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君が手にするはずだった黄金について の商品レビュー

3.8

425件のお客様レビュー

  1. 5つ

    78

  2. 4つ

    179

  3. 3つ

    116

  4. 2つ

    23

  5. 1つ

    3

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2024/09/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

君のクイズが面白かったので気になっていた作家さんで タイトルに非常に惹かれて読みました 作家さん本人であるところとフィクションのところないまぜになったノンフィクションのようなフィクション作品。 作家になるまでからなってからの主人公にまつわる話が数編。 気に入った話はいくつかありひとつは最初の記憶について。 東北の震災のとき何をしてたかがなぜかおもいだせず その時に何をしてたのかを前後の記憶や他の人のその時の話や携帯のデータなどから記憶を手繰り寄せ、思い出した当日のこと…という話。 記憶は正しい時もあるし正しくない時もある 時間が経てば経つほど劣化して加工して改変して…元の姿から遠ざかっていく 遠ざかっていくのも実は思い出したくなかったり都合よく解釈してたり かなり利己的に記憶は書き換えられていくものだと知るお話だった。 もう一つは表題作 黄金を得たくてもがいて、でも得られなかったひとの切ない話。その黄金の光に手が自分も自分だけの憧れという黄金に近づきたかったけど 偽の輝きを放つものを作ってしまった その人の努力の先にたどり着いた黄金をショートカットして憧れられるような自分を演出してしまう それを主人公は馬鹿にするでもなく哀れみ自分と同化する 馬鹿だなと一蹴できない切なさが残る作品を 秀逸な短編集だと思う

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2024/09/17

24本屋大賞候補本最後の本でした、 期待は高かったんだけどなあ。なんかもう一つでした、特に後半部はね。 前半は面白くてどうなるのかなあと期待したのですけど。言いたいことがたくさんあってまとまりきってないなあと思ってしまいました。 読み方に問題があったかもですかね。 でも小川哲さん...

24本屋大賞候補本最後の本でした、 期待は高かったんだけどなあ。なんかもう一つでした、特に後半部はね。 前半は面白くてどうなるのかなあと期待したのですけど。言いたいことがたくさんあってまとまりきってないなあと思ってしまいました。 読み方に問題があったかもですかね。 でも小川哲さんは最近知ってとても期待してるんで。 次も読みますからね。

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2024/09/12

哲学的な思考が、自分との感性の違いというか、考え方が違う人だなと。合う人にはあうんだと思う。感情むき出しの本が好きなので、どう読み解けばいいのか悩んだ

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2024/09/09

小川哲、初めてなんだけどめっちゃ好きかも。 プロローグからくらっちまった。 自己評価と世間の評価の乖離。 見栄と、虚無の感じがよくわかるよぼくには。

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2024/09/08

地図と拳を読んでいたから、あーなるほどそういう思考かという納得感。 あれほど思いついたその先を気持ちよく繋いでいけるのはこの感じなのかなーと思った。 自分も見かけた人が持っている荷物から妄想したりするから、そこはかとなく書くとこう言う感じになるのかもしれない。

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2024/09/07

2024年本屋大賞ノミネート10位。 口コミにあるように著者自身のノンフィクション小説のような語り方・内容で、どっち?と思えた。 どれもが面白い話だったけど、一番気になったのはエピローグの「あなたの人生を円グラフで表現してください」という設問。 自分だとどう表すだろう。 時計に見...

2024年本屋大賞ノミネート10位。 口コミにあるように著者自身のノンフィクション小説のような語り方・内容で、どっち?と思えた。 どれもが面白い話だったけど、一番気になったのはエピローグの「あなたの人生を円グラフで表現してください」という設問。 自分だとどう表すだろう。 時計に見立てて一周するか、構成要素や脳内を割合で出すか。 どれも違う気がする。 186冊目読了。

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2024/09/07

著者が主人公になった短編小説。読みやすくて面白かった。特に君がてにするはずだった黄金については自分自身考えされされることがあった。人のためとは一体なんなのか。。

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2024/09/04

今まで読んだことのないタイプの読み心地。 主人公の思考や感情が適切に言語化されていて、とても面白い。私は自分の感情を言葉にするのが苦手なので、興味深かった。 プロローグや三月十日が好き。確かに三月十日何をしていたかは、私も思い出せない。 面白かった。

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2024/09/01

感想 主人公の哲学的アプローチがユニーク。 えっ!?というか自叙伝?フィクション? 読書は孤独な作業なんて考えたこともなかった。自分としては自分が知らない世界を著者が紹介し、擬似体験させてくれる素敵な行為だと思っていたが、月並みな回答だなw 就職活動の自己分析から己は何か?...

感想 主人公の哲学的アプローチがユニーク。 えっ!?というか自叙伝?フィクション? 読書は孤独な作業なんて考えたこともなかった。自分としては自分が知らない世界を著者が紹介し、擬似体験させてくれる素敵な行為だと思っていたが、月並みな回答だなw 就職活動の自己分析から己は何か?と考え始め、本の最後でも自分は何者かを問う。面白い構成だった。一周回って帰ってきた感じ。 あらすじ 主人公の小川が就職活動のエントリーシートで、自分の人生を円グラフで表現してください、という問いを前にして色々考える。 小川は本が好きで、哲学を専攻する大学院生。 色々な思い出?について語る。全ては人間関係、付き合っていた彼女や友達の妻、友人や仕事で出会った人の話。 就職する理由と小説を書くキッカケ 3.11の前の平凡な一日について思い出せないこと 友達の妻がハマったインチキ占い師について 黄金律と銀色立、片桐という大風呂敷を広げるイタイ友人が行ったポンジスキームについて ババというインチキ漫画家のついて 最後は、どちらの小川さま?と問われて己は何者か考える。

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2024/09/01

私小説にフィクションを混ぜ合わせた不思議な味わいの物語。フィクションとはいえ、小川哲氏の人となりや思考に触れる事ができたような気がする。本作の中に出てくる彼が読んだ本も興味深い。未読の本は読んでみたい。 彼女や友人、いろいろな人が登場するが、表題作の片桐が気になった。特別な存在に...

私小説にフィクションを混ぜ合わせた不思議な味わいの物語。フィクションとはいえ、小川哲氏の人となりや思考に触れる事ができたような気がする。本作の中に出てくる彼が読んだ本も興味深い。未読の本は読んでみたい。 彼女や友人、いろいろな人が登場するが、表題作の片桐が気になった。特別な存在になれる者となれない者。最終的に片桐がどうなったのか気になるところだ。片桐の他にも占い師や漫画家が出てくるが、詐欺まがいの行為でお金を稼いでいる。虚構まみれの生き方もあるのか。 作中の小川氏が語る話も嘘で小説とは創作だと言う。小説家も似たようなものなのかもしれない。何が本当で何が嘘なのかわからなくなる。混沌とした感じがいい。

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