1,800円以上の注文で送料無料

君が手にするはずだった黄金について の商品レビュー

3.8

352件のお客様レビュー

  1. 5つ

    65

  2. 4つ

    152

  3. 3つ

    92

  4. 2つ

    19

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2024/06/04

以前、自分の置かれた環境が、ザ・女性の園というところで、誰かに認められたいのだろう女性たちがプライベートをベラベラと明かしていたし、自慢であろうと捉える発言もあったし、とにかく自分が一番幸せなんだアピールが忙しなく飛び交ってた。 この本を読んでいると、それがだんだん自分が目の当た...

以前、自分の置かれた環境が、ザ・女性の園というところで、誰かに認められたいのだろう女性たちがプライベートをベラベラと明かしていたし、自慢であろうと捉える発言もあったし、とにかく自分が一番幸せなんだアピールが忙しなく飛び交ってた。 この本を読んでいると、それがだんだん自分が目の当たりにした環境と結びついてきて、目を背けたくなってくる。 目を背けたくなってくるのは、自分もその一員だったから。他人の持っているもの、発言、身につけているもの、すべてを気にしていたことがあった。 認められたかった私は、何者なんだろう。読了後、奥歯に物が挟まっている感覚がずっと残りそう。

Posted byブクログ

2024/06/04

私小説なのかフィクションなのか、連作短編なのになかなか入り込めなかったけれど、占い師が出てきたあたりからハマってきた。 「自己評価が高くて、口が達者だけど結果が出せない」片桐が我が家にも一人いる。犯罪者にならないでと願うのみ(笑)。片桐とババの話は、読後も心がざわつく余韻が良い。

Posted byブクログ

2024/06/04

小川哲の君が手にするはずだった黄金についてを読みました。 体験をもとにしたと思う短編集です。 話題作だとは思うのですが、私的にはつまらなくも無く当別面白いとも感じませんでした。

Posted byブクログ

2024/06/03

認めてもらいたくてもがいている人たちの話。 他人は他人、自分は自分、と割り切れればラクに生きられるだろうに… 他者に認められなくても自分が自分を認めてればいいんでは?なんて思いながら読む。 ま、もがきながら生きているのが人間らしいのか… 私小説のような物語。 個人的には共感でき...

認めてもらいたくてもがいている人たちの話。 他人は他人、自分は自分、と割り切れればラクに生きられるだろうに… 他者に認められなくても自分が自分を認めてればいいんでは?なんて思いながら読む。 ま、もがきながら生きているのが人間らしいのか… 私小説のような物語。 個人的には共感できなくてどこに心をおいて読めばいいのか今ひとつわからず戸惑った。

Posted byブクログ

2024/06/03

短編集ですが現実と虚構を行き来するリアリティフィクションというか、サイエンス部分がないだけでほぼSFのような質感。聞くまで知らなかった話なのに、聞いてるうちに自分にもそんなことあったような気がしてくる不思議な作品。

Posted byブクログ

2024/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私小説?エッセイ?はたまたフィクション? いずれにせよ、面白くてさくさく読めた。 身近に承認欲求の強い人間がいるので、『そうそうこういうことやるんだよな…』とものすごく共感しながら読んだ。承認欲求は誰しも持つものとは思うけれど、度が過ぎたものの虚しいこと… 読後に感じた虚しい気持ちを噛み締めて楽しんだ。 承認欲求ひとつとっても、片桐と馬場とでは少し違う印象がある。どちらも鬱陶しいけれど馬場の方が姑息というか、いやらしいというか。 この作者の他の作品も読んでみたくなった。哲学的な話があるのも面白い。

Posted byブクログ

2024/06/02

小川哲先生自身を主人公とした不思議な連作短編集でして、1話1話の文章にのめり込みひたすら読んでいて、非常に面白かったです。 あまり出会ったことのない本であり、不思議な体験が出来て凄く良かったです。

Posted byブクログ

2024/05/31

面白かった。二日で一気読み。 ときにそうやって一気読みしたくなる本と出会うと嬉しい。 本屋で手に取り、冒頭を読んで「あ、面白そう」と思った。 でも積読も溜まっているし、しばらく時を置いてそれでも欲しかったら買おうと思って帰宅。一週間後、書店でこの本はどこに置いてあるか店員に聞い...

面白かった。二日で一気読み。 ときにそうやって一気読みしたくなる本と出会うと嬉しい。 本屋で手に取り、冒頭を読んで「あ、面白そう」と思った。 でも積読も溜まっているし、しばらく時を置いてそれでも欲しかったら買おうと思って帰宅。一週間後、書店でこの本はどこに置いてあるか店員に聞いたら驚く速さで「これですね」って手渡された。なんかその速さと勢いが面白くて「もう買おう」と思った。 自分にとって面白い本は、最近ようやく見分けられるようになった。手に取った時の、冒頭を読んだ時の、なんか吸着力?が違う。すーっと気づいたら読んでる。 逆に、立ち読みがしんどいなとか本の内容以外のことが頭にチラつき始めたらそれは「おもしろいけど、2〜3日で一気に読んじゃう」とかではない本。 プロローグとか、慣れない難しめな言葉が多めだけど、言葉を言葉のまま、文字のまま整理すると難しくなるので、頭の中に「イメージ」として言葉の意味をつなげていくと、意外とスムーズに画が浮かんだ。 人は気にせずスルーして行くとこを、あれ、とごちゃごちゃ持論を組み立てて行く話や考え方が好きなので、この本は結構好物と言えた。 出来事をスルスル読んでいく、展開を楽しんでいく小説も楽しいが、 自分に問いかけながら、「私はこう思うかも」とか、自分も関与しながら読む小説が楽しい。読んだ後に、なんか良い感じに頭の中を揉まれた、ほぐされた気がして気持ちいい。 「小説」に関すること 「じぶん」に関すること 「小説を書く」ということ 終始そんなテーマが一貫してあって、短編集なんだけど、長編を読んだような読了感があった。

Posted byブクログ

2024/05/31

作者が主人公の短編。どこまでがほんとうでどこからが創作なのか、すごい気になった。 「偽物」がすごいおもしろかった。ババさんみたいな漫画家いるのかな、いたらめっちゃ面白い。。 淡々とした語り口調、隙のない文章、一文一文目が離せないのでついつい全部読んでしまうという、独特?な感じを...

作者が主人公の短編。どこまでがほんとうでどこからが創作なのか、すごい気になった。 「偽物」がすごいおもしろかった。ババさんみたいな漫画家いるのかな、いたらめっちゃ面白い。。 淡々とした語り口調、隙のない文章、一文一文目が離せないのでついつい全部読んでしまうという、独特?な感じを楽しんだ。

Posted byブクログ

2024/06/01

一気に読みたいのに、そうはさせてくれない読むのに体力がいる読み応えがある短編。 短いセンテンス、飾りはすくないのに世界感があり、的確に目に見えない気持ちを描写する。同世代だからなのか、ものすごい共感した。これは承認欲求のなれのはてなのか。そうか他人からみたらイタいのかと気づく。...

一気に読みたいのに、そうはさせてくれない読むのに体力がいる読み応えがある短編。 短いセンテンス、飾りはすくないのに世界感があり、的確に目に見えない気持ちを描写する。同世代だからなのか、ものすごい共感した。これは承認欲求のなれのはてなのか。そうか他人からみたらイタいのかと気づく。 すべて「僕」という一人称で、本好きであれば共感するであろう描写やリアルを垣間見ているような巧妙なフィクションに一種のミステリーのような要素さえ感じる。

Posted byブクログ