あからさまに差別され蔑まされ、いないことにされる人たちへの共感に満ちている。 大人ってそうでなくては。 ブレイディみかこはぶれないねー。

Posted byブクログ